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36.最強との差

訓練2日目。

「アリス、今日からアリスにも負荷をかけるぞ!?」

「はい、来るかなと思ってました」

「やっぱり?分かっちゃうか」

「分かりますよ!さすがに!」

私も笑っちゃいるが、大変だから顔が引きつっていることだろう。

「この割り当てだと、アリス自信の訓練にあまりならないからな、ご明察だ!」

「どうゆうことですか?」

佐藤さんは知らないだろうから、疑問に思ったのだろう。

「いや、なに、アリスには俺が風系統で動作の負荷を与える。ウエイトをつけたまま模擬戦する感じだな」

「なるほど!それで、健と互角くらいにするってことですね!」

「そうゆうこと」

「でも、夜白隊長がアリスに負荷をかけ続けるんですか?」

「そう、君と模擬戦しながらね」

む、隊長と佐藤さんの仲が縮まってる気がする!!

この合同訓練は危険じゃないですかー!?


「アリスの負荷を減らせるように頑張りますよ」

恐らく隊長は全く緩めてくれないだろうなぁと……

「あれ?ただの重りじゃだめなんですか?」

「健ー?散々やられてるのにアリスの実力甘く見てんの?昨日はすごい手加減してくれてるから、健もガード出来てるんだよ?健とアリスの実力を互角にするのに、アリスには一体何百kgの重りが必要になることやら……」

「え!?」

「佐々木はまだまだ精進が必要そうだな。まぁ、大丈夫、今日は身体能力が互角になったアリスだ。佐々木がやられるのは戦闘経験や立ち回りなどが悪いってことになるから、よく見て立ち向かえよ。」

「ッ!?分かりました!!」




「ふぅ、隊長から負荷がかかりましたね」


手を挙げるのも一苦労だ。

屈伸して体の動きを確かめる。

「なかなか…、さて、やりましょうか」

「はい、今日もよろしくお願いします!」


また、健くんの右の横薙がくる。見えているが、ガードがギリギリだ。隊長も絶妙な負荷をかけてくる。

健くんが刀を戻しつつ、体を捻って更に逆サイドから刀を振るってくるが、これは躱せる。

そのまま1歩踏み出して刀を振るう。狙い違わず健くんのお腹にヒットする。

「うぐッ!」

「動きに無駄が多いですよ、私の速度はもう同じですからね」

「はい!そうですね、昨日よりは痛くないです……」

だよね…

やっぱり結構大変だな、全力で力を入れなければいけない。私としても、同格相手だと思って戦わなきゃね。








___________



18番隊との訓練は順調に進んだ。

訓練も予定時間となり、休憩室に戻ってくる。

「じゃあ、みんな最終日お疲れ様、かなり有意義な訓練に出来たと思う。この日々で学んだことを各々活かしてくれることを望む。ん?栗谷隊長から何かありますか」

栗谷さんが手を挙げていた。

「夜白隊長、最後に手合わせ願いたいのですが、よろしいですか?」

「俺と?いいけど、疲れてないか!?」

「多少は疲れてますが、1戦くらいならば支障なく戦えます。」

「分かりました、やりましょう」




隊長と栗谷さんが向かい合う。

武器はいつもの木刀スポンジ巻きだ。

審判役は私。

「準備はよろしいですか?」

「準備OKだ」

「俺も大丈夫」

「では……始め!」


腰を落とした栗谷さんが加速する。

風音(かざね)】だ。初手から振られる一閃はとんでもない速度で隊長を襲う。

この1週間炎の練習をしてたはずだが、私にやった1週間前よりも早くなっている。

隊長のゆうとおり、風と炎系統は似ている。炎系統の練習で風も洗練されたのだろう。

精度が上がっていることで、速度や威力に磨きかかかった栗谷さんの【風音】はしかし、隊長に止められる。

片手で持った刀で、栗谷さんの刀を止めている。

栗谷さんは止められることもわかっていたのだろう。続けて、左下から再度振るう。隊長はそれも受け止める。【風刃(ふうじん)】文字通りの風の刃、かまいたちとも呼ばれるものも混ぜられているようだ。

…が、夜白隊長は見えているかのように、木刀で【風刃】までも切り落とされる。

当たればただじゃ済まないはずだけど、高さ的には足狙いだったのかな!?俯瞰して見ているから何とか分かるが、至近距離では認識すら難しいだろう。

栗谷さんが刀を振るう。右、右上、左下、左上、突き、【風刃】、左、……

何度も振るい、時には風刃も混じらせ、もはや足を狙うなど配慮はないようだが、その全てが木刀1本に叩き伏せられる。


凄まじい連撃も、全て叩き切られている。


栗谷さんが刀を左から振ると見せかけ、左手を右の脇下から隊長に向ける。

一瞬で、炎が燃え上がり、隊長を包む。

練習してた炎だ!

アレンに比べれば温度はそこまで高くないようだし、範囲は2mもない。だが、目眩しにはなる。風系統だけじゃ出来なかった芸当だ。

隊長の視界が炎で塞がった。瞬間に数歩下がって、加速距離を確保。

もう一度【風音】を使うようだ。

栗谷さんの足の筋肉が張り詰める。姿勢は低いまま、背後は高圧の空気を解放して突風を起こし始めた。最後に進行方向、隊長まで真空が出来上がる。真空は腰の高さまで、顔付近の炎は目眩しとして消さないよう計算されている。

すごい、先程よりも更に!

一瞬で、距離は無くなる。まだ姿勢は低く、そのままの速度で左足狙いの一撃を放たれる。

炎は燃えたままだ。これは躱せない!いくら隊長でもこれは!?

「ッ!」

思わず息が漏れる。



シュッ!!

栗谷さんの刀が振り切られた。いや、振り切れている!?

「え!?」

栗谷さんの思わずといった声がでる。


「かなり上達しましたね」

栗谷さんの背後から隊長が声をかける。

「ヴッ!?」

めっちゃ痛そうなのが脇腹にはいった。

俯瞰していた私まで見えなかった。

「勝負ありですね」

「あッ!?勝負あり!夜白隊長の勝ち!」

審判なのに呆けてしまった。


「夜白隊長、最後のなんです?瞬きもした覚えないんですが!?」

私も思います、私からしてもよく分かりませんでしたよ!?

「全力で動いただけですよ」

「……速すぎだろ!?」

そういえば隊長が全力で戦うところを見た事ないかも…

さっきのスピード、オヤジとの模擬戦でも見た事ない速さだった。隊長あんなに速いんだ……

ふふっ、カッコよ。



休憩室の観戦者たちも唖然としている。アレンとリリさんもニヤついてるが対比になっていた。

ご覧いただきありがとうございます。

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