28.最強の男
side:龍鳴
アリスがタイプ:δを順調に追い詰める。いいぞ、しっかり動けている。
アリスは過去の経験からトラウマになっていてもおかしくない。ちゃんと実力を発揮出来れば、今のアリスなら大丈夫だなんだが、気持ちの綻びは動きにも影響する。あの出来事からδとは遭遇していない。対δ想定は沢山しているが、いざ本当にδと対峙した時が心配だった。良かった…
これでもうアリスは吹っ切れて、また強くなる。δに遅れは取らないだろう。
アリスが腕を切り落とし、トドメを差す。
一連の流れも安定していて、強くなったと自分自身でも自覚できるだろう。
アレンも、暴れているが、あっちも問題なさそうだ。俺はホールを確認してしまおう。
風と雷を併用して加速する。
数百m下で既に埋まっていた。土系統を使用して続いていたと思われる部分を延長して穴を開ける。
バグズの通過後は曲げているのか全然見つからない。
「分からん…」
いつもこうだ、いったい奴らはどこから掘っているんだ?手当り次第に穴を開けてみるが、埋め戻されているのか見つからない。
自分で開けた穴を元に戻して、地表にもどる。
「うーん、またホールは数百mくらいで閉ざされてるなぁ…」
「いつの間にホールに?」
アリスが近寄ってくる。
「えっと、、アリスがδを倒したときからかな!?」
見てないとでも思ったのだろうか。ちゃんと見てるから安心して欲しい。
「あ、一応、見てくれました?」
アリスが胸元に置いていた手を離すと、そこから水色のブラジャーと白く透き通るような地肌が見える。
な!?さっきの交戦中当たってないが、服が引っかかっていたやつか!?いや!!全力で電気を操り思考速度を上昇させる。きっとアリスは服が切れたくらいにしか認識していないのだろう!胸元過ぎて刺激が強い。いや、昔は可愛い後輩くらいに思っていたが、大人っぽくなって、最近は化粧までするようになった。正直…とても可愛い。ネットで人気が出ているが、そりゃそうだ。うちのアリスは可愛いんだ。そんなアリスの胸元がはだけている。
大変なことになった。どうしたらいい?
指摘して"キモッ"なんて言われたら、ショック過ぎて泣けるぞ。
見えてなかったことにしよう。それしか道は無い。俺は見ていない。アリスの目を見ろ!下に目を下ろせば、分かるって、なんかのアニメで見た気がする。それはまずいんだ。
「ま、まあ、ミスったら命に関わるからな、心配もするさ」
「あ、ありがとうございます…」
おぉい、なんだその顔は!今の可愛い過ぎだろ!?落ち着け俺!落ち着け!!
「そ、それにしても、隊長の特訓のお陰で、私一人でδを倒すことが出来ました!」
な!な!?な!??アリスが少し服を掴んだせいでもっと見えるようになったぞ!ま、まずい!見ちゃった…バレたか?大丈夫であってくれ!
"隊長のエッチ"ならセーフだが、"隊長、死んでくれます?"とも言われそうで非常に怖い。
「う、うん!よくやった!これで1人前だな!」
「ホントですか!?やった!」
え?ガッツポーズ可愛い過ぎじゃね?撫でたくなるんだが?でも、そんなの実際やったら冷めた目でも見られそうだ。気を付けなければ、嫌われてしまう。
「え!?隊長!?δのソロ討伐が1人前の条件なんですか!?」
あ、アリスもはだけていることに気づいたのか!?胸元を隠した。もっと見とけば良かった。正直もっと見たかった。いや、アレンに見られるのは嫌だな…。ん!?俺、独占欲湧いてるじゃん。もうアリスのこと好きじゃん。
付き合ってもないのに、そんなこと思っている俺、アリスがアレンのこと好きだったら、そんなのキモイ奴でしかないじゃん…。
「そうだな、零番隊はそこが1人前の基準にしよう!」
「マジすか!?もっと訓練しねぇと!」
「そうだぞー、アレンは細かい操作が雑だからな」
「そうだぞー雑だぞー」
アリスはアレンの扱いがフランクだな…
仲がいい?もしや、俺に内緒で付き合ってる?え?だとしたらショックなんだけど…、ち、違うよね?結構、心にくる想像だな…。でも、だとしたら、俺がアリスのこと好きって、余計に悟られたらダメじゃない?
俺はいつも通りにみんなの隊長として振る舞わなければ!
「今度はその辺もできるようにしないとな」
「くぅー、1人前にはそれしかないっすかー、苦手だけど頑張ります!」
アリスが誰を好きなのか分からないものは仕方がない。いつも通りに行かなきゃ!
気を取り直して…
「じゃ、後始末だ!」
「栗谷隊長、怪我は大丈夫?」
「夜白隊長、お陰様で助かりました。怪我は多いですが、致命傷はないので大丈夫です」
「良かったです。最近多いですね」
「前回の東北の大侵攻からあんまりたってないですしね」
「日本からの出現が多い…、警戒が必要ですね」
記録上、世界中で出現しているバグズクラフトだが、日本が出現数が多い。だからこそ、本部があるのだが、近年は出現頻度も多くなった。
奴らの拠点を見つけて叩きたいのだがな…
もう一度、このホール周辺を調べるしかやりようがないのが痛いな…
「夜白隊長、今度また訓練をお願いしたい。」
ん?あぁ、アリスに触発されたな…
「うん、いいですよ」
アリスやアレンに触発されて、みんなの気合いが入っている。段々と部隊全体の力が底上げされてきている。過去と比べても能力値でそのレベルの高さが物語っている。
「我々も強くならなきゃですね」
「え?夜白隊長は十分では?」
「え!?そんな…助けられないこともありますから、もっと強くならないとですよ」
「…私も頑張りますよ」
「一旦、この大規模侵攻で落ち着くはずです。早めに部隊演習を組みましょう」
「えぇ、よろしくお願いします」
この辺りはいいことだな。
あ!?今回の撮影に、アリスの胸元見えちゃうんじゃ????
それはまずいのでは!急いで、打ち合わせなければ!!
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うぉぉー、ストックがぁぁああ!!




