21.出撃
国名は変更しています。
本編内の地理は地球と同じですが、地球くらいに思って貰えればいいかと。
都市は同じ名前なので、あの辺かなくらい思って頂ければ大丈夫です。
「ふぅ」
今日の訓練を終え、汗を拭きながら訓練室に併設された休憩所でドリンクを飲む。
結局、化粧にはあんまり反応してくれない隊長だったので、訓練時は化粧をしていない。
そもそも訓練は汗をかいてしまうからしょうがない。
リリさんには継続しなきゃだめと言われたので、色つきリップだけはしているが、そんなものだ。汗臭いだろうからそこだけは特に気を遣う。
「隊長、これ結構美味しっすよ!」
アレンが何やら隊長に進めている
「ん、新しいプロテインか?」
「そうっす!新しい味が出たんですよ!」
アレンから受け取って隊長が飲んでいる。が、ちょっと険しい表情だ。
「美味しくない……」
「えー!?そんな!!」
「あんまりホエイ好きじゃないんだよなー、ソイプロテインにしてくれ!」
「アリスもこれ美味いぞ!?」
「私もホエイは美味しかった試しがないんだけど?」
「お願い!ちょっとだけ!」
アレンから受け取る。
間接キスだが、結構一緒にいるので既に気にしてはいない。
ゴクッ
1口だけ飲むと口の中は独特な味で満たされた。
「う………不味い……」
「え!?アリスもかよ!!」
「これが美味しいって舌おかしいんじゃない?」
「そうかなー?いい味してるのになー」
「アリスや隊長のはなんなんだ?」
「私はフルーツ味のやつ」
パッケージがすぐあるので見せる。
「あ、それ飲んだことあるけど、微妙じゃねーか?」
「え?美味しいじゃん!?」
「そうなの?」
「飲んでみます?」
隊長にさっき飲んでいた飲みかけのボトルを渡す。
「お…ありがと」
隊長は1口飲むと
「これは飲みやすいな!今度買おっと」
「隊長は何を飲んでるんです?」
「俺はなー、ココア味のやつだな。牛乳と混ぜるんだ」
「隊長なんか子供っぽいっすね!」
私も思った!
「え?普通だろ!?飲むか!?」
今度は隊長のボトルを受け取り1口飲む。あ、結構美味しい。
「なるほど、ミルクココアですね。結構美味しいですね」
「なー!アレンも飲むか?」
「俺は飲んだことありますよ、そんなにハマらなかったっすかね」
「アレンは味覚がおかしいんだな」
!?
「フッ、その通りですね」
「それは酷いっすよー!」
ビー!ビー!ビー!ビー!
急に警報音が鳴り響く!
「「「っ!」」」
「アルメリア、デスバレー50km西方、バグズ4体出現!ラスベガス支部より出撃します」
当直オペレーターの声が本部に響く。
「俺らも出るぞ!全員サンダブリッツへ乗り込め」
「「了解!」」
_______________
side:ザック
アルメリア合衆国、ラスベガス支部…
第10部隊及び第132部隊出撃。
俺の初出撃だ。
やってやる!いっぱいバグズをたくさん倒してやる!
「おい!震えてるぞ!大丈夫か!?」
「はっ!?はい!!」
「お前は今回初出撃だからな、無理もないが、深呼吸しろよ…
訓練通りに動けばいい」
「了解です」
頭では思っても身体は正直だ。実践だと考えると緊張や恐怖で身体が震える。
ふぅー、ふぅー、
「まもなく到着する、降下の準備を」
「「了解」」
すぐに準備を始める。訓練で何度もやっていた作業なのに手が震えてしまう。
ふぅー、ふぅー、
「大丈夫だ、俺がいる」
ガシッと頭を撫でられる。
見ると10番隊隊長のライアン・ウィルソン隊長だ!
こういった複数編成は大隊長を決める。今回はウィルソン隊長が大隊長だ。
「はい!」
そうだ、ウィルソン隊長がいる!
うちの隊のカイ隊長もいる!
俺だけじゃないんだ!!
「目標見えました!」
輸送ヘリのオペレーターより連絡がはいる。
「よし、全員降下次第殲滅に以降、俺を先頭に左右展開して前進する!」
「「了解」」
地表に降り立った。
直ぐにブレードを起動して配置につく。これも訓練で何度もしたことだ。もう震えは止まった。
今は周囲をちゃんと見れている。
「前方200m先に倉庫バグズ4体の反応あり」
「了解、俺が先行する、残りはこのままの速度で北から侵入せよ」
「「了解!」」
オペレーターの情報から素早く指示が飛んでくる。
隊列を維持しながら、ウィルソン隊長に遅れまいとついていく。
ウィルソン隊長が倉庫に侵入してすぐ、地響きが起こった。
「大隊長の能力だ、揺れが収まった瞬間突入する」
「3、2、1、、今!」
第10部隊副隊長の合図で一気に突入した。大隊長の周りには既に1体倒れており、残り3体にも石の槍が伸びて身体の数箇所を貫いている。全部タイプαだ!
「新人!お前は1番右を狙え!イーサンとハドソンは新人を援護してやれ!」
「了解!!」カイ隊長の指示通りに1番右のバグズに切りかかる。腕に弾かれて身体に刃を届かせることができない。
たがこれでいいんだ、僕は届かなくても後ろに回り込んだ先輩が斬ってくれる。
「キギィィィィ」
案の定、バグズから叫び声のようなものが聞こえる。
黒板を爪で引っ掻いたような不快な音だ。
バグズの意識が後ろになったため、全力で腕の節部分目掛けて振り下ろす。少し気持ち悪い感触の後、左腕を切り落とすことができた。
再び意識がこっちにくる。
その瞬間、カイ隊長がバグズの頭上に現れる。カイ隊長が回転しながらバグズの首を切り落とす。
凄い!太いバグズの首を一刀で切り落とした。
これがレベル6…
「バカ!油断するな!!」
ドコッ!
「ぐッ!?」
お腹に衝撃を感じ、吹き飛ばされる。
「ゴホゴホッ」
肺の空気を全部強制的に吐かされた感じだ…
苦しい…
「大丈夫か!?」
「は、はい……大丈夫です」
「適合者じゃなけりゃ、アバラがボロボロで死んでるとこだぞ、倒したからって気を抜くな!」
「はい、すみません!」
「まぁ、その前の動きは良かったぞ!」
「はい!ありがとうございます」
「バグズ反応消失、殲滅完了です!」
オペレーターの声が聞こえる。
緊張していた筋肉が弛緩していく。
凄い疲れた……
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