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機械仕掛けの眠り姫  作者: ローラ
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8/10

第八場 Recapture

藤野瑠衣・・・大学一年。事故で体を失い、サイボーグに。

飯村ナオト・・大学二年。瑠衣が思いを寄せる人物だが、イケメンというわけではない。

豊田エミカ・・大学一年。瑠衣の親友で面倒見がいい。かわいい系。

神田智・・・・大学二年。ナオトのよき友人。イケメン。実はサイボーグで、松戸の助手。

松戸才蔵・・・研究所の所長。

藤野夫妻・・・文字通り瑠衣の両親。

山中昌子・・・松戸お気に入りの助手。美少女。


余談:舞台装置は二階建てを想定しています。


研究所。エミカが松戸に面会している


松戸  えーと、豊田、エミカさんでしたか。いったいどういうご用件で?

エミカ 藤野瑠衣って、私の友達なんですけど、その子からあなたの研究のことをうかがって。

松戸  ほう?

エミカ あなたの研究内容に、素晴らしい感銘を受けたんです。

松戸  おやおや!

エミカ 私は文系だけど、この研究がいかに素晴らしいかは理解できます。もしよかったら、ここで働かせていただけませんか?

松戸  WHAT!?ここで?

エミカ ええ。この素晴らしい研究のお手伝いを少しでもさせていただけたら、とてもうれしいです。掃除でも、洗濯でも、なんでもしますよ。

松戸  んー……そうだねえ。

エミカ そ、それに!あなたみたいなハンサムな人のお手伝いなんて、私とっても光栄ですぅ~!

松戸  HANDSOME!初めて言われた……あ、じゃあ、ちょっとテストしてもいいかい。

エミカ え?

松戸  これでさ、(ピコピコハンマー渡す)僕のこと一回たたいてくれない?

エミカ う……わ、わかりました。


思いっきり松戸を殴るエミカ。


松戸  ……君……いーねぇ!MARVELOUS、TERRIFIC、TREMENDOUS!採用!

エミカ よっしゃ。

松戸  しょーこたーん、新入りに仕事教えてやって~。


松戸、下ハケ。昌子、下入り。エミカに掃除などを教える。

二階、瑠衣下入り。追いすがるナオト。


ナオト 瑠衣、待ってくれ!

瑠衣  申し訳ありませんが、用事があるのです。

ナオト その用事のことで、話があるんだ。

瑠衣  なんでしょう、手短にお願いします。

ナオト 瑠衣、研究所に行くんだろう。

瑠衣  はい、それが何か?

ナオト あそこにいっちゃだめだ!

瑠衣  ……なぜですか。

ナオト それは……あのな、瑠衣。松戸は悪いやつなんだ!

瑠衣  悪いやつ?

ナオト そう、あいつは瑠衣をだましているんだ。近づいちゃいけないんだよ!

瑠衣  根拠は?

ナオト 智が話してくれた。

瑠衣  ほかには誰から?

ナオト 智だけだけど。

瑠衣  根拠が少なすぎます。信用できません。

ナオト たしかに、そうだけど……でも、智は信用できる人間なんだ!友達なんだよ!

瑠衣  友達の言うことならなんでも真実なんですか。

ナオト たしかに、そういうわけではないけれど……でも、でも!

瑠衣  話になりません。失礼します。

ナオト 瑠衣!


瑠衣、ナオト、上ハケ。


昌子  掃除の説明は以上です。

エミカ ありがとう。……ねえ、一つ聞いていい?

昌子  なんでしょう。

エミカ ここで、私の大学の先輩がバイトしてるって聞いたんだけど。

昌子  その方のお名前は?

エミカ 神田、智。知ってる?

昌子  ……いいえ。人違いでしょう。

エミカ そう。


SE:ドアチャイム


エミカ あ、私出るね。


松戸、下入り。


松戸  どう、使えそう?

昌子  要領よく働いてくれるとみました。

松戸  よし、よし。じゃあ今日からあの子にたたいてもらおう……でゅふふ。

昌子  ……


瑠衣、エミカ、上イリ。エミカはすぐ上ハケ。


瑠衣  こんにちは、松戸さん。

松戸  やあ、藤野さん。元気だったかい?

瑠衣  体に不調はありません。

松戸  そうかい。……前の診察の時に頼んどいたもの、持ってきてくれた?

瑠衣  失ったものがあると気付かせたもの、ですよね。

松戸  ああ、そうだよ。

瑠衣  これです。(ストラップを出す)

松戸  なんだこれ。変な……いや、個性的なストラップだね。

瑠衣  大学のサークルの先輩が、私にと下さったものです。

松戸  ふーん、そう。これ、借りてもいいかい。

瑠衣  ええ、どうぞ。

松戸  ありがとう。気が向いたら返すよ。じゃあ、検査に移ろうか。


瑠衣、昏睡。昌子、助手モブ、猿轡をした智を縛り上げて連れてくる


昌子  連れてきました。

松戸  やあ、裏切り者。お目覚めの気分はどうだい?今から藤野瑠衣の最終調整をするとこだよ。おっと、そんなにあばれちゃいけない。心配しなくても、君の仲間はここには来ない。ここはよそ者には勝手に入れないようにしてあるし、内側から開けようにも……開ける人が、いないんじゃあねえ?くっくっく……さあ、始めよう。


瑠衣に装置を取り付けようとする松戸。ナオト、エミカ、上イリ。


松戸  どうした、エミカちゃん……誰だね、君は!

ナオト 瑠衣に手を出すな!


松戸にとびかかるナオト。松戸を守ろうと助手モブが智から離れる。その隙に拘束を解く智


エミカ 先輩!(猿轡を外してやりながら)無事でしたか!よかった……!

智   エミカ……なんで、

エミカ 詳しい話はあとです。ともかく、ここから逃げましょう!

智   ……ああ!


智、ナオトから助モブを引きはがす。エミカ、瑠衣に駆け寄る。


エミカ 瑠衣、大丈夫!?

瑠衣  ……ん……?私……

エミカ とりあえず、ここから逃げよう。

瑠衣  どうして?ここは、研究所でしょう。何も危険なことは……

エミカ えっと……この研究所、あと3分で爆破するの!

瑠衣  ダウト。

エミカ ともかく!逃げるよ。


エミカ、瑠衣、ナオト、智、上ハケ。


松戸  くそっ……昌子!追え!

昌子  所長……


照明変化


昌子  私、もう、嫌です。



智君好きです。

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