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ノンマルタス伝説~四天王編~  作者: トト
一筋の道・永遠の光
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7/37

~第七話~

(ひと月前は反応することすら出来なかった、ジェムシリカ殿の全力。太刀筋は辛うじて見える。けれど、速い! かわすのが精一杯だ!)


 ジェムシリカの剣は神速。

 剣自体はかわせても剣圧によって生じる“鎌鼬”まで全てかわす事は出来ない。

 セラフィナイトの服は裂け、皮膚にもあちこちに擦過傷が出来ていた。


「流石はジェムシリカ殿! やはり四天王最強はジェムシリカ殿ですな」

「何という試合だ! 練習試合でここまで……」

「クリソコラ殿は何故、止められない? このままではセラフィナイト殿が……」


 見物人たちのざわめきが次第に大きくなる。


 この勝負の真相を知らない者たちにとっては確かにそうだろう。

 ただの練習試合であれば、ここまでやる必要性はない!

 しかし、二人にとってこれは紛れもなく真剣勝負なのだ。


(邪魔をしないでくれ! これ以上二人の邪魔を……っ!!)


 そうクロサイトが思った瞬間!


「静かにしろ! 二人の決着はまだついてない!!」

「シェルタイト様……」


 そのシェルの一言で辺りは水を打ったような静けさになった。

 正に“鶴の一声”だった。



  ☆     ☆     ☆     ☆     ☆



(分かっている。ジェムシリカ殿の力はひと月やそこ等で追いつけるものじゃない。剣の技術はまだまだジェムシリカ殿が上だ。我が身を庇っていて、勝つ事など出来る訳がない。私に勝つ術があるとすれば……唯一つ! 玉砕覚悟の捨て身の一撃!!)


『セラフィナイト! 俺の側近筆頭の座、護りたいのならジェムシリカに勝て!』


 シェルの言葉がセラフィナイトの脳裏を過ぎる。



    挿絵(By みてみん)



 その刹那、セラフィナイトの気が変化した。


(私のシェルタイト様への想いは、決して報われる事はない。生涯、告げる事も許されない。私はシェルタイト様の特別な存在にはなれない。私は一臣下にすぎないのだから……。そんな事は充分過ぎるほど、知っている。だからこそ、臣下として望み得る最高の位置“側近筆頭の座”を貴方に渡す訳にはいかない!)



    挿絵(By みてみん)



    挿絵(By みてみん)



「そこまで! 勝者、セラフィナイト・シャモス殿!!」


 クリソコラの声が響き渡った。


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