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【7月24日第一巻発売!】毒父に物資扱いで戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートでなんでも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第三百十二話 披露宴がスタートです

 そして、飲み物が給仕担当により各テーブルへと運ばれていく。

 勿論、問題ないと判断された飲み物や給仕担当だ。

 僕達のテーブルは、挨拶を受けるのでお酒ではなくジュースだ。

 各テーブルへの準備が整ったところで、司会担当の職員がマイク型魔導具を持った。


「皆さま、お待たせしました。これより披露宴を開始します。それでは、新郎新婦の入場です。大きな拍手で迎えて下さい」

「「「「「わー!」」」」」


 大部屋のドアが開いてピエール様とビクトリア様が姿を現すと、会場内から大きな拍手が沸き起こった。

 ピエール様は濃紺のスーツ姿で、ビクトリア様は深紅のドレスでとても鮮やかだ。

 二人は一礼してから高砂へと進み、改めて一礼した。


「それでは、乾杯の音頭を皇帝陛下より頂戴します」


 司会の合図と共に皇帝陛下が席から立ち上がり、少し前へと進み出た。

 因みに、新郎新婦は高砂で立ったままだ。


「最初に簡単に報告する。神聖なる結婚式を邪魔しようとした愚か者がいたが、全て捕まえた。あろうことか、教会を襲撃しようとし、更に食事に毒を盛ろうとした。全て勇敢な帝国軍、並びに【蒼の治癒師】のスライムから指導を受けた我が息子のスライムによって防がれた」


 皇帝陛下の言葉に、再び会場内から大きな拍手が起きた。

 ライアンちゃんは、テーブルに戻ってきたマルちゃんをとても褒めていた。

 なお、スラちゃんは引き続き会場内の確認をしていて、リーフちゃんとアクアちゃんは急いで料理を作っていた。

 シロちゃんは、引き続きピエール様とビクトリア様の側にいて、今もテーブルの上にちょこんと乗っていた。


「これからピエールとビクトリアには、とても重要な仕事が待っている。二人が力を合わせて、帝国を更に盛り立てないとならない。大変な仕事だが、二人なら乗り越えられると確信している」


 ピエール様とビクトリア様は、様々な分野で前線に立たないといけない。

 でも、二人ともとても優秀だと聞いているし、ビクトリア様はとても良い人柄だと分かっている。

 きっと、二人なら帝国を良い方向へと導いてくれるはずだ。

 この間に、僕達のグラスに飲み物が注がれた。


「それでは、帝国の発展と二人の明るい未来を願って乾杯とする。乾杯!」

「「「「「乾杯!」」」」」


 皇帝陛下の乾杯の発声と共に、にこやかに乾杯された。

 ライアンちゃんは、とても元気よく乾杯していた。

 乾杯とともに給仕担当により前菜が運ばれてきたが、突貫工事で作ったとは思えない出来だ。

 きっと、リーフちゃんやアクアちゃんだけでなく、問題ないとされた料理人も頑張って作ったのだろう。


「おいしーい!」


 次に運ばれてきたポタージュスープに、ライアンちゃんもマルちゃんも大喜びだ。

 皇帝陛下のみならず、全ての来賓も満足そうにスープを食していた。


「では、挨拶に行くぞ」

「はーい!」


 新郎新婦への挨拶の第一陣として、皇帝陛下と共に僕達やジュドー公爵家の人達が席を立った。

 新郎新婦も、これから挨拶対応で忙しくなるはずだ。


「二人とも、結婚おめでとう。とても素晴らしい結婚式だったぞ」

「陛下、ありがとうございます」

「お兄様、ありがとうございます」


 皇帝陛下は、乾杯の挨拶をしたのもあり短い挨拶だ。

 それでも、にこやかに二人と握手をしていた。


「ライアン、とても素晴らしい演出だったわよ。マルちゃんもありがとうね」

「えへへ!」


 ビクトリア様は、ちょっと照れているライアンちゃんとマルちゃんをとても褒めていた。

 結婚式での演出は、誰もがにこやかになるとてもいいものだった。

 それに、マルちゃんが不審者を捕まえたという功績もある。


「ピエール様、ビクトリア様、結婚おめでとうございます」

「ありがとう。本当に助かった」

「やはり、ケンは凄いわね。勿論、シロちゃんにも感謝しているわ」


 ピエール様とビクトリア様はだいたい何があったかを把握しているので、僕に感謝を述べた。

 といっても、頑張っているのはスラちゃん達で僕は殆ど何もしていない。

 スラちゃん達には、後でご褒美をあげないと。

 ジュドー公爵夫妻も、無事に結婚式が行われ息子と嫁の晴れ姿に喜んでいた。

 そして、他の来賓の挨拶もあるので足早に席に戻った。


「わあ、とても美味しいよ!」


 次に出てきた魚料理は、白身魚のムニエルだ。

 クリスも思わず声を上げるほど、とても美味しい。

 なんと言っても火加減が絶妙で、白身魚の中はふわふわだ。

 口直しなども運ばれたが、他の来賓も大絶賛だ。


「おお、これは美味いぞ」

「おいしー!」


 お肉料理も、火加減が絶妙で柔らかくとても美味しい。

 ソースもお好みでかけられるので、大人も子どもも大満足だ。

 皇帝陛下もライアンちゃんも、お肉料理に大満足だ。

 更に、小さな子どもやご老人向けに食べやすい様に小さく切り分けるという配慮もされていた。

 この辺りは、リーフちゃんとアクアちゃんの気遣いでしょう。

 締めのデザートもとても美味しく、挨拶対応を終えたピエール様とビクトリア様も大満足だ。

 こうして、来賓には突貫工事で作ったとは思えない料理だと認識されたまま披露宴は終わった。

 とても美味しい料理を作るお城の料理人は凄いと、全ての来賓から大絶賛だった。

読んでいただき、誠にありがとうございます

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