努力しないで強くなりたい
「…なんか話聞いちゃったら、ほっとけなくなったな」
「でたでたー。コータの『ほっとけない』」
「コータは勇者だからな。仕方ないだろ。勇者ってのはそういうイキモノだ」
ミーシャとバレンが笑い合ってるとデュランもそれに同意した。
「わたしもそれで拾ってもらって助かってますから」
褒められたコータはポリポリと頭をかいた。
「まぁ。あれだ、シルビアは強くなっとけ。その騎士団長の息子より、いや、その危ない奴に襲われても返り討ちできるぐらいに…な。」
「崖の上の国々は魔物とあまり戦った事がないはずです。か弱い貴族令嬢には楽勝でも、日々、魔物と戦って鍛えた冒険者にはどうでしょうね?勝てないかもしれませんね」
「…と、言う訳でパーティ登録しておこう。おれたち高ランクだからすっごい経験値がバカスカはいるぞ」
「え?それはありなの?」
「ありです」「ありだよな」「ありあり!」
「と、言う事だ。」
コータが下手なウィンクして言ったのでこの件は決定のようだ。
シルビアは、せっかく絶世の美少女に生まれたのにムキムキになるのかーと遠い目をした。
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「たぁぁぁー!やぁぁっ!」
「はい次!」
「あまねく世を照らしめる存在よ…」
「遅いっ!!」「ヒィッ」
最初の話とは違い、結構なスパルタでした。
「パーティによる成長ブーストが効く限界を超えたからな。次はソロでレベル爆あげだ!」
「せ、成長痛で身体がいたたたた」
「それは成長の苦しみで楽しみでもある。少しばかり痛いが耐えろよ!」
「私達女冒険者は皮膚はガサガサ、髪はボサボサで荒れ放題っていうイメージがあるけど、それは手入れをさぼっているからなの。性能があがるのは身体能力や精神力だけじゃないのよ?
皮膚だって髪だってレベルアップしているの。だからちゃんと手入れを怠らなければ、ほら」
「お前は『悪役令嬢』なんだろ?だから普段はイメージの悪い闇魔法より他の魔法を使え。だけどいざという時の切り札のために『闇魔法」は鍛えておけ」
シルビアは『悪役令嬢』らしく魔法適性は『闇』が一番適性が高かった。
けれど他の魔法が使えない訳ではない。
「伸び率は低いけど、普段は闇以外で圧倒しろ。だから他の魔法が得意魔法と思わせる位は使えるようにしておかないと」
「魔法が使えない事態も考慮するともう少し体術も鍛えねば」
「「悔しい思いをバネに、この道を信じてすすめ!!」」
最後の方は彼らの私怨も入っていたと思う。シルビアは耐えた。猛烈なしごきに耐えきった。
気が付いたら半年たっていた。




