47.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
エレオノーラによる嫁いびりは、翌日も続いた。
本宅の重厚な執務室にリリアナを呼び出した彼女は、ドサリと山のような書類の束をデスクに叩きつけた。
それは、過去数年分の領地における複雑な魔石採掘の会計記録だった。
「公爵家の女主人たるもの、これくらいの帳簿は数時間で完璧に把握していただきませんとね。いつも離れでゴロゴロしている怠惰な女に、できるわけがありませんわ」
エレオノーラは扇子で口元を隠し、意地悪くクスクスと笑った。
しかし、リリアナはパラパラと書類をめくり、小さく息を吐き出す。
「面倒くさいな」
リリアナは魔道具研究の第一人者である。
日頃から複雑怪奇な魔力数式を暗算で処理している彼女にとって、ただの足し算や引き算の羅列など、子供の遊びにも等しかった。
彼女は羽ペンを手に取ると、猛烈なスピードで書類に目を通し、インクを走らせていく。
カツカツカツカツッ!
小気味よい音が執務室に響き渡る。
インクの独特な匂いが立ち込める中、数時間かかると豪語された書類の山は、わずか十数分で綺麗に整理されてしまった。
「はい、終わりました。ここ、三年前の第三坑道の計算が間違っていたので直しておきました」
リリアナが涼しい顔で書類の束を差し出すと、エレオノーラは扇子を取り落としそうになる。
彼女はひったくるように書類を確認し、信じられないものを見る目で目を剥いた。
「な、なんですのこの処理速度は!? 計算もすべて完璧だなんて!」
「母上。私のリリーは普段は雲布団から出てこないほど怠惰ですが、実はものすごくハイスペックなんだぞ」
そこへ、騒ぎを聞きつけたジークフリートが執務室に入ってきた。
彼はなぜかドヤ顔で胸を張り、妻の実力を自慢げに語り始める。
「おい、失礼でしょうが!」
リリアナは頬をぷくっと膨らませ、持っていた丸めた書類でジークフリートの肩をペシーン! と叩いた。
乾いた音が響く。
だが、叩かれたジークフリートは怒るどころか、だらしなく頬を緩めた。
「ああ。リリーに叩かれた。もっと叩いていいんだぞ、リリー」
「ええっ、気持ち悪いっ!」
リリアナはゾワリと腕をさすり、ドン引きしてのけぞった。
その信じられない光景を前にして、エレオノーラはガックリと膝から崩れ落ちる。
「ああああ! わたくしのかわいい、クールだったジークフリートちゃんが、ただの変態になってしまったわぁぁぁ!」
悲痛な叫び声が、本宅の廊下まで響き渡った。
その様子を遠巻きに眺めていたルナが、温かい紅茶を淹れながら冷静に呟く。
「何を今更。あの男、前からあんな気配がありましたよ」
「ワフン、ウンウン」
傍らに座るポチもまた、我が意を得たりと深く頷いた。
騒がしい本宅の空気の中、リリアナはさっさと離れに帰りたいと心底げんなりするのだった。
【おしらせ】
※4/20
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