第5話 決闘
ようやく5話まで来ました。
早速戦闘へ。ごめんね主人公。変な武器設定にして。
氷塚が刀を抜いた。背筋に震えが走る。反射的に背中に背負った鉈を抜く。武器のチョイスをミスったかもしれない。鉈は引っ掛けて切るイメージが俺の中にあるからだ。刀との相性も悪そうだ。
「鉈...何でそんな扱いずらい武器を選んだんだ?」
ヤバ、早速指摘されちゃったじゃないか。
「別に、趣味だ!何選んでも自由だろ。というか九割方偽物でほぼ選択肢なかったんだよ。仕方ないじゃないか」
氷塚が本物の刀の最後の一本持って行っちゃったせいだ。あのクソ教師どもめ、あまりにも本物が少なすぎんだろうが!というか、まともに扱えるか分からないような奴らが本物持って行ったのが許せん。俺に寄越せ。
「へぇ、なんかごめん。武器も実力の内だから。」
うわああ、こいつここでそれを今俺に言っちゃいますか。マジで腹立つ。こいつ絶対に殺す。
「お前を殺さないと俺は満足に眠れなさそうだ!」
「どうしたよ、突然」
苦笑した氷塚は、次の瞬間には目を昏く光らせ切り掛かってきた。俺は鉈の湾曲した部分で刀の横っ腹を叩き、勢いを消す。くそ、やりにくいことこの上ない。俺は体をぐるりと回転させ、その勢いで胴体を狙った。が、後退され当たらない。後退した氷塚はそこから前に突っ込んで鉈の攻撃範囲へ入り込んでくる。躱せない!後退するも更に突っ込んでくる。後退がダメなら前に突っ込んでやる!不意打ちで立て直したい。
「なっ!?死にたいのか?!」
読みが当たった。今のうちに立て直そう。深呼吸。深く息を吸って吐く。鉈の持ち手を握り直す。たった数回の打ち合いで押された。次は持たない。俺のアドバンテージはちょっと目がいいってだけだ。あと『相棒』だけ。使うべきだろうか。しかし、チャンスは一回だ。すぐに適応されてしまうだろうから。
(もういっそのこと拳で戦ってみるか?)
「立て直しが目的だった?今の自爆未遂って」
つられるな、つられるな。集中、集中。靴紐を結ぶ為にしゃがみ込んで気づいた。
(あ、俺タガーあるじゃん。レミントンもあるし。)
そして、ここは滝の真上だ。どうしようもなくなったら滝に突っ込んで落とせばいっか。俺も落ちるだろうけど、俺は泳ぎ得意だから大丈夫だろ。よくよく考えてみたら氷塚はさっきから絶対自分が滝に落ちない位置と方向で仕掛けてきている。流石に滝には落ちたくないらしい。今は11月だからめちゃくちゃ水冷たそうだからな。名前に氷とか入ってるから冷たいの得意なのかと思ったけど、そうでもないのか?いや、前に寒いのは平気だけど暑いのは勘弁して欲しいって言ってなかったか。
(まさか、こいつめちゃくちゃカナヅチだったのか!)
こうなっては試してみるしかない。俺は満面の笑みと共に立ち上がった。
「なぁ、氷塚。お前ってさとんでもないカナヅチなんだろ?」
「は?別に、そんなことないけど?ちょっと下手なだけだし」
予想的中。マジで当たると思ってなかったから、俺もびっくりだ。という訳で、
「滝に落ちろぉ!」
俺は早速氷塚を俺ごと滝に突っ込んだ。浮遊感半端ない。テンションが上がってきた。
滝に接触するまで、あと少し。
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滝にどうしても落としたかったので落とせて嬉しいです。次は氷塚視点のつもりです。




