第四話 突然のサイコパス呼ばわり
お待たせしてしまいました。今度こそ氷塚と合流します!
考え事をしつつ、滝まで走ること1時間。俺の目の前にはとんでもない大瀑布が広がっていた。
「衛星写真にガッツリ映ってる時点でおかしいとは思ったけど、予想以上だな。これ。落ちたら死にそう。」
あ、ちなみに俺は滝を上から見下ろす感じで立っている。下から見たらもっと綺麗なんだろうな。
「氷塚ぁああ!!いるよなぁ!!出てこぉい!!話がある!!」
滝にかき消されないように大声で叫ぶ。気分は道場破りだ。
「ノリノリだね、どうしたの?」
ひらりと効果音のつきそうな身のこなしで優がやってきた。ちょっと皮肉ってくるところを見るに、ちょっと機嫌がいつもより良い。基本的に外に向けてはお人好しだから、他人が見たら機嫌が悪いと思いがちだがこっちが本性である。棘があるくらいがこちらも丁度いい。モテる優男は嫌いだからな。決して俺がモテないからって僻んでる訳じゃないから。...本当だからな。モテなくても別にいいし。まだ中学生だからさ。
「そうか?ノリノリ...なのか?どこがだよ、どちらかと言うと道場破りだろ」
「違う違う。僕が言いたいのは少し前まで唯の同級生が敵になった現状に、って事だよ」
俺がこのクソッタレな現状に、ノリノリだと?こいつの目はいつの間に腐ったんだ。心が痛みこそすれ、楽しい訳がない。サバゲーじゃあないんだから。
「自分の実力が試せるこの機会に心のどこかが喜んでるんじゃないか?今は法なんて守っていられないからね。現にもう何人か殺してるでしょ。多分雑魚だっただろうけどね。」
こいつ、舐めやがって。友達になって欲しいとか思った過去の俺を殴りてぇ。マジでこいつ頭狂ったのか。
「はぁ?ふざけんな。緊張で頭狂ったのか?人を勝手にサイコパスにするなよ。」
俺の抗議に氷塚は唇の端を上げた。頭の中で危険信号がボコ殴りで鳴らされる。反射的に飛び退いた。
「じゃあ、試してみようか。」
氷塚は腰に帯びた日本刀を流れる水のような動きで抜く。その仕草に目を奪われつつ、氷塚の言葉を聞いた。
「その言葉が嘘じゃないかどうかを、決闘でね。」
あれ、氷塚ってこんなにヤバいやつだったっけ...。心の中の主人公に罵倒されてます。うう、脳内に文字が追いつかない。
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