第三話 『宵』の回想
投稿に少し間が開いてしまいました。
脳裏に裏山の地図を思い浮かべてひた走る。一度だけ見た衛星写真を標高と地形に変換したのだ。これは俺の能力の一部、『資料構築』と『映像記憶能力』だ。俺はいわゆるギフテッドらしい。先天的に俺は世界最高峰の頭脳と能力を手に入れた。
しかし、その代償としてなのか筋力と視力・聴力・嗅覚・味覚・皮膚感覚のリミッターが外れ、異常な運動能力と異常な視力・聴力・嗅覚・味覚・皮膚感覚を得た。味覚が発達しすぎたために異常な拒食と偏食になり、栄養失調を起こし倒れたりもした。
特に困ったのは、『空気』が読めなかったことと音がすべて独立して聞こえてくること、人の思考が読めてしまうことだった。それにより俺は孤独になった。そんなころだった。あいつと出会ったのは。
小4の秋、あいつは俺のクラスに転校してきた。焦茶に近い黒髪で緑眼の少年だった。何故か、俺と同じモノを感じた。友達になりたいと思ったが、巻き込んでしまうのは嫌だった。それに拒絶されたらもう耐えられる気がしない。俺の勘だって外れるかも知れない。
けれど、その少年と会話する機会は割とすぐにやってきた。
「確かあれは、、、そうだ、カツアゲ撃退か。」
そう、たまたま忘れ物で学校によったとき、校舎裏でカツアゲされていたので助けたのだ。
*
「金もっと寄越せよ、氷塚。どーせ出し惜しみしてんだろ?あ"ぁ?孤児のくせに!」
そう、氷塚は孤児なのである。俺もだが。ちなみに孤児院の部屋同じだったりする。...、コミュ症じゃないからな!ちょっと人見知りなだけだ!なのでこの糞ガキの孤児のくせに発言は結構イラっときた。
「おいテメェ、親がいるかいないかなんて関係ないだろ?生意気なのはお前だ。」
意識をさっと刈り、氷塚に向き直る。
「大丈夫か?...お前、わざとやられたのか?」
氷塚は肩をすくめた。苦い表情と共に。
「その方が誰かが傷つくことはないだろ?」
あぁ、こいつは簡単に自分を犠牲に出来るやつだ。
「誰もじゃない、少なくともお前は傷ついてる。そのうち限界が来るぞ」
優しさが仇となる事だってあるのだ。氷塚が困ったように笑う。俺はふと思いついた。今なら友達になれるのではないか?右手を氷塚の前へ差し出す。
「俺と一緒に帰らないか?」
違う、俺が言いたいのは友達になって欲しい、だ。
「いいよ、目的地一緒だし。」
でも、まあいいか。こんなにも心から嬉しいと思えたのだから。
おかしいな、主人公か氷塚と合流してない...。長くなったので今回はここで切ります。ブクマ、いいねお願いします。




