第13話 罠は純粋な殺意100%
久しぶりの更新。お待たせしました!
しばらく走り続けていると目の前を走っていた優がうおっと一声あげて何かを飛び前転で回避した。
俺の目にも一瞬何かがギラリと光るのが見えた。テグス?反射的に何かを踏んだことを悟る。罠か。
ーーーシャァァッ
踏んだことで何かが放たれたのか鋭い風切り音。右前方2時の方向から飛来。速い。鋭利な刃物が飛ぶ音か。いや違う!
飛んできているであろう物体の位置を予測し可能な限り左に飛ぶ。
回避しきれずスッと音もなく右頬の皮膚が切り傷程度に軽く裂ける。弾けるような痛みとともに、背筋に冷たい震えが走った。
掠っただけでこの威力。正面から当たったらなんて想像するまでもない。優には申し訳ないが比べるまでもなく奴と闘ったときより明らかにヤバい代物。明らかに純粋な殺意100%の罠だ。
優も踏んでたはず、優はどう切り抜けたかと回避した勢いでロンダートをかましつつ見ると華麗な剣技で飛来物をぶった斬っていた。くそが、羨ましい限りだ。
俺だって武器ミスらなかったらあれできたのに。縛りプレイは嫌いだ。どちらかと言えば俺つぇえ、お前よっわぁってイキリたいタイプの人間だ。
「ってうわ、また踏んだ⁈」
伏せて避ける。ほんとに勘弁して欲しい。怖いよ。
つかこれ仕掛けたの誰だよ。まーあ、大体目星はついてますけどね。詩乃でしょ、多分。というよりそれ以外に心当たりがない。
燈火もそれなりに「本物」な感じしたがあいつの性格的に罠は考えづらい。
よって消去法で詩乃となる。後みんな雑魚か小物だったしな。それが当たり前のはずなんだけどなぁ。本来なら。
「んで?それ何?」
「んぁ?これ飛来物。刃物じゃあないが何かは分からないな。多分何かを薄〜く切ってめちゃくちゃ空気抵抗を弱めて速さが出るようにした感じか?」
俺は摘んだ物体を掲げながら優に答えた。飛来物は薄ーい何かで流線形。軽くて視認しにくい色。石…では多分ないし、木でもない。磁石にくっつかないから金属では無いだろう。
「まさかプラスチックとかじゃ無いよな?…。いやこれプラスチックだ。すっごいな。プラスチックって凶器になるんだ」
「え...、まじで言ってるの?怖いなぁ」
やっぱり遠距離特化ってすげぇわ。俺にはこんな発想なかったもん。RPGで絶対パーティに入ってる職業たる所以はこういうところにあるんだろうな。きっと。
絶対あいつ仲間にしてやる。敵にまわしたく無いからな、絶対。
さぁ、罠を抜けた先には詩乃はいるのか...
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