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ある日世界はゲームチックになりました。  作者: 柳瀬 翔
二章 就職編
28/30

二十八話 トーナメント本戦3

リアルがァ……現実が私を苦しめるぅ……

 時間を持て余しているので会場を回ることにしたのだが今まで興味がなかったので何処に何が有るのかが全く分からない。


「案内図みたいなものがあれはいいんだけど…」


 とりあえず案内図を探してみることにする、すると──


「あ、あの〜」

「はい?何ですか?」

「鴉田倭さんですか?」

「そうですけど……」

「マジか!?本物の八咫烏だ!!」


 見知らぬ青年に声をかけられて俺だと分かると突然大声を出した事に唖然とした、するとその声に反応した人達がこちらに寄ってくる。


「本物じゃん!!」「やべぇ!本人だ!」「神出鬼没の八咫烏に会えた!」……etc


 等などの言葉を俺に投げかけてくる、そこで俺はやっと自分がまぁまぁの有名人になっていることに気づいた。

 だがそこで疑問に思ったことがあったので最初に話しかけてきた青年に聞いてみた。


「なぁ、前から思うんだが八咫烏って何の事だ?」

「え?鴉田倭さんの事に決まってるじゃないですか」

「いや、それは分かってるんだが何でそう呼ばれるかが分からないんだよ」

「あんまりエゴサーチとかしないタイプっすか?」

「興味ないからなぁ…」

「ふーん、じゃあ俺が教えて差し上げますよ!」


 と青年が自慢気に言ってきたので少しムカついたが表には出さずにお願いした。


「いいですか、鴉田さんが八咫烏って呼ばれるのは苗字に鴉って字があるのも原因っすけどそれだけじゃないっす!」

「ほぉ〜」

「もうひとつの原因はズバリ!鴉田さんの目にあるっす!」

「目?何の変哲もないただの目だが……」

「いやいや、ご冗談を!戦う時に目が赤くなってるじゃないですか!」

「はぁ?」


 目が赤く?どういうことだ?そんなスキルに心当たりは……あるな。

 完全に魔王眼のせいだな…


「そうか、それが原因だったのか……それで?」

「へ?」

「いや、他の理由は?」

「ないっすよ?」


 どうやら本当にそれだけの事らしい、真剣に聞いた俺がバカみたいじゃないか……まぁ聞きたいことは聞けたしもう此処に用はないな。


「……じゃあな、名も知らぬ通行人Aよ」

「なんか不本意な呼ばれ方っすけど名前を言ってなかった俺の方が悪いんすよね、だから名乗りまs…」

「いや!それには及ばない!じゃあな!」

「あっ!ちょっ、待っ!」


 逃げるが勝ち、その場で転移魔法で受付まで転移した。


「えっ!」


 受付にいきなり転移したことで受付嬢を驚かせてしまったが気にせずに話しかける。


「済まないがちょっといいかな?」

「は、はい!何でしょうか!」

「あの〜、緊張されてます?」

「き、ききっ緊張なんかしてませんよ!ほんとですよ!」

「あ、はい」


 やっぱりいきなり転移してきちゃったから驚かせたかな?取り敢えず謝ってとっとと道を聞こう。


「あの、道を訪ねても?」

「はい!だ、大丈夫でしゅ!」


 ほんとに大丈夫なのだろうか?


「確かこの会場の外は屋台ブースになってましたよね?それってどこですか?」

「あ、えっとそれはそこの階段を降りた先にある出口を出て直ぐの場所にあります」

「分かった、ありがとう」


 受付嬢に礼を言ってから俺は直ぐに屋台に向けて歩き出した。

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