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再生の賢者 ~スキルポイント目当てで低級奴隷を漁っていたら、再生の賢者と呼ばれるハメに~  作者: 和食 三昧


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第34話 ルーティンワーク

 その日は計3体の牙猪を倒し、残りもマッシュさんにタダで運んでもらった。あざとかわいく上目遣いにお願いしたら一発だったぜ、へっへ。だた「そんなショートソードでどうやって倒すんだ??」って言われたから「うーん、これ秘密なんだけど……マッシュさんにだけ……俺、『職なし』だけど、土魔法を少し使えるんだ」と言っておいた。

 こちらの世界では土魔法【石礫(いしつぶて)】という魔法がある。まさに俺の【岩弾(ロックバレット)】と見た目同じで、魔法で生成した石を飛ばすやつだ。これをルーベの森で魔法使いっぽい人が使っているのを見たことがあった。あとでギルドで調べたら土魔法の中でも初級魔法とのことだったので、これに便乗することにしたのだ。ただ、


「うなれっ! 俺のガトリング弾(バレット)!!」


 ダダダダダダッッ!!!


 1匹目と同じ要領で牙猪をぶっ倒したら、マッシュさんとバクマンさんは”あんぐり”としていた。


「……え? 何それ……?」


「え? 俺が唯一使える土魔法【石礫】ですけど」


「……どこがだよっ!! 【石礫】は普通2、3秒溜めてからようやく一発放てるやつだろうが!」


 確かに前に見たやつは、タメがあったな。あれなら「石投げたほうが早いのでは」って思ったし。まぁ、ルーベの森にいる低級冒険者の初級魔法なんで、そんなもんだろうと思っていた。俺はただ、それを、それだけを故郷の『山の村』でひたすら練習したんだ……そういう設定にしたんだ! だから、


「マッシュさん、これは【石礫】、初級魔法の【石礫】ですよ。マッシュさんにだけ(・・)見せた、僕のとっておき……」


 マッシュさんの頬を手のひらで優しくさすりながら、極上の笑みを浮かべる。


「あ、ああ……そうだよな……これは【石礫】だ……」


 ”とろ~ん”とした表情を浮かべて、マッシュさんは納得してくれた。そのうち【魅了(チャーム)】とか覚えないだろうか?


 おかげでその日の収益は金貨15枚、過去最高収益だったぜ!


 ◇


 夜のお仕事も終わり、就寝前のルーティンワーク。ベッドで横になりながら、異空間の硬貨を意識する。


 大金貨:2枚

 金貨 :60枚

 銀貨 :80枚

 銅貨 :60枚 


 なんと合計886,000バースとなりました。マジかよ……

 

 ちなみに大金貨は10万バース、金貨10枚だった。鉄馬車の皆さんからパクッ……頂いた金額が474,500バース。この1か月で稼いだ金が約60万バースで、そこから生活費、回復薬水などの必要経費を引いて40万バース程の稼ぎが手元に残った。

 ああ、それから『冒険者3点セット』の装備は買い取った。定価だと30万バース程のところを半額の15万バース、安い! しかもこの15万バースは今日の臨時”牙猪”収入でチャラだ!


 俺、15歳にしては相当稼いでる方じゃない?? 

 大雑把に計算してみたが、俺と同ランクで5人パーティー、ルーベの森を主戦場にする場合の一人頭の収入は1日およそ8000バースだ。月20日稼働したとして、16万バースの収入。そこから生活費、諸経費を差し引くとおおよそ2~3万程度しか手元に残らない。ゆえに、『冒険者3点セット』の買い取りも、無利子で分割払いOKだという。冒険者の様な不安定すぎる職業で分割払いOKなんて、『初心者講習』様々だろう。元バンカーとしてはちょっと驚きだ。


 にしても……ディック平原の稼ぎはすごい。ここで俺が【異空間魔法】をフルに活用してソロで魔獣狩りをすれば、相当な資金がたまりそうだ。

 だが、問題は……


「【異空間魔法】を隠したまま、魔獣のギルドへの(おろし)をどうするか……?」


 ギルドの”運び屋さん”を毎回利用できればいいが、あれはどうも取り合いらしい。広いディック平原で、常にガラガラと移動しており、タイミングが合わなければ載せることは難しいらしく、また、荷馬車もすぐに満杯になるので、運のいい者にしか恩恵が届かないのだという。


 ではマッシュさんみたいに”魔収袋(ましゅうたい)持ってます”ってことにするか? いや、ソロのF級がそんな高価なもの持っていたら、狙ってくれと言っているようなものだ。たとえ、魔素登録で他人に使えませんっていっても、身体(ガラ)ごと攫われそうだしな、この容姿(みてくれ)も合わさって……


 となると、アレか。ミレイさんも言ってたしな。


荷物持ち(ポーター)役の『職なし健常奴隷』を……って」


荷物持ち(ポーター)にリヤカーみたいなの引かせて、街の手前から(ブツ)を異空間から取り出し乗せるか。一応、俺のことは隷属契約で口止めはできるらしいし。 


「ま、もうちょっと情報収集だな。相場の確認と、奴隷購入後の維持費(ランニングコスト)も確認しなきゃ」


 今日明日食うにも困るという状況ではない。焦る必要はないのだ、慎重に行こう、そう資金面においては……


「………別に焦っちゃいないさ。そう、そういうものなんだろう……」


 ブヲォンッ!!


=====================

---魂の操作盤・壱(ソウルボード・いち)---

名:ユキア・ベオルーク

年齢:15

魂位:8

職:————

魂の欠片:8

特殊固有スキル:【魂の操作(ソウルオペレイト)-翠緑-】 【異空間魔法】 【水聖の祝福】

スキル:【魔草感知】

=====================


=====================

---魂の操作盤・弐(ソウルボード・に)---

魂の配分(ソウルアロケーション)

・体力:21

・筋力:13

・敏捷:14

・器用:15

・知力:23

・耐性:12

・内在魔素量:88

・魔素調整力:119

【魂の回廊】

・水魔法(20) ・清浄水魔法(60) ・水聖魔法(180) ・剣技(30) ・戦技(30) ・薬剤生成(60)

   ~~~~~~(中略)~~~~~~   

・状態異常耐性(70) ・気殺(けさつ)(180) ・状態異常無効(140) ……………

【隷属・魂操作盤壱】

【隷属・魂操作盤弐】

 ~~~~~~~~

===================== 


 約一か月間、ほぼ休みなく働いた。昼も夜も……夜は、まぁいいか。昼はルーベの森で魔草採取もしたが、積極的に魔獣狩りに(いそ)しんだ。頑張った、おれ頑張ったよ。最初は【異空間魔法】に頼りがちだったけど、なるべく剣だけで魔獣を相手にしようと頑張ったんだ。カルマルさんに教えられた剣の型も毎朝修練してから魔獣狩りに行った。そして、今ではルーベの森の魔獣なら、少なくともタイマンなら剣だけで勝てる。相手が複数でも立ち回りをうまくできれば勝てるようになった。

 なのに、なぁのに……


「全くレベル上がんねぇってー! なんでぇ!!」


お読みいただきありがとうございます。

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