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バンド  作者: こくぼなり
二章
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逝去

 青藍が死んだらしい。久しぶりのメッセージにおどおどしなていると、母から電話が掛かってきた。

 メッセージにも同じような内容が書いてあり、嘘ではないということを理解した。

 近くの病院に入院しているらしい。急いで支度をして、家を出る。

 病院に着くと、バンドのメンバーと青藍の両親が来ていた。その中心に、青藍が寝ていた。

 搬送された時にはもう死んでいたらしい。看護師の人達が顔についた血を拭き取っていたので、顔は綺麗だった。

 顔にそっと触れてみる。冷たい。本当に死んでしまったのだ。心の何処かで信じていた、これが嘘だということを。

 冷たさが悲しみに変わり、目から涙がこぼれ落ちる。呼吸が苦しくなる。だんだん視界が狭くなり、体のが言うことを聞かなくなる。

 みんなが私のことを見ている。「大丈夫?」誰かが聞いてくるが、何も答えられない。

 苦しい、とにかく苦しい。苦しいことは嫌いだ。徐々に呼吸が落ち着いてくる。その代わりに、目の前が暗くなっていく。

 この暗闇は、多分気持ちいいだろう。少なくとも今の状況よりましなはずだ。

 ゆっくり、ゆっくり暗闇に身をまかせる。何も見えなくなる、何も聞こえなくなる、何も感じなくなる。


 目を覚ますと、病院のベッドだった。どうやら私は、過呼吸になった後に意識を失ったらしい。

「大丈夫?」

 母がベッドの横に立っていた。

「大丈夫だよ。青藍は?」

「あの後別の部屋に運ばれたらしいの。看護師さん呼んでくるわね」

 その後看護師さんがいろいろチェックして、家に返してもらった。

 家に帰ると、涙が出て止まらなかった。

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