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『禁忌魔術を極めすぎて追放された賢者、死んだ最愛の女性(毛玉)を蘇生させるついでに世界を蹂躙する~「ダメ」と言われるほど、俺の魔術は加速する~』  作者: たゃんてゃん
第1章 誇り高く上を向くもの

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第8話 冤罪の晴天と、新たな罪


「はい……アイリス嬢のご実家、ラインハルト家の没落は私のせいです……」


 場所をバルトスの部屋に移し、約束を果たさせる。

 すこしばかり正直になってもらうために、精神を弄っているため目が虚ろだ。


「私の違法な収集物が国にバレそうになったので……ラインハルトの当主に罪を(なす)り付けました……」

「そんな……」


 そのせいでアイリスの父親は騎士の爵位をはく奪、処刑。母も心労が溜まり病死。そして残ったのは、借金だけ。

 アイリスを手に入れるために、アイリスからすべてを奪った。

 好きになった女を不幸に陥れるとは……男のクズだな。


「やはり殺しておくか?」

「いえ……彼を裁くのは法に任せます。それより、父の不名誉が(そそ)がれそうで嬉しいです!」

「……そうか」


 アイリスがそういうのならば何も言うまい。

 ただ……こいつの『素直になる』状態は維持しておくとしよう。


「ところで……違法な収集物というのが気になるな。どんなものがある?」

「(……ルシアン? もしかしなくても、『貰っちゃえー』なんて思ってるでしょ!)」

「(失礼な。あるべきところに返そうと思っているだけだ)」


 “あるべきところ”が俺の元になる可能性は否定できない。


「巨匠の作品、古代遺産、美しい奴隷、希少種の奴隷、巨大な魔石……たくさんありますよ! ご覧になられますか!?」

「(ちょっ! 急に元気になっちゃって……びっくりしたぁ)」

「(収集家は同時に自分の所有物を自慢したい生き物でもある、というからな)」


 虚ろな目から、活力を(みなぎ)らせてはしゃぐバルトス。


「そんなに言うなら見せてもらおうか」

「はい! まずはこちらに――2階が全て展示エリアなのです!」


 意気揚々と進むバルトスの後を付いていく。


「(結構素敵なものがあるわね!)」

「(美術品としてはな)」


 実用品としてはいまいちだ。


「あちらをご覧ください! つい最近禁足地にて手に入れた大型の魔石です! 国で1番――いえ、世界でもトップクラスの物だと自負しております!」

「ほう……」


 彼が示したのは、およそ3メートルはありそうな巨大な魔石。


「(この魔力、それに濃い黒……瘴気の影響を受けてるね)」


 ミラの言う通りだ。

 そしてこの大きさともなればなかなかの強さを持ったモンスターだろう。バルトスお抱えの『猟犬(ポチ)』にどうにかできるとは思えない。


「これをどこで手に入れた?」

「はい! とあるお方に教えていただいた秘境です! そこに『これ(巨大な魔石)が落ちてるから収集したらどうだ』と……いやはや巨額な報酬に釣り合うものをいただきましたよ!」

「(はえー……これだけ大きければ金貨10000、白金貨100はかかりそうね……)」


 正規の値段でそのくらいだろうから、もっとかかっていそうではある。

 しかし、そいつにとってこれ(巨大な魔石)はさして重要なものではなかったらしい。


 強大なモンスターを倒したのもそいつだとすると、少し興味が沸くな。


「そいつは? その『お方』とは誰だ?」

「…………」


 しかし再び虚ろな目をし、黙り込んでしまうバルトス。

 『素直になる状態』は続いているはずだが……それ以上の力で黙秘させられているのだろう。

 なおさら興味深い。


「『精神侵入(マインド・ハック)』」

「(あ! また流れるように禁忌魔法使って!)」


 他者の精神に侵入して操作、記憶を覗き見る魔法。

 限られた(王に許可された)者にしか使用を許されていない魔法だが、禁忌と呼ぶには値しない一般的な魔法だ。


 この魔石に関わる記憶を探る――あった。

 バルトスと、いかにも商人風な男が会話をしている――いや、『認識阻害』の魔法を使っているな。


 『認識阻害』を解析、解除……すると黒い外套で全身や顔を隠した男が現れた。なんとも用心深いことだ。

 これ以上は……さすがにバルトスが“見ていないものを見る”のは難しい。

 だが――。


「(……この術式、見覚えがあるな……)」


 だいぶ昔に使っていた俺の魔術の癖、それと同じような形跡を発見する。


「(……まさか、な)」


 心当たりがあるが……まあいいだろう。

 知りたい情報は手に入ったため、『精神侵入(マインド・ハック)』を解除する。


「(どうだった~?)」

「(ああ、まあ……場所はわかったよ)」


 魔石を手に入れた場所。次の目的地はそこだ。

 ミラの体を維持するためにも、高ランクの魔石はあるだけいい。


「そうだ! その禁足地の近くで珍しい種族を見つけたので連れ帰って奴隷にしたんですよ! ご覧になりますか?」

「奴隷……?」


 その言葉に反応したのはアイリスだった。

 正義感の強い彼女としては、奴隷という存在を見過ごせないのだろう。


「案内してください!」

「もちろん! ささ、こちらへ!」


 ヒキガエルのような顔をニチャリと歪ませ、バルトスが階段を下りていく。

 案内されたのは、カビっぽい匂いや据えた匂いが感じられる地下室だった。


「ここです! ここには表に出せないような……自慢の奴隷たちがたっくさんいます!」

「……ひどい……」

誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


次話の投稿は

21時10分頃

となります!

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