表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『禁忌魔術を極めすぎて追放された賢者、死んだ最愛の女性(毛玉)を蘇生させるついでに世界を蹂躙する~「ダメ」と言われるほど、俺の魔術は加速する~』  作者: たゃんてゃん
第2章 秘められし蕾とその開花

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/23

第16話 絶対防御のワンピースと、爆散するサイ


「あれは……『ラッシュライノー』か?」

「んなっ!?」


 少し離れたところにいたSランクの魔物、『ラッシュライノー』のカース体。

 そいつに向けて魔力を飛ばしここまで誘導する。


「(……わざと呼んだでしょ?)」

「(ああ。あいつには悪いが、アイリスの糧になってもらおうと思ってな)」

「(いいけど! 最近アイリスに優しすぎない!? あの鎧だって――)」

「(今まで苦労してきたんだ、大目に見てやってくれ)」

「(……フンだ!)」

「(ありがとな、正妻さん)」


 それに、あんなに一途に思ってくれているんだ。応えてやるのが男ってもんだろう。


「アイリス、やるか?」

「……はい!」


 強い視線を前方に向けるアイリス。

 まだライノー本体の姿は見えないが、猛烈な勢いで迫ってきていることが巻き上がる砂埃や吹き飛ぶ木々でわかる。


 マールが『カース・ラッシュライナーはここでも上位種! 里の猛者が連携して――』などと騒いでいるうちに、ラッシュライノーが姿を現した。

 5メートルほどのサイのような魔物。巨大な分厚い頭皮と太い角、そして頑強な城壁を一撃で粉々にする突進力が武器の肉体派モンスターだ。


「……受け止めます!」

「受け止める!? 無理だ避けろ! 奴の突進は誰にも止められん!」


 マールが叫びながら自分だけ退避している。

 通常なら、彼女の言う通り避けるのが基本だ。通常、なら。

 

「やあああ!」 

「ブモォォオオオッ! ――ンモォッ!?」


 ドズンと、重たい物同士が衝突したような音を立てて空気を振動させる。

 アイリスの剣が、ライナーの頭部を受け止めていた。


「すごい……これがルシアン様の……」

「ブモォォォ……」

「……うそぉ~……」


 鎧や剣に付与した『絶対防御』、それに『魔力強化・深(マナブースト・デプス)』。

 これによりアイリス自前の『身体強化』が何倍にも強化され、ライノーの突進を受け止めることができたのだ。


「はぁぁっ!?」

「ブッ!?」


 突進を止められたことに戸惑っていたライナー、その頭部を上段から剣を振り下ろすアイリス。

 見事ライナーの頭部を爆散させる。


「や、やりました! これもルシアン様のおかげ――」

「それは違う。いくら魔力を強化したところで敵の攻撃を適切に受ける見切り、何よりあの突進を受ける胆力がなければ成しえないことだ。よくやったな」

「……はい!」


 これで少しは自信がつけばいいと思ったが、アイリスの表情を見るとうまくいったようだ。

 自身の手を見つめ、少し微笑む彼女を見ればそれがわかる。


「(『これで少しはルシアン様に相応しい女に……いえ、まだまだです!』だってぇ~。アイリスって……いい子だよね)」

「(珍しいな、ストレートに褒めるなんて)」


 それはいいのだが、心を読まないでやって欲しい。


「お、おい……!」

「何だマール」


 戦闘を終え、再び里に向けて歩き出していると、マールが抑えきれないと言った様子で尋ねてきた。


「さっきのは……一体何を付与したのだ!?」

「ああ、今回役立ったのは『魔力強化・深(マナブースト・デプス)』だな』」

「普通の『魔力強化(マナブースト)』とは違うのか!?」

「ああ。通常のに加えて、より効果を発揮するように独自の回路を――」


 マールに請われ、付与した魔法の説明をする。

 探求心は魔術師にとって必要不可欠な要素だ。マールが求めるなら教えない理由はない。


 もちろん『魔力強化・深(マナブースト・デプス)』以外にも付与した魔法はあるが、今回目立ったはそれだ。

 『魂の保存』や『魂装幻夢(ファンタズムヴェール)』などはいずれの機会でいいだろう。


「なんと、そのような方法が……やはり魔術の奥はまだまだ深い!」

「そうだ。世界はまだまだ未知に溢れているぞ」

「……そうだな」


 元から里の外に対する憧れが強いマールだ。

 彼女が望むなら、連れ出してやらんこともないが……。


「(どうせおっぱいでしょ?)」

「(否定しない。あの陥没の内奥を暴くことは世界の未知を暴くことと同等の興奮が――)」

「むっきーっ!!!(むっきーっ!!!)」


 しまった、ついミラとの念話で本音を言ってしまった。


「お、ようやく里に着いたぞ」


 ようやくたどり着いたマールの里。

 しかし里を囲い外敵から守るはずの石壁が、マールの巫女としての役割を――まるで鳥かごのように捕えておくための物だと思えてしまうのは気のせいだろうか。


誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


明日の投稿は

7時30分頃

18時40分頃

となります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ