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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
永劫回帰編(完全最終章)

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巨大塔トロイメライ:第60層 - 世界樹イグドラシルの間 -

【巨大塔トロイメライ:第40層】



 第1層から駆けあがっていくこと――三時間。

 道中のモンスター、ボスモンスターは全て撃破されていた。先行したみんなのおかげだ。見事に討伐されていたんだ。


 しかも驚いたことに被害の痕跡はまるで見られなかった。

 誰かの遺体が転がっているのではないかと心配になったが、杞憂(きゆう)だったようだな。



「凄いですね、みなさん。回復もなしに第40層まで攻略しているとは」



 感心を示すルドミラは、残党モンスターを(つち)武器である『覚醒アマデウス』を振るい、一撃で沈める。


 ――そうだな、それに多分もう第50層まで攻略していそうな気配だ。



「ここまでモンスターもほとんど残っていませんね」

「ああ、スコル。みんな強いから、ここまでは順調に踏破(とうは)できているようだ」



 だが、第50層以降は敵の強さも、難易度も跳ね上がる。

 回復なしで第100層までたどり着けるのだろうか。

 期限もあと2日もない。

 間に合うといいんだが……いや、間に合わせてみせる。

 でなければ、シックザールが世界を掌握(しょうあく)してしまう。それは世界の終焉(しゅうえん)を意味する。



 俺たちは更に上の階層を目指す。


 階段を上がり、その階層ごとに現れる異色な世界。季節が移り替わるように、このトロイメライの階層ダンジョンの姿形、構造はまるで違う。

 モンスターも違えば、その強さも桁違い。


 地上に棲息するようなモンスターと同等と思い戦えば、痛い目を見る。

 それはナハトの過去の記憶から経験済み。


 先遣隊に情報は伝えてあるのものの、やはり以前とは少し変化している。それは残党モンスターを倒してきて実感した。




【巨大塔トロイメライ:第60層】

【世界樹イグドラシルの間】


 とうとう第60層にたどり着いた。

 限りなく最強のボスモンスターが構える特殊階層。

 やはり、敵が強すぎるのか、みんなここで足止めをくらっているようだった。


 広々としたドーム状の空間。そこら中に緑の根が張っている。

 中心には昔見た絵本で描かれていたような『世界樹イグドラシル』。


 その片隅で強固なバリアを張ってボスモンスターの攻撃に耐える先遣隊。



 ナハト、アイファ、コルキス。


 サラマンダーギルドのみんな。


 王家ヒュッケバインの面々。


 そして、我がドヴォルザーク帝国レオポルド騎士団たち。



 これだけの手練れがいて、第60層で足止めを喰らっているということは――ボスが強すぎるってことか。



「みんな守りに入っているのだ。つまり、ヤバイ敵ってことか」



 非常に警戒心を示すハヴァマール。震えているようにも見えた。

 ……そうだな、俺も正直この第60層に踏み入れてから空気が変わったと感じた。


 呼吸すら浅くなるような威圧感。

 明らかに以前とは違う殺気。



「この“世界樹”の空間……もしや」

「なにか覚えがあるのか、エドゥ」


「…………剥ぎ取られた神代の……」



 ぶつぶつと独り言を言うエドゥは、俺の言葉が耳に入っていない様子。……なにか違和感を感じているらしい。



「ともあれ、危険だぞ。ラスティ」



 テオドールは黄金の林檎(アムブロシア)を召喚しまくった。俺たちや先行していた仲間たちも回復させた。



「おぉ、なんだこの回復!」「おや、ラスティたちではないか!?」「ついに追いついたか、ラスティ様!」「おーい、こっちだ!」「いや、こっちに来るな!!」「危険すぎるぞ!!」「この階層のボスモンスターは倒せないぞ!」「とうとう犠牲者も出ちまった……」「そもそも、回復なしって無理だろ!」「こんなことに命を懸ける理由あるのかよ」「馬鹿。シックザールを倒さないと、どのみち世界が終わりだ!」「そうだ、だから……ここで必死にラスティさんたちを待っていた」「ああ、みんなの力を合わせれば勝てる」「テオドールさんの召喚モンスターのおかげで回復できた」「今しかないな!」



 みんな俺たちの到着に歓喜していた。

 中には希望を失いかけている者もいたが、しかし直ぐに持ち直した。


 ……犠牲者。


 確かに地面には何人がレオポルド騎士団の騎士が死亡している。


 ここで死者が出るとは。

 いや、第60層まで無事にたどり着けているだけでも凄いことだ。それも回復スキルも、回復アイテムもなしに。



「ずいぶんと遅かったな、ラスティ」

「ナハト……! すまない」


「いや、まだ時間はある。希望もある。……だけど、第60層は昔とは違う。気をつけろ!」



 アイファの展開するバリアの中で叫ぶナハト。

 みんな防御魔法に徹しているということは、ボスはそれほどの強敵ということか。

 あのナハトでさえも太刀打ちできないのか……?


 俺はゲイルチュールを構え――



『…………』



 ドンッという気配と共に、それは上から降ってきた。



 ……コイツが第60層のボスモンスターか。



 いやまて……どういうことだ。これは!

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