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その頃、マルちゃんたちはエヴォと子供たちを襲ったスケルトンたちを撃退して一息ついていた。
マルちゃんは慣れない戦いに疲れて草むらに寝転がりながら横に座っているイケオジに言った。
「いやぁ、防具つけて剣を振るって疲れるな! イケオジは魔法使ってたけど疲れないのか?」
「いや、疲れてはいる。今回は子供たちを巻き込まないよう、小さい魔法を多く放ったからな。リッチやメチャツも疲れていると思うぞ」
マルちゃんはイケオジの言葉を聞いてリッチたちを見ると、リッチとメチャツも座り込んで疲れている様子だった。
しかし、その近くではワブが元気そうにエヴォと話していた。
「はっはっは! エヴォ殿はさすがの腕前じゃ! 魔法が使える剣士がこれほど強いとは!」
「いやいやワブ殿。その御老体であれほどまでスケルトンと戦えるとは。さぞやお若い頃は名を馳せたのであろうな」
「いやいや、ワシなどそこらにいる雑兵じゃった。だが、根性だけは誰にも負けんかったがな!」
その様子を見ていたマルちゃんは感心しながら声を漏らした。
「あの爺さん元気だなぁ……。けど、あの元気さのお陰で父上も逃げられたのかもな」
マルちゃんがそう言った瞬間、森の方角からケイジャが放った鏑矢の音がした。
ヒョォォォオオ……
それを聞いたマルちゃんは思わず立ち上がって森の方角を見た。
すると鏑矢は森の上空へと飛び出してマルちゃんたちにケイジャたちの位置を知らせた。
マルちゃんは鏑矢を確認すると、ケイジャの危機に息を吹き返し、大声でみんなに言った。
「あれはケイジャの音のする矢だ! 助けに行こうぜ!」
するとメチャツがマルちゃんに冷静に答えた。
「マルちゃんさん、ここは僕がお供します。ここには子供たちがたくさんいます。またスケルトンたちが来たら危ないですから戦力を温存しておかなければなりません」
「そ、そうだな。ケイジャはダークエルフと戦ってるから、そんなに敵はいないだろうしな」
「はい。それに、あれくらいの距離であれば風の移動魔法を使えますから、すぐに移動できますし」
「ほんとか、そりゃスゲぇな! じゃ、早く行こうぜ!」
「わかりました。では……」
メチャツはそう言うと、指先をクルクルと回して人が乗れそうな風の渦を作り始めた。
◆
その頃、ケイジャとキキエはスケルトンの大群と戦いながら森の中を移動していた。
ケイジャはスケルトンに矢を放ちながらキキエに言った。
「キキエ! まだ矢は残っているか!?」
「えっ!? もう無いよぉ! あと1本だけ!!」
「わかった! 私ももう矢がない! ここは一旦退くぞ!!」
ケイジャはそう言ってキキエの手を引いて森の奥へと走り出そうとすると、なんとスケルトンの一部が先回りしていてケイジャたちの前に立ちふさがった。
ケイジャとキキエは足を止めると、先回りしていたスケルトンの一体がキキエに言った。
「キキエ様ぁ。まさかヤジ様から逃げようとしてるんじゃないでしょうねぇ」
それを聞いたキキエが何も答えられずに居ると、ケイジャはキキエの矢筒から矢を1本奪い取って素早くそのスケルトンに矢を放った。
ヒュッ!
ガッ!!
「ぎゃぁぁああああ!」
ケイジャの放った矢は見事にスケルトンの眉間を射抜くと、スケルトンはそのまま後ろへ倒れた。
しかし、その後ろから新たなスケルトンたちが前に出るとケイジャはキキエを守るように前に出た。
それを見たスケルトンたちは一斉に剣を抜くと、ケイジャに向かって襲いかかってきた。
「キキエ様を取り返すんだ!」
「あのエルフは殺してもいい」
「おい! あのエルフ、矢がねぇぞ!」
「ひゃっはー! こりゃ勝ち戦だな!」
ケイジャは矢が無くなって死を覚悟した。
しかしその瞬間、なんとマルちゃんが空から降ってきた。
「ぎゃぁぁああああああ!!!」
ドシン!!
そしてマルちゃんは偶然にもケイジャたちとスケルトンたちの間に落ちると、スケルトンたちは剣を止められず、次々とマルちゃんを斬りつけた。
ガキン! キン! キャン! ズガッ!
「いてててててて!!」
斬りつけられたマルちゃんは思わず声をあげたが、最高級の防具のおかげで大した傷もつかなかった。
その様子を見たスケルトンたちは警戒して距離を取ると、突然空から降ってきたマルちゃんに驚いたケイジャが大声でマルちゃんに尋ねた。
「お、おいおい! お前はなんで空から落ちてきたんだ!?」
するとマルちゃんはプンスカしながらケイジャに答えた。
「あいつあいつ! メチャツだよ! あいつ風魔法の運転が下手すぎて、わたしだけ着地寸前で落とされたんだよ!」
すると、近くに優雅に着地したメチャツは頭を掻きながらマルちゃんに言った。
「あ、ははは。本当にごめんなさい……。この魔法を使ったのが久しぶりだったので……。ははは」
メチャツの言葉にマルちゃんは「ふぅ」とため息をつくと、周りの状況を見てメチャツに言った。
「しかしまぁ、結構な数のスケルトンだな。あいつら、きっとケイジャの敵だよなぁ」
「はい、そのようですね。しかしダークエルフも居ます。事情は複雑なようですね」
するとそれを聞いていたケイジャが2人に言った。
「ダークエルフは問題ない。スケルトンだけが敵だ」
ケイジャがそう言うと、マルちゃんとメチャツは戦闘態勢を整えてスケルトンたちと対峙した。




