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救援にやってきたのは、おじいさん、おばあさん、竜騎士、エスプララ、メメ、ラゴ、アリオネルダの7人で、魔王エブと騎士たちは他の戦闘地域へと向かっていた。
メロナッカは下がっておじいさんたちと合流すると、おじいさんにロウの強さについて話した。
「ひろしさん、みなさん、救援ありがとうございます。彼はロウと言って、かつて暴虐の王子と言われたほどの強さです。剣技だけでも強いのに魔法も使うと聞きます。油断できません……」
それを聞いたおじいさんは緊張しながら答えた。
「わかりました。メロナッカさんが強いと言うのですから、相当な強さなのでしょうね……」
するとその時、竜騎士が突然飛び出してロウの元へと走り込みながら声をあげた。
「私が先陣を切りましょう! 皆さんは後方から援護をお願いします!」
竜騎士は槍を突き出して突撃すると、それを見たロウは笑いながら剣を構えた。
「はっはっはっは! 修練だけは積んでいるようだな! かかってこい!」
ロウはそう言うと、突撃してくる竜騎士に走り込んだ。
竜騎士は走り込んでくるロウに合わせるかのように大きく槍を振り回すと、体を横に一回転させながら大きな槍先でロウの頭を狙った。
しかしロウは片手で持った剣で竜騎士の槍を軽々と薙ぎ払うと、素早く剣を返して竜騎士の頭を狙った。
が、その時、ロウは遠くからメメが放った矢が視界に入り、剣を返してメメの矢を薙ぎ払った。
キンッ!
竜騎士はその隙をついて槍を振りながら大きくバックステップして距離を取ると、今度は後ろから追いついてきたラゴが竜騎士を追い抜いて前に出た。
そしてメロナッカも再び戦闘態勢を整えてラゴに並ぶと、竜騎士とラゴとメロナッカはお互いに目を合わせて頷き、ラゴを先頭に突撃を仕掛けた。
ラゴは大盾を前にしてタックルをするようにロウに突撃すると、タイミングを合わせるかのようにロウの頭上からエスプララが曲射した矢が降り注いだ。
ロウは正面と上からの同時攻撃を受けると、左手の魔法の杖を振りかざし、無詠唱で無数の氷の矢を空へ放って迎撃した。
バババババババ!!!
そして間髪入れずに正面から突撃してくるラゴの大盾を前蹴りで受け止めると、魔法の杖をラゴの大盾に突き立てて、至近距離で雷の魔法を放った。
ドパァァン!!
「ぐわぁぁぁ!!」
ラゴは感電しながら大きく吹き飛ぶと、すぐ後ろにいたメロナッカが低い体勢で吹き飛んだラゴをかいくぐり、ロウに飛び込んで豪快に剣を斬り上げた。
ブンッ!!
「甘い!」
しかしロウはメロナッカの動きを見切って剣を振り下ろし、斬り上げてくる剣を力ずくで叩き落とした。
ガキィン!
メロナッカは弾かれた剣ごと倒れ込むと、さらにメロナッカの後から竜騎士がロウに襲いかかった。
ロウは咄嗟に魔法の杖を突き出して炎の魔法で竜騎士に襲いかかると、竜騎士は槍を大きく振り回して一気に炎を消し去った。
そして竜騎士は大きく踏み込んで地面に槍を突き立てると、地面から炎が吹き出して地を這うように一直線にロウを狙った。
ボワァァアアア!!!
さらに竜騎士は槍を使って棒高跳びのように飛び上がると、上からロウの頭を狙って槍を振り下ろした。
竜騎士の見事な上下からの攻撃に、ロウは少し冷静になりながら声を漏らした。
「小癪な」
ロウは竜騎士の炎は喰らいつつ、上から狙ってきた竜騎士の槍を薙ぎ払った。
ガキィン!!
そして魔法の杖で水の魔法を呼び出すと、地面の炎を素早く消火し、次の攻撃を仕掛けてきた竜騎士の槍を剣で受け止めた。
ギンッ!
「竜騎士よ、なかなか小狡いではないか!」
「ふっ。戦略と言ってほしいものだな」
ガキィン!
竜騎士とロウは一旦距離を取るように離れると、ロウの視界に矢が飛んでくるのが見えた。
ロウはそれに気づいて軽く剣で矢を弾くと、なんとその後ろからおじいさんが投げた火薬玉が一直線にロウの頭を狙った。
「なっ!」
ロウは予想外の飛来物に対応が遅れると、おじいさんが放った火炎玉はロウの右腕に命中して大爆発を起こした。
ドゴォォオオ……
「ぐぁっ!!」
ロウの右腕は火薬玉で破壊されて剣ごと吹き飛ぶと、ロウはさすがに警戒して後ろに下がりながら恐れた。
「何が爆発したのだ! 一体何が!?」
しかしそこへ氷の魔法の大呪文を詠唱しているおばあさんの巨大な氷柱が数本、ロウの頭上に現れた。
「なっ! なんだこの巨大な氷の魔法は!! ありえん! ありえんぞ!!」
白金級を軽々と超える巨大な氷柱を見たロウは、見たこともない大きさにさすがに驚くと、慌てて魔法の杖を構えて炎の上級魔法をおばあさんの氷柱に放った。
ボワァァアアア!
すると氷柱は少しづつ溶けてゆき、それを見たロウはさらに火力を増して炎の魔法を放ち続けた。
「せっかく復活したのだ! 負けてなるものか!!」
それを見たおじいさんは咄嗟にレスカカルの河原で拾った丸い石を出現させると、素早く投球フォームに入った。
そして体を大きくしならせて全身の力を指の先に乗せると、大きく腕を振り抜いて弾丸のような一球を放った。
シャァァアアアアア!!!
おじいさんの渾身の一球は唸りを上げながら飛んでゆき、一直線にロウの魔法の杖を狙った。
ロウは飛んでくるおじいさんの一球に気づいて目線を逸らすと、その瞬間、
パァァン!!
おじいさんの豪速球はロウが反応するよりも早く魔法の杖をとらえ、ロウの魔法の杖は破裂するように粉々に砕け散った。
そしておばあさんの氷の大呪文が完成すると数本の巨大な氷柱はロウに向かって落下し、逃げ場がなくなったロウは諦めたように呟いた。
「ふっ。……これほどまでに、このロウがやられるとは……。しかし、2度目の死は清々しいほどに気分が良いぞ」
ロウは落ちてくる氷柱を見上げると、これが最後だと悟り、氷柱を迎え入れるかのように胸を張った。
そして次の瞬間、ロウは氷柱に押しつぶされるように地面に叩きつけられると、粉砕されるように粉々になって動かなくなった。




