第95話 ケージの日常 その3
梅雨が終われば夏ですね。
今年こそは一人旅に行きたいです。
が、きっと無理なんだろうな。
アイツのせいで、そんな気分をぶち壊されてしまうのです。
手洗い、マスク、消毒、時短などなど……。
山奥のガソリンスタンドが廃業してるかも知れませんし……。
さてさて、ケージの日常三回目です。
自分の非力さを痛感しますが、頑張って欲しいですね。
目覚めると、泣き顔のメイが必死に氷の入った革袋を俺の頬に当てていた。
「あ、ケージ……ごめんなさい……。イブリットは……怖がりで、助けてあげないとって……」
「誤解が解けたみたいで…‥イテテテ……」
「あ、動かないで……」
青い髪の少女メイは人族の少女だ。
格闘家の父がギャンブルで大損してしまい借金のカタとして、メイが性奴隷として売られてしまったらしい。
格闘家の娘であるメイを性奴隷として教育し直すのは大変で、一時的にメイは心の病にかかってしまったそうだ。
今は何か吹っ切れて、立派に娼婦としての責務を果たしている。
「ケージが先天性のマナ欠乏症だと知らなかったの……。いつもあんなに元気だったし……。私、ケージを殺すところだった……」
おいおい、今度死んだら本当にエンドっぽいのに……。やっぱり異世界は怖いな。
「本当にごめんなさい」
素直で良い子じゃないか。
こんな子を性奴隷にした親は、どんな大馬鹿野郎なんだよ!!
メイは服を脱ぎ始めた。
やせ細っている感じなのだが、それは間違っている。
女性特有の脂肪ではなく、格闘家として引き締まった筋肉のため、そう見えていたのだ。
「ちょ、なに……脱いでるの?」
「ケージは男娼の中でもエース級の存在だから、使い物にならなくなってないか調べろって……店長に言われたの……」
「えっ?」
ちょっと!?
男娼館に遊びに来る女性には何も感じないが、メイは駄目だ。
背徳感が半端じゃない。
これはロジーナに対する気持と一緒だ。
「これが……ケージの……」
メイの手がイケない部分伸びてきた。
「ちょっと、アレが……来ちゃう……」
「アレって?」
《はい、アレです。時間をふっ飛ばしますね。エッチしてしまったという事実だけが……結果だけが残ったというか、書けないって言ってるだろ!! そう、エッチな時間は消し飛んだ!! ”なろう”ではエッチは全て無意味となるのだッ!!》
娼婦vs男娼。
勝負はケージのSSS級の性技を持つケージの勝ち。
殴り倒された後は、エッチが待ってるパターンだったな……。
「はぁ、はぁ、はぁ……し、信じられない……こんな……」
「駄目だよ、メイ。言葉にしてはいけない言葉があるんだ」
「な、なんのこと……?」
なろうにはルールがあるんだよ。
ケージはメイを黙らせるように口付けする。
「あれだけ出来るなら、ケージ、大丈夫だろ? あぁ、ちょっと顔の腫れが酷いな……」
いつから……そこにいた!?
途中から店長は俺達の戦いを見ていたのか!?
でも、店長がたた者ではない事を知れてよかった……。
脱出の時に役立つだろう。
しかし、俺って……相変わらずの弱小か。
六歳程度の幼女にも殴り殺される自信はあるぜ!!
街から出た直後に魔物に殺されたりする気がする。
さて、どーすっかな……。
どうやれば、ノディールたちに会えるんだろう……。
もしかしたら、一生このままなのだろうか?
性奴隷の寿命は短いんだぞ……。




