第80話 一生に一度、最後の切り札を、今、ここで!!!
無洗米とノーマル米のほぼ値段が変わらない。
キャンプに行くなら無洗米だが、米を洗うのはそれほど苦ではない。
さて、電子ジャーの重要性を訴えよう。
別に最高級の電子ジャーを買えとは言わない。
しかし、一万円以下の一人暮らし用の電子ジャーは、正直……。
ここまで炊きあがった米の旨さに違いが出るとは思わなかった。
もう慣れたけど。
さて、物語の前半戦でいきなり、最終最後の切り札を使ってしまう主人公。
これどーすんの?
きっと上手く使いこなせないで終わるパターンな気がする。
「貴方がケージさん?」
金髪でぱっつんショートのロリっ子が部屋に飛び込んできた。
恐らくシーリスちゃんの言っていたクーリスちゃんなのだろう。
ある意味、シーリスちゃんに騙されたままの俺、過去を思い出して欲情する俺。
エッチなもやもやに支配されているとも言える俺は、仲間の安否な度外視でロリっ子に興奮する。
「は、はい。そうです……」
ロリっ子に敬語を使いながら、ここに来た経緯をクーリスちゃんに説明する。
「大変でしたね。ですが、ここならもう安心です」
「うん……」
シーリスちゃんに手を出すなと言われているのに、クーリスちゃんのスキンシップが激しい。
ピッタリと体をくっつけてきて、ロリっ子の魅力を100%余すとこなく発揮する……天才か!?
「昔の仲間が気がかりですよね……。そうですね。ワタシが力を貸してあげましょうか?」
「代償は?」
空気が一変する。
クーリスちゃんの瞳の奥に闇を感じる。
「命ですね。
一応説明します。
このチートは一回だけの一時的なものです。
これは肉体と魂に刻まれますので、二度と使えません。
それに間違いなく死にますから。
方法ですが、今からエッチなことをします。
ですが物理的ではなく精神的です。
つまりケージさんの力の根源であるエロティカルな仕組みを逆手に取って、エロティックな疑似体験をしてもらいます。
そしてエロエナジーを体内に極限まで貯めるのです。
それすなわち……悪魔に匹敵する力を発揮できるでしょう。
ですが……性とは生、つまり命とイコールなのです。
大切な仲間を救っても、ケージさんが力尽きる可能性は限りなく高いです。
最後に、仲間の救出率は兄のシーリスに任せておいても然程結果は変わらないと思います」
クーリスちゃんの説明は、以前ペチタさんが言っていたこととほぼ同じだ。
ペチタさんは原理だけだったけど、クーリスちゃんはそれを実現する方法を知っている。
俺が命を賭けても、結果は……。
それほど変わらないか……。
「生きる意味って長生きすることじゃないよね。この世界で出会った掛け替えのない……大好きな人たちを守れるなら、俺……死にたくなけど……助けたい」
仲間の死、エロ、自分の死、これからの未来――
何もかもが不安定だからか、情緒も不安定だ。
ただ、自分の命を賭けても、救いたい者がいる。
日本にいた俺では絶対に考えられないことだ。
ご立派だぞ、俺。
「人族はこれだから面白い。定命の者故にその命の灯は熱く激しい」
悩む時間など不要とばかりに、クーリスちゃんが人差し指でおでこに触れる。
するとエロティカルなイメージが頭の中に流れてくる。
これって超最新のエロVRじゃん!!!
余りにもリアルすぎて、例のあの方が出現する。
《えっと……。時間、ふっ飛ばした方が良いかな? えっと……もういいや、時間が吹っ飛んだ………………》
気付けばクーリスちゃんと裸で抱き合っていた。
でも……クーリスちゃんの体に固いものが!?
「ワタシ男の子だけど?」
あぁぁぁぁぁぁっっんんんんんんんん!!!
何なんだよ、この姉弟はっ!!!
紛らわしいんだよ!!
でも体中がエロに満ちている。
ちょっと前かがみになる感じだけど。
服を着てないから意味がないけど!!
ミニチュア・モンスター・メーカーで、エンシェントドラゴンを創り出す。
デフォルメされたフォルムでも凶暴さが滲み出ている。
俺は左手に乗ったエンシェントドラゴンに仲間の状況を調べさせる。
『ソンナノ簡単デスワ。ゴ覧クダサイマセ』
仲間の姿が頭の中に流れ込んでくる。
一番危ないのは、ロジーナだ。
まだ生きているが命の灯が消えかかっている。
俺はもう一体、ザ・ゴッドを作り出す。
貯めに貯め込んだ残エロ値が底をつきた。
しかし、命をエロに変換して二体のミニチュア・モンスター・メーカーを維持する。
『危険デスワ!!』
「煩い!! ザ・ゴット、今すぐロジーナのもとへ転移だ」
『転移シマスワ!!』




