第77話 他力本願の使えねー主人公
大人になってから、なろう系を読み始め、アニメを観るようになりました。
で、2021年夏アニメというのですか?
ちょっと観てもいいかなという本数がかなりあります。
TVではなく無料のネットサービスでしか観ないので、
全部が全部観れることはないのですが、それでも驚きの本数でした。
面白いかどうかは本人との相性次第なので何とも言えませんが、
相性の合わないアニメを観てしまった場合、性格上なかなか途中で切り捨てる事が出来ません。
うー……と唸りながら観ています。
さて、今回も主人公のお話です。
シーリスくんの裸体を二度見、三度見して……特に下半身あたりを……確認する。
やっぱり女の子なんだと、何とも言えない妙な気持ちになる。
お互い服を着て、シーリスちゃんの用意してくれた朝食を食べて終えてから、お茶を出されてやっと本題に入る。
「ここは何処なの?」
「ストゥーピッド島。あっ、ケージさんのいたボレオがある島の名前ですね。その島から到達不可能な大陸が、このフロント大陸です」
「到達不可能なの? どうやって来たの?」
「えっと通常の海路では不可能という意味です。ストゥーピッド島は別名罪人の島と呼ばれていまして……。行くのは容易いのですが出ることは不可能ですね。まぁ。今の状況を説明しますね。どれだけ罪深い人々なのかと理解るはずです」
ケージはシーリスちゃんの話しを聞いて、思わず立ち上がった。
そのときテーブルに置かれていたティーカップを倒してしまった。
「ノディールが捕まった!?」
「はい。彼女は聖女として生きていくことになるでしょうね。そのため洗脳を受ける可能性があります」
「ま、待ってくれ!! 何でだよ!!」
「彼女がそれを望んでいないからです。彼女は……ケージさんと一緒にいることを望みました。自由とケージさんを守るためアンナ・ハーリンと戦い敗北したのです」
「ご主人様……あなたは……一体……」
「正直、アンナ・ハーリンの行動は意味がわかりません。ボレオの屋敷をケージさん達の潜伏先として冒険者たちに襲撃させました」
「はぁ? そ、そこにはソフィアさんが……」
「詳細は不明ですが、子どもたちの遺体が運び出されたとか……」
「エデン達なのか!?」
「わかりません」
「ロ、ロジーナは?」
「ノディールとアンナの戦いに巻き込まれ死亡したと……」
足腰の力が抜け椅子に落ちた。
何がどーなってんだ!?
俺はご主人様に助けられて、ご主人様の言う通りに冒険者ギルドや盗賊ギルドのクエストを受けただけじゃないか!?
失敗もしたけれど、それで命を奪われるような……そんな危険なことに巻き込まれていたのか?
ソフィアさん、ロジーナ、エデン、ネム、アン……。
何をしたっていうんだ……。
みんな精一杯頑張って生きていただけじゃないか……。
俺は恥ずかしげもなく、シーリスちゃんの前で、ワンワンと泣いた。
これがチート能力持ち主人公なら、いや真っ当な主人公なら……仲間と共に……一人でも救出に行くのだが、そもそもあの場所が島だったとか知らないし、行くに行けないし……。
でも、生きているノディールだけでも助けたい。
「泣かないで、ケージさん」
シーリスちゃんは、寄り添って抱きしめて……俺の頭を撫で撫でしている。
ふと、シーリスちゃんを見上げると、ニタニタしていた。
「むーっ。シーリスちゃん。ノディールを助ける方法ってなんかある?」
「ありますど、ノディールを助けちゃうと……ケージさんを独り占めできないじゃないですか!」
「エ、エッチなことしてあげるから!! ノディールを助けて!!」
「えーっ。それは詐欺ですよ。何度もケージさんとエッチなこと試そうとしましたができませんでした。ケージさんは悪……いや、何者も手出しできない強力な制約に縛られています。そんな未知なケージさんだから、大好きなんですけどね」
シーリスちゃんは唇を重ねてきた。
あぁ……落ち着く……って、そんな場合じゃない!!
「ちょっと、シーリスちゃん」
俺はシーリスちゃんを引き離すと、土下座をして頼み込んだ。
「わ、わかりました。そういうの止めてください。ケージさんには似合いません。それじゃ、行ってきますね。あっ、ケージさんの世話は、妹のクーリスに任せてありますから。えっと……クーリスとエッチな事しないでくださいね。結構ショックがでかいので……」
「は、はい……。ノディールを頼む。それと……。ソフィアさんやロジーナも生きていれば助けて欲しい」




