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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
74/153

第74話 再会は運命なのか

スーパーに隣接する本屋での出来事。


始めて行く本屋だったので、取り敢えずグルグルと店内を見て回っていました。

すると俺の存在に気付いた男子中学生がコソコソと逃げるではないですか?

別に万引きしているわけではなく、逃げる時に真面目に本を棚に戻していたので、

その棚を見てみると……何と!? なろう系の小説ではないですか!!

タイトルまでは確認できなかったけど、なろう系を読んでいるところを人に見られて恥ずかしいものなのか? うん? どうなんだ?

そして、最近買っていないバイク雑誌が廃刊になっていないことを確認して、意図せず……またなろう系の棚に近づくと、また例の男子中学生が逃げ出したのです……。


さて、昨日、例の本屋にて偶然なろう系の棚をチラッと覗いてみましたが、今度は男子高校生(多分)がなろう系を立ち読みしていました。こんなご時世なので『立ち読みは止めてね』と張り紙があるのに……小説を立ち読みだと!? 一冊……1,2時間か? 凄い体力だな。


意外と若年層にも人気があると知った今日この頃でした。


さて、どの年齢層が読んでいるのか全く理解できない性奴隷がゆくですが、まーあれですね。

どうにか話しをまとめなきゃですね。


 まるで手がかりがない。

 ケージが悪魔の手先だったという噂はそこかしこで聞くのだが、実際にケージを見た者がいないのだ。


 唯一の手がかり、『エリス・サザーランド奪還手配書』に登場する盗賊ギルドと奴隷商人に関しては、初日で手詰まりとなっていた。


 盗賊ギルドの建物は跡形もなく崩れ去っていた。

 それに盗賊ギルドのメンバーは見つけ次第、その場で処刑されており、もう誰も残っていないらしいのだ。

 また奴隷商人は、裏で何者かと取引を行った形跡があり、それを追っていたがいつの間にか有耶無耶になってしまっている。


「やはり、手がかりはありませんか?」


 旅の途中で、ちょくちょく姿を現すようになったアルベリット。

 彼女は突然現れ、忽然と姿を消すのだ。


「駄目ですね。でも諦めません!!」


 にっこりと笑顔をアルベリットに向ける。

 それを見たアルベリットもにっこりと笑った。


 いつもは姿を消すアルベリットだが、今日は珍しくソフィアを昼食に誘った。

 ソフィアは驚いたものの素直に誘いに乗った。


 壊滅状態の大通りから一本路地に入った破壊を免れた店で、アルベリットの正面に座ったものの無言で進む昼食。

 しかし、口数の少ないアルベリットが、珍しく話しかけてきた。


「実は寂しがりやなんです。誰かに側にいて欲しい。でも側にいる人を不幸にしてしまうのです」


 突然、語られるアルベリットの心の内、それは否定も擁護もできぬ真実なのだろう。


「ソフィアは……一緒にいて気が楽なのです」

「素直に……よ、喜んで良いのよね? それとも馬鹿にしているの?」

「馬鹿になどしてません。ずっと旅を見てきて、人となりも調べました」

「それ、ストーカーじゃない!!」

「うっ、言い方……。かなり傷つきます……」

「ご、ごめんさなさい。でも、アルベリットの事も教えて欲しいな」

「本当は誰かに私の抱えている物を全部話したいのだけれど、強力な制約があって話すことができないのです。ごめんなさい」

「そういう理由なら仕方ないです」


 アルベリットは、何でも美味しそうに食べるソフィアを見て、心が和んでいた。

 自分の進む道も灰色の世界にぼかされ、何処へ進むのかもわからない。

 望まぬ輪廻転生の力があれど、所詮は一人の人間なのだ。

 心は脆く弱い。

 だから誰かに救いを求めてしまうが、その手を繋げば相手も不運の連鎖に巻き込んでしまう。


 だけど……一人は辛い―――――


 そっとソフィアの手を握った。


 ソフィアは、うん? と口いっぱいに食べ物を頬張り、首を傾げている。


「アルベリット!!!」


 また、心の弱さが……運命を捻じ曲げてしまった。


 ペチタは、振り返ったアルべリットが悲しそうに目線を逸してしまったことに、心を撃ち抜かれる。

 何も伝えられないというアルベリットの制約に勝手に妄想を抱きつつ勝手に愛してしまったのだから。


 アルべリットに全てを賭けて散った自分をアルベリットは許してくれないし、責任を感じているのだ。

 しかし、そんなことはどうでも良かった。

 アルベリットがあの日々と変わらぬ容姿で、そこに座っているのだから。

 しかし、アルベリットが握る……その手は、ペチタの手ではない。何故かソフィアの手だった。


「アルベリット!!!」


 ペチタは全力でアルベリットを抱きしめた。


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