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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
58/153

第58話 謎の男、敵でも味方でもなく変態なのか?

 四日目の昼、昼食休憩のため下車した俺は草むらに駆け込む。

 膀胱が爆発寸前だったのだ。

 俺が決壊寸前のダムから放水していると、横に誰かが並ぶ気配がした。


「あ、あのさ。き、君はあの子の彼氏なの?」


  グレイトタートル族から声をかけられた。

 亀さんだけあって少し生臭いが、それはこの人が不潔だからではない種族の特性なのだ。

 そこは言わない約束だろう。

 しかし、この人がスレンダーキャット族かナガミミ兎族ならば、好意を寄せているのがノディールなのかロジーナなのか想像出来るのだが。


「えっと、あの子とは?」

「あの……プリティな尻尾を持つナガミミ兎族のロジーナちゃんだよ!」


 プリティな尻尾?

 ロジーナの尻尾を意識してみたことなんて無いな。

 今度見てみるか。


「友達以上、彼氏未満、妹ニアリーイコールってとこかな」

「つまり……彼氏ではないということだね」

「まぁ、そうだけど。ちょっかい出されても困る」


 仮にこの男を”亀X”と呼ぶことにする。

 男の本名など興味もない。


 さて、この亀Xがグイグイと俺のパーティー、つまりロジーナに声をかけまくると、当然ロジーナの機嫌は悪くなる。

 そして、怒りの矛先は止めなかった俺に向かう。

 ついでにロジーナも俺の情けなさに憤りを感じるはず。


 いやいや待て、俺の戦闘力がナッシングって知っているはずだ。

 怒られるのはおかしい。


 ダムの貯水位も安定したし、これ以上亀Xと関わるのもごめんだと、俺は馬車に戻ることにした。

 何気に亀Xの下の亀が視界に入った。

 妄想して巨大化した……人族のソレとは異なる形状に旋律を覚えつつも、そーっとその場を離れた。


「ケージ、遅いにゃ。早くご飯食べたいにゃ」


 律儀に待ってくれていたノディールの頭を撫でる。


「にゃ!? は、恥ずかしいから……人前では止めるにゃ」


 うん? 

 後でこっそりとやれという意味なのか?

 何故かロジーナも目を瞑って頭を差し出してきた。

 全くと思いながらもロジーナの頭を撫でる。

 するとシーリスくんまでも……。


「はいはい。ノリが良いね」と、シーリスくんの頭も撫でた。


 四人でワイワイと昼食を食べていると、亀Xが「探しましたよ」と俺とロジーナの間に入ってきた。

 ロジーナは無言で亀Xの襟を掴むと引き倒した。


「邪魔、というか誰?」

「うひょーーっ!! 憧れのナガミミ兎族のロジーナちゃんに触られた!! 話しかけられた!!」


 うわっ……。

 こいつ、狂ってやがる……。


 しかし、その行動力はすげーな。


 亀Xが立ち上がる。

 するとシーリスくんも抜剣して、剣先を亀Xに向ける。


「正直、大失態です。敵意がなかったからケージさんとロジーナさんの間に入るまで気付きませんでした。しかし、今後はそうはいきません。ボクはケージさんたちの護衛ですから」

「そりゃそうさ。ロジーナちゃんへの愛は本物だからね」

「拒否、消えて」

「あぁーーーん!! 拒絶されるのも刺激的です!!」


 ノディールがロジーナを背後に隠す。

 ナイス判断だ!

 ついでに俺も隠れる。


「ノディールさん、これは護衛のボクの仕事ですから」


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