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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
42/153

第42話 ノディールの忘れられない思い出

 確かこの幽霊は、『初代ノディール様の記憶に代々ノディール様の力を受け継いだ者の記憶を継ぎ足した場所』、『この世界はソシールエイラ様の心と直結しておりますにゃ』と言っていた。


 ここか過去なのか今なのか……。

 でも、ノディールは幼女なんだよな。


「おい、ノディール」


 道端で塞ぎ込んでいるノディールに声をかけた。

 ノディールはゆっくりと顔をあげて俺を見る。

 まるで死んだ魚のような目をしているノディール。


「お兄ちゃん、だぁれ? 知らない人にゃ……」


 あのバカ猫の笑顔を思い出すと、いたたまれない気持ちになる。


「お兄ちゃんと、このお姉ちゃんの三人で遊ばない?」

「え……」


 何かに驚いたようにまん丸の目を見開き、パァッと笑顔になる。


「うん! 遊ぶにゃ!!」


 ◆


 体力を回復したロジーナは、またノディールに膝枕されながら寝てしまった。

 今は、ちゃんと服を来た状態だ。


 ノディールは不思議な気持ちになっていた。


「あの日、あの時、あの場所で……私は……ケージに出会っていた……にゃ? あり得ないにゃ。だったらケージは、もっとおじさんになってるはずにゃ。あれが街で一番の思い出にゃ。その後、王族の王位継承権の争いに巻き込まれた私は、小さな村に軟禁されることになったにゃ」


 ◆


 街の公園でノディールと遊ぶ。


 ”カクレンボ”や”オニゴッコ”に夢中になる純粋なノディールはとても可愛く……儚い存在に見えた。


 幼女のノディールは力いっぱい遊んだ。

 日が沈み出してもこの楽しい瞬間を、一分一秒を胸に刻むように。


 やがて城の近衛隊がノディールを連れ戻しに来た。


 近衛兵の一人が一歩前に出て、左手の手のひらを胸の前で上向きに広げると、右手を握り左手の掌の上に乗せた。それを見た幼女ノディールは我儘一つ言わずに近衛隊に従った。

 今のノディールならば力ずくで己の意思を突き通したはずなのに。


「お兄ちゃん、お姉ちゃん、また遊んで欲しいにゃ」

「うん。またおいで、待ってるよ」

「本当!? お姉ちゃん!! 約束にゃ!!」


 嬉し涙を手で拭いながら、バイバイと手を振るノディール。


《この夜、ソシールエイラ様は、この街を逃げるように去ることになるのにゃ》


 俺とナデアは、幽霊にそのときの記憶を頭に直接流し込まれた。


「何でだよ!!」


 俺は掴めない幽霊を掴もうとしてしまった。

 それほど気が動転していたのだ。


《公園で遊んだように流れとは関係ない干渉は可能にゃのですが、これは変えられない過去にゃのです!!》


「そんな……」


 ナデアは顔を両手で覆って泣き出してしまった。


毎日3話投稿していましたが、いよいよ働かなくちゃならなくなったので、毎日1話に変更します。また職場でイジメられたり、仕事が覚えきれない場合は、心を休めたり勉強するため投稿しない場合があります。

くっ、あと80日は●●保険が残っているのに……。

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