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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
36/153

第36話 新たなるご主人様、逆指名!!

 呼吸、上手く出来ない。

 ゼェ、ゼェと意識しながら息を吸い込む。

 額には嫌な汗が流れていた。


「ご、ごめんなさい。私には治癒魔法がないの」

「だ、大丈夫、そんな顔しないで……」


 苦しみながらも、部屋の外で起きた現象を整理する。


 ケイブバットの索敵に引っかからない魔物がいる。

 だけど、この部屋には入ってこない。

 その理由が、部屋に気が付いていないのか、入れないのかもわからない。


「ケ、 ケイブバットが……外に出たら……ナデアさんは……ケイブバットを見失った?」

「うん、この部屋と、あのドアがない出入り口から先は、別な空間なのかも」


 しかし、ミニチュア・モンスター・メーカーが作った魔物が殺されると、ここまで身体的にダメージを受けるなんて知らなかったな。


 あれ……。

 視界が歪む。

 ヤバイ、俺、死ぬのか?


 ミニチュア・モンスター・メーカー:Lv1

  ◆残エロ値:4/130


  ◆状態:

   コア破壊による修復処理実行中。

   エロ値不足のため創生維持中のコアに

   影響有り、消滅まで残り45分


  ◆創生維持中コア:

   ・佐藤 慶次(人族・16歳・♂)

 

  ◆致命的欠損コア:

   ・ケイブバット(魔物・3歳・♀)


 はっ!?


 俺自身が ミニチュア・モンスター・メーカーで創られた人間なのかよ!!

 じゃ、誰の能力なんだよ、ミニチュア・モンスター・メーカーは!!!


 悔しくて涙が出てきた。

 俺は俺じゃなかった。

 

 それにミニチュア・モンスター・メーカーで作った魔物に対して、愛情だの礼節だの何も感じたことはない。

 つまり、俺を作った誰かもきっと同じようなんだって。

 俺が消えても……悲しくないんだろうな……。


「ケージくん!? どうしたの? 大丈夫?」

「ふ、服を……お腹の奴隷烙印を……」

「服を脱がせればいいのね?」


 ナデアさんは恥ずかしそうに俺の上着を捲った。


「俺を……ナデアさんの性奴隷にしてください。そうしないと……俺、死んじゃうみたい」

「え? でも……ケージくんは、アンナ・ハーリンさんの……」

「もう違います。嫌かも知らないけど、一時的なんで……お願いします。きっと性奴隷にすれば、俺の過去も把握できるから……説明するよりも早い……。お願いだ。ナデアさん、俺、死にたくないんだ!! もっと、あいつらと一緒にいたいんだ……。ゴボッ!!」


 内臓が腐りだしたのか、吐血してしまう。


 ナデアさんは、迷っているが尋常じゃない俺の様子に、どうすればいいか聞いてきた。


「奴隷烙印に手を、置いて……。それだけ……」


 奴隷烙印は入れ墨であり魔法ではない。

 だから消えてないし、残っているのだ。

 

 性奴隷にするための詠唱などは烙印に刻まれているため、主人が認定されていない状態で、手を触れれば性奴隷の契約が自動で完結するはずだ。


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