第21話 誘拐計画? ついに闇の世界に足を踏み入れるのか?
「『エリス・サザーランド誘拐手配書』? あの……これは?」
「見ての通り、貴族のご息女を誘拐するのよ。そして、冒険者に助け出させるの」
「えっと、そうすると俺たち掴まちゃいますよ?」
「安心して、貴方達はエリス・サザーランドをお屋敷から連れ出すまで。後は別の盗賊パーティーが輸送して、中継地点で別の街の盗賊パーティーへ引き渡されるの。そこを複数の冒険者パーティーにに襲わせるわ」
「別の街の盗賊パーティーが犠牲になって、この街の盗賊パーティーはポイントが稼げて、しかも冒険者には貴族から多額の報酬が出るってことですか?」
「そう言うこと。飲んだくれ冒険者も仕事がもらえて、滞っている家賃や武器メンテナンス料も払えて、宿屋も武器屋も大喜びで、貴族の家族愛も深まるはずよ!!」
う〜ん。良いのかこんなことで!? この世界の秩序は!?
「ほら、これを使って頂戴」
渡されたのは幻影の指輪×3。
その価格は教えてくれなかった。
「それを使えば、貴方達は誰からも見えなくなるのよ。勿論、触れている物や人もね」
なるほど。ムフフ。
早速、ソフィアさんの入浴を覗いて実力を試してみるか。
「ケージ、顔がいやらしい」
「こいつ絶対にエロいこと考えてたにゃ!!」
「ロジーナ、真実眼で……」
「バカ猫、止めろ!! プライバシーの侵害だ!!」
「静かに!」
ご主人様はパンパンと手を叩く。
俺はご主人様の顔色を伺うが、今までと違って真剣な表情になっている。
「決行は十日後よ。下調べとか準備の時間が無いのよ。それと万一捕まっても、今度の相手は貴族なの。私の力ではもみ消すことができないから、覚悟を決めて頑張って欲しいのよ」
「「「はい!(にゃ!)」」」
という訳で、冒険者ギルドに行かずに、エリス・サザーランドちゃんが住んでいるお宅に訪問することにした三人。
「初めて貴族街に来たけど、すげーな。ずっと壁が続いているんだけど? これが一軒なのか?」
「壁を飛び越えるぐらいなら可能にゃ」
「待って、結界」
「いやいや、今は入らないから!!」
俺はノディールの腕を引っ張る。
意外と二の腕が柔らかい。ムニムニ。
「あん♥ ちょっ!? どうして、ケージは、発情日に触れるのにゃ!?」
こいつ、今……微妙に色っぽい声出しやがった……。
「ほら、騒いでいると警備人が出てくるから、通り過ぎるぞ」
「屋敷内の様子は見ないの?」
「任せろ!!」
ミニチュア・モンスター・メーカーで、ドライアドを創り出す。
最近気が付いたのだが、俺が創造している容姿になるのだったら、何でも女体化すれば良いんじゃないだろうかと。
なので、ほぼ人間のお姉さんをイメージする。
髪の毛はロジーナが好きなピンクで、下着の部分を蔓や葉っぱで隠して、側頭部に可愛らしいお花とちょこんと乗せてやる。
『ミナサンコンニチワ。変態ノゴ主人ニ造ラレタ悲シキ妖精デスワ』
「はぁ…‥。こういうところだにゃ。ケージの駄目なところって……。女の子の目の前で、こういう趣味を披露しちゃう神経が信じられにゃい!!」
ウンウン、と頷くロジーナ。




