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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
17/153

第17話 駄目な男は意外とモテる気がする

 ノディールが木の棒で、水面に浮かぶキングイエローバタフライの遺体を岸に引き上げた。


「おぉ! みてみて、我がパーティー初討伐・初成功にゃ!!」

「ロジーナ凄かったな!!」


 俺はナガミミごとロジーナの頭をワシワシと撫でる。

 ロジーナは余程嬉しかったのか、何も言わずなされるがままになっていた。


 しかし、何だよ!? その一撃必殺みたいなスペックは?

 狡いぞ!!

 この世界っておかしいぞ?

 それともロジーナが異常なのか?


「魔石取るにゃ!」


 ノディールは素手でキングイエローバタフライの胸の部分を引き裂き魔石を取り出す。

 その余りにもスプラッターな衝撃シーンを見て、俺の朝食が胃から逆流する。


「な、汚いにゃ!?」

「男なのに情けない。本当にエロしか取り柄がない」


 マグロの解体ショーだって食欲を失くす俺だぞ?

 そんなものを見せられて平然と出来る日本人などいるわけがない!!


「さて、お主らの腕前が見れて安心した。また釣りを再会するでの。静かにしておくれ」

「わかったにゃ、ケージは、その遺体のと自分の汚物を埋める穴を掘るにゃ」


 ミニチュア・モンスター・メーカーでストーンゴーレムが創作する。

 いつもは左手だけで作るのだが、今回は両手で力を込めて作った。

 なのでいつもよりも大きめな魔物になる。

 と言っても20cmぐらいだけど。

 俺はストーンゴーレムに穴掘りと、遺体&汚物の処理を命じた。


 木陰に戻ると、ロジーナに魔石の価値を聞いてみた。


「魔石保持する魔力は低いけど、コレクター的にはそこそこ珍しい魔石。売る場所を間違えなければ、ちょっとした収入になる。って、そんなことも知らない?」


 ロジーナは不思議そうな顔で俺を見る。


「そ、育った環境が特殊だったからな。これからも、いろいろ教えてくれ」

「あ、う、うん。わかった。それと、ごめん」


 ロジーナは心がとても綺麗だ。

 相手を傷付けてしまうことを恐れている。

 それが長所でもあり短所でもある。


「あのさ、いつか、いつかだけど。ケージを性奴隷から解放する」


 嬉しいことを言ってくれるじゃないか!! と言っても、性奴隷に苦痛を感じていないのだが……。


「ありがとう。でも無理するなよ。ロジーナ、自己犠牲禁止だからな」

「うん。今、楽しいから生きていたい」


 そうだよな。楽しいと生きていたいんだ。

 それを手に入れるのは簡単だけど難しい。

 俺もこの世界に来てみんなと出会えてからずっと楽しい。

 いつ死んでもいいとは思えなくなった。


 この日の成果は、魚釣り支援の成功!

 キングイエローバタフライの魔石×4個となった。


 しかし、報告に行くと、やっぱりご主人様に怒られた。


「ケージ。依頼内容に誤りがあったら依頼は中止よ。これは鉄則なんだから。全く、また怪我でもしたらどうするつもりなの!?」


 夕暮れ時、冒険者ギルドが混み合う時間帯だ。

 その受付カウンターの正面で正座させられている俺、受付窓口が一つ減った状態であるため一層混み合う冒険者ギルド。

 しかし、アンナ・ハーリンに逆らう者は誰もいない。


「本当に申し訳ございません!!」心の中で、ご主人様ではなく、待たされた冒険者のみなさんに向けて誤っていた。


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