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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
16/153

第16話 ロジーナの覚醒とそれ隠せよ

「待て、俺は反対だ。魔物と戦えるのはお前だで、俺とロジーナは……」

「だから後方支援にゃ。池から離れて、ロジーナは弓で、ケージは召喚した魔物で戦うにゃ」


 これで怪我したらご主人様に怒られちまうんだが……。

 しかし、じいさんのばあさんへの愛に手助けしてやりたい。

 それにじいさんからのヒアリングによると出現する魔物は、キングイエローバタフライの一種類だけらしいし、この個体は集団で襲ってこないからノディールだけでも十分だろう。


「わかった。ロジーナ下がるぞ」


 池から魔物が出てくるため、池の近くで釣りをする依頼主のずっと後方まで下がる。

 護るべき依頼者の背後にいるって変な気分だな。


 でも、木陰の下でまったりだぜ!!


 ちなみに、池の大きさは直径100mと意外に大きく、透明度は1mもなく濁っている。


 ミニチュア・モンスター・メーカーで、キラービーを創り出す。

 デフォルメされたフォルムでも凶暴さが滲み出ている。

 うん、強そうだ。

 俺は左手に乗ったキラービーを空に放つ。


『池上空カラ監視シマスワ』


 ミニチュア・モンスター・メーカーで魔物を創り出してしまえば、俺のすることも出来ることもない。

 後は、ほのぼのした風景の中、じいさんが釣りをしている姿を眺めているだけだ。


 隣のロジーナは、携帯用のボウガンを展開し組み立てていた。

 その表情からは少し緊張した感情が見受けられた。

 いや完全にナガミミがしなしなになっている。


「大丈夫だ。ソフィアさんと訓練したんだろ?」

「沢山した。でも実践は初めて。あのおじいさんの後頭部を撃ち抜かないか心配……」

「お、おい……。それはやめてくれよ……。暗殺ギルドからお声がかかっちまう」


 ロジーナの緊張をほぐすため胸なんかを揉めれば良いのだが、性奴隷の制約で難しい。「きゃーなにするのー」からの「なっ、肩の力抜けただろ?」的なあれだ。


「はぁーっ。ケージが羨ましい。エロいことばかり考えてても、なんだかんだで上手くいってる」

「おい。俺の心を読んだのか?」

「そんなことする必要はない。顔がエロまみれ。10歳の女の子を相手に、その顔ができるなんて、やっぱりケージお兄様と呼ぶに相応しい」


 仲間として信頼されているが、友人としては最低ランク。

 それが俺に対するロジーナの評価なのだろう。


「でも、変態に少しムカついてきたら……どうでもよくなって、緊張感が消えた。ありがとう」

「さ、作戦、通りだ!? ははっはっ!!」


 取り敢えず笑っておけ、俺。ロジーナの冷たい視線に耐えきれず、じいさんたちを見る。

 ほのぼのと釣りをしているじいさんの隣でぼーっと池を見ているノディールが見えた。

 キラービーからの報告もない。

 そして、ほとぼりが冷めたと勝手に判断して、ロジーナに視線を戻す。


 ロジーナは木に背中を預け座り直すと、少し息を吐きボウガンを構える。

 ロジーナの周囲の空気が変わった。

 まるで獣が狩りをするときのような凄い集中力だ。と言っても、ロジーナって兎だよな。

 これが狼とかだったら格好いいんだけど……。


 ロジーナの隣りに座る俺。

 タンクトップの脇の隙間からノーブラ娘の……見えてしまっている!? 


 見えて駄目だ!!

 もしかしたら、ロジーナの罠かも知れんぞ!?

 でも素っ裸よりも、チラ見で見れるときの破壊力の高さに俺は完敗した。

 

 あぁ、いいさ、その罠、俺が正面突破してやろう!!


『キタ!!』


 キラービーの報告と同時に池の水面から、幅6m程の黄色い蝶が飛び上がる!?

 ノディールがじいさんの前に立ちはだかり、キラービーが急降下でお尻の針で攻撃を仕掛けた。

 しかし、それよりも早くロジーナの放った矢が、キングイエローバタフライの頭部に突き刺さった。


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