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黒豹王の物語 ◇第一部~序章~◇  作者: 種広交明
はじまり

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13/24

#013「ブレイクタイム1~世界最強の暗黒武器~」

ミニエピソード集~ブレイクタイム~


国王からの信頼も厚いアリスは、

黒豹王がコルニール王国に召喚される際に城内にいることを許された

数少ない家臣の一人である。


そして、アリスは栄えある黒豹王のお世話役に就任することとなった。


この世界において最強の肉体である黒豹王にとって

唯一にして最大の弱点とも言える『世界最強の暗黒武器』が存在する・・・

という衝撃の事実が明らかになったのは#009でのことである。

ここまで当作品をお読み頂いた方ならば、あの事の顛末の一部始終をご存知のはずだ。

おかしなエピソードタイトルに面食らった方もいたかもしれないが、

とあるドラマのタイトルである。


それは、アリスの人生にとって、最も衝撃的な出来事の一つだった。


何が衝撃だったかと言えば、

アリスの精神に思わぬ変化をもたらしたことである。


なんと・・・アリスはあれ以来『病み付き』になってしまっていた!!


本人の名誉のために言っておくと、

アリスはプロフェッショナルな侍従である。

そのため、以下に記載するような本心を人に漏らすことは無く

また、この事象についてはむしろ絶対に漏らしたくない!

つまり独り占めしたいと思っていたのだ!!


※ある日の朝・・・黒豹王様の居室に向かうアリスの心の声

----------------

こ、黒豹王様のあの表情!!

た・ま・ら・な・い!


見てしまった・・・見てしまった!!

私だけが!

世界最強かもしれない黒豹王様のあんな無防備な表情を。


あれは私だけの物!

絶対に他の侍従に見せたくない!


くぅ~~!

あの呆けた表情がか・わ・い・い!

よだれまで垂らしちゃってもう!


レグス様はそれを自覚していないみたいだけど

絶対本人には言わない!

言っちゃったらもう二度と見れないかもしれないし・・・。


今日も!

今日も絶対よだれ垂れさせるぞ~。

垂れさせずにおくものか!

私のブラシテクで悶絶させてみせます!!

----------------


アリスを支配している主な感情は次のようなものだった。


・あの表情を知っているのは自分だけ、という優越感

・表情が崩れきっていることを本人に伝えずに楽しもうという背徳感

・そして他の人には決してばらさずに自分だけの物にしたいという独占欲


これらの感情が混然一体となりアリスを包んでいた。


今日もアリスは『世界最強の暗黒武器・伝家の宝刀【ただのブラシ】』をその手に固く握りしめ

黒豹王の居室へ向かって行くのであった・・・。




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