1.8 最上型軽巡洋艦の設計。
軍令部は、将来的に重巡洋艦へ主砲換装により転換可能な軽巡洋艦の設計を私に頼んできた。しかし、私の功績や先日の特型事件などを鑑みて、排水量8500tで15.5㎝砲12門の搭載、片舷6射線の魚雷搭載など、ハードルは若干下がっていた。
「先日の特型の船体破断事件を鑑みると、船体の主要部分はリベット止めの方が良いな。しかし、内装や上部構造物には電気溶接を採用しても問題ないだろう。」
「そうですな。しかし、軽巡とするには我が軍特有のちょっと大きな艦橋を変更しなければなりませんな。そうなると、艦橋は羅針艦橋と司令塔、通信室、対空機銃、機関用吸気口、主砲射撃系程度にコンパクトに纏め、他の設備は全て艦内に押し込むというのはどうですかな?」
「軍令部が兵装面で妥協してくれたおかげで、これはかなり大型のバルジなんかも設置でき、水雷防御はかなり高くますよ。藤本閣下、防御力についてはどうしますか??」
「102mm傾斜装甲を重要区画に貼りつつ、甲板は64mm程度がいいだろうか。バルジは水上部分で60㎝厚程度がいいだろう。」
「なるほど。対空防御は最新の八九式一二糎七高角砲と九三式十三粍機銃、間に合えばですが新型二十五粍銃ですかな。こちらも排水量に余裕があるので、かなり搭載できそうですよ。」
「そういえばですが、九三式魚雷は現場で信管の感度を変更できるそうですね。しかし、兵員が確実に命中させるために信管を過敏にして、艦首波などで起爆しないか心配ですが…どう思います?藤本閣下。」
「私は、その点に関してはかなり懸念している。千載一遇の好機を逃してしまいそうですからな。あとで開発陣に意見書を書いておきますかね。それより設計に戻りましょうか。」
「そうですな。まあ、後固めることは…搭載機ですな。私としては水偵4機程度搭載すれば十分だとは思いますけれども、どう思いますかね?藤本閣下。」
「私としてもその数で十分だと思うぞ。カタパルトは火薬式の2基で十分だろうな。我が国の軽巡としてはこのフネはかなり強力なものとなるな。重巡としては少し火力不足感が否めないが…まあ大丈夫であろう。」
という感じで最上型軽巡洋艦の設計はまとまり、建造の準備が始まった。
最上型軽巡洋艦
・基準排水量 11200t(公称排水量8500t)
・満載排水量 15300t(公称12000t)
・全長 200m
・全幅 20.2m
・吃水 7.2m
・機関 ロ号艦本式大型8基
・速力 37kt
・武装
15.5㎝3連装砲4基
12.7㎝連装高角砲 6基
25mm連装機銃 4基
13.2mm連装機銃 4基
61㎝3連装魚雷発射管(九三式魚雷用) 4基
・搭載機 水偵4機
・火薬式カタパルト2基
上に記したのが最上型軽巡洋艦のカタログスペックである…




