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1.3長門型戦艦

時をさらに戻して1924年、私は上司である平賀譲とともに長門型戦艦の排煙が全速航行時に艦橋に滞留する問題の解決を任されることとなった。


平賀は現行のファンネルキャップで十分であると主張したが、私は煙突を屈曲させ、物理的に艦橋から話すという主張を展開した。


ファンネルキャップとは、通常は異物が煙突内に入らないようにするためのものだが、この頃の日本戦艦はこれが煙突から排出される煙を艦橋に滞留させないようにするために異常に突き出していた。


「平賀閣下、煙突を大きく屈曲させ、排煙を物理的に艦橋から遠ざけるべきです。そうすれば問題は解決します。」


「いや、現状のままファンネルキャップを装備し、排煙の向きを変えればよろしい。藤本くんの設計は戦艦としての威厳を著しく損なうぞ。」


「しかし、技研や用兵によるとファンネルキャップ程度では排煙は完全に遮断できておらず、艦橋に煙が流入しているといわれていますぞ。さらに屈曲煙突自体は閣下設計の軽巡洋艦の”夕張”でも採用なさっているではないですか!」


「たしかにそうだが…。しかし、国の象徴たる戦艦に威厳がないと列強諸国に我が国が舐められてしまいますぞ!」


「我が国と帝国海軍のメンツを気にしている場合ですか!そんなこと言ってると光学機器がまともに使えず海戦で敗北し、用兵側からの評判も低くなりますぞ!」


「そこまでいわれると流石になぁ…仕方がない。一度やってみるが良い。しかし、失敗したら私の責任ではなく君の責任だがな。」


と渋々であったが平賀を納得させ、戦艦長門、陸奥は屈曲煙突に改装されることとなった。

この改装は現場からは好評であった。


また、これにより煤煙により、まともに光学機器が煤で汚れて使えなくなり、健康に害をなすという最悪の事態は回避された。


この改装の結果は1920年代からの演習の結果で特に射撃精度に濃く現れることになり、後の藤本一強時代への布石となることとなる。

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