1.10 新型空母の設計
A140計画は平賀とその部下に丸投げしたため、私は関わることはなかったが、いくつかダメージコントロールに関する意見書は送っておいた。
……
同時期、③計画にて、大型空母2隻の建造が決定していたため、その設計に取り掛かることになった。
後の翔鶴型航空母艦である。
軍令部からの要求は加賀、赤城並の搭載量を誇り、より洗練された航空運用能力と高い対空火力、34kt程度の高速性能であった。
「我が国の空母は湾曲下向き煙突を採用していたが、艦橋と一体化した斜め外舷向き煙突を採用することにしよう。そのほうが煙が右舷側上方に流れるから乱気流の心配は低くなるぞ。」
「誘爆を受け流すために艦攻、艦爆の区画は開放式格納庫を採用しよう。誘爆時の爆風を開放部から外に逃がすんだ。」
「そうだな。対空火器はどうする??空母にもある程度の対空火器があったほうが良いだろう。12.7㎝高角砲と25mm機関銃を搭載するべきだな。」
「船体は飛龍をベースにしよう。水雷防御はどうする?」
「4層式水雷防御を採用しよう。航空魚雷1、2本くらいは耐えたいな。それから、注排水機構も艦尾だな。防水区画の細分化もやろう。」
「34ktを細長い船体で発揮するとなると、かなり不安定になりますぞ。艦首形状はどうする??バルバスバウを採用だ。しかし、高速化を考えると、形状はクリッパーバウに似るだろうな。」
「龍驤の設計のことを考えると、更に艦上期の重量化を見据える必要がありそうだな。12m×13mの9tエレベーターを3基装備しよう。米軍空母は舷側にエレベーターを搭載しているらしい。我々も1基だけ舷側に搭載して試験実装してみようか。」
「そうですな。そうすればどのようなメリットが有るのですか??」
「艦載機が大型化・重量化してもすぐに対応することができる。さらに爆撃で吹き飛ばされるリスクも低いだろうな。」
「艦載機はどのくらい搭載できるんですか??」
「常用72機、補用12機程度だろうな。赤城と同じ程度は維持できるだろう。」
……
しばらくすると、基本設計はまとまり、1941年初旬に完成予定とのことで建造が開始された。
翔鶴型航空母艦
・基準排水量 28000t
・満載排水量 34000t
・全長 257m
・全幅 26m
・吃水 7.2m
・飛行甲板 250m×22m
・機関 ロ号艦本式(空気余熱器付き)8基
・速力 34.0kt
・兵装
八九式十二糎七高角砲 8基
九六式二十五粍機銃 連装22基、単装30基
・搭載機
零戦 18+2機
九九艦爆 27+5機
九七艦攻 27+5機
計72機+補用12機
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