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宇宙蟻地獄  作者: 八味とうがらし
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宇宙蟻地獄 失望

エリアリーダーを都市に連れて帰って研究させる事はさすがに無理と言うものなのか。トリイも流石に諦めてゴングウジに次を探すしかない事を伝えた。

「ありがとうマンクセン。お前の協力には感謝するよ」

席を立ったトリイとマンクセンは車に乗り込むと、トリイ達が宿泊しているエリア3の迎賓館に向かった。最初の調査を終えた大国もちょうど帰ってきたところだった。珍しく落ち込んでいるトリイに、大国も人選がうまくいかなかった事を悟った。

「トリイすまない、今日はここまでだ。私はこれからエリア会議があるのだ」

マンクセンは車に乗り込み行ってしまった。最良の研究者を見つけただけにショックも大きかった。大国の方は、一度この地を惑星探査機で推進掘削をしたいと言っている。エリア3の砂漠地帯の地中奥深くには、宇宙アリジゴクの卵の欠片がある可能性が出てきたと、成果をミコトに連絡していた。ミコトはゴングウジに連絡を取りエリア3の大国へ惑星推進掘削システムを手配を依頼した。

「もしこれで宇宙アリジゴクの何かが見つかれば奴ら撃退の糸口が見つかる」ゴングウジはメインAIに話ていた。同時に宇宙物質学の人選にはトリイ同様ショックのようだった。ゴングウジはエリア3に推進掘削機の手配を行った。そしてそのオペレーターには以前宇宙アリジゴクのタマゴかサナギの表面を突き破る事ができず、失意の中ミッションを終了したネギを選抜した。宇宙探査機はすべてAIによる自動制御ができるが、探査不能を予見した時は警告を発し一度システム制御停止し、安全を確保するその後オペレーターの判断と合わせて再起動する。ネギの前回の経験は必ず大国の依頼に応える事が出来ると判断したからだ。トリイは大国を1人残しミコト達のいる都市に帰った。

「トリイ君こっちの事は私に任せて君は自分の使命に従ってください」

大国がそう言うとトリイは

「自分の使命とはなんだ?」

思いもよらぬ言葉に頭を傾げていた。

「トリイお前の依頼に応えることができずに、すまなかった」

マンクセンがトリイに断ると、

「大丈夫だよ、必ずお前以上の研究者を探し出すよ」

強がりを言って周りを和ませた。搭乗アナウンスが館内に流れ、トリイは飛行機搭乗口に向かっていった。

上空から見下ろす風景にトリイは改めて驚きを隠せないでいた。トリイ達の雑誌に掲載されているような数え切れないクレーターが見てとれ、しっかりと輪郭が分かるくらいの大きさだった。早く教授達のところに帰ってこの現実を知らせて、散布計画を前倒ししなければと1人焦るトリイだった。

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