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アラフォーママは新人ライバー ~ライブ配信で、「ただいま」があふれる居場所を育てています。~  作者: ふぁい(phi)
第三章 忍び寄る影

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第四十五話 少しだけ怖い人



 


新人王十一日目。


 


 


順位十八位。


 


 


 


朝。


 


 


いつものようにランキングを確認する。


 


 


 


十八位。


 


 


 


変わらない。


 


 


 


 


最近はそれだけで安心するようになっていた。


 


 


 


 


トップ20に残る。


 


 


 


今はそれが一番大事だ。


 


 


 


 


会社へ向かう途中。


 


 


私はSNSを開いた。


 


 


 


フォロワーはまた増えていた。


 


 


 


通知も多い。


 


 


 


 


ありがたい。


 


 


 


本当にありがたい。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


少しだけ困ることも増えていた。


 


 


 


 


DM。


 


 


 


 


以前はほとんど来なかった。


 


 


 


 


今は毎日届く。


 


 


 


 


応援メッセージ。


 


 


 


感想。


 


 


 


質問。


 


 


 


 


その大半は嬉しい。


 


 


 


 


しかし。


 


 


 


 


中には少し変わったものもある。


 


 


 


 


「家はどの辺ですか?」


 


 


 


 


「旦那さんどんな人?」


 


 


 


 


「娘さんの写真見たい」


 


 


 


 


私は画面を閉じた。


 


 


 


 


悪意はないのかもしれない。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


答えたくはない。


 


 


 


 


当たり前だ。


 


 


 


 


家族は関係ない。


 


 


 


 


そう思った。


 


 


 


 


夜。


 


 


配信開始。


 


 


 


今日も多くの人が来てくれた。


 


 


 


 


【こんばんは】


 


 


【新人王頑張れ】


 


 


【今日も来た】


 


 


 


 


私は笑顔で返す。


 


 


 


 


配信は順調だった。


 


 


 


 


雑談。


 


 


コメント。


 


 


軽いバトル。


 


 


 


 


いつも通り。


 


 


 


 


その時。


 


 


 


初めて見る名前がコメントした。


 


 


 


 


【美咲さん今日は白い服なんですね】


 


 


 


 


私は普通に返した。


 


 


 


 


「そうです」


 


 


 


 


すると続く。


 


 


 


 


【駅でも白い服でしたよね】


 


 


 


 


私は一瞬止まった。


 


 


 


 


コメント欄も少し静かになる。


 


 


 


 


駅?


 


 


 


 


私は今日、


確かに白いブラウスを着ていた。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


なぜ知っている?


 


 


 


 


次の瞬間。


 


 


 


別のコメントが流れる。


 


 


 


 


【怖い】


 


 


 


【それ言わない方がいい】


 


 


 


【やめとけ】


 


 


 


 


私は笑顔を崩さないようにした。


 


 


 


 


「たまたま似てる人じゃないですか?」


 


 


 


 


軽く流す。


 


 


 


 


そのコメントはそれ以降現れなかった。


 


 


 


 


配信は続く。


 


 


 


 


何事もなく終わった。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


心のどこかに引っ掛かった。


 


 


 


 


配信終了後。


 


 


私は恒一にその話をした。


 


 


 


 


「こういうコメントがあって」


 


 


 


 


恒一は少し考える。


 


 


 


 


「偶然じゃないか?」


 


 


 


 


「だよね」


 


 


 


 


「たぶん」


 


 


 


 


そう言いながらも、


表情は少し真面目だった。


 


 


 


 


「個人情報だけは気を付けろよ」


 


 


 


 


「うん」


 


 


 


 


私は頷く。


 


 


 


 


今までは。


 


 


 


 


配信=楽しい場所。


 


 


 


 


それだけだった。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


人が増えれば、


いろんな人も増える。


 


 


 


 


それは当然のことだ。


 


 


 


 


寝る前。


 


 


ランキングを確認する。


 


 


 


十八位。


 


 


 



 


 


 


十七位。


 


 


 


 


少し上がっていた。


 


 


 


 


嬉しい。


 


 


 


 


本来なら飛び上がるほど。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


今日は違った。


 


 


 


 


昼間のDM。


 


 


 


あのコメント。


 


 


 


 


小さな違和感が残っている。


 


 


 


 


その時。


 


 


スマホが震えた。


 


 


 


 


愛美からDMだった。


 


 


 


 


【最近変な人増えてません?】


 


 


 


 


私は目を見開く。


 


 


 


 


【愛美さんも?】


 


 


 


 


すぐ返信が来る。


 


 


 


 


【少しだけ】


 


 


 


 


【人気が出ると仕方ないみたいです】


 


 


 


 


私はしばらく画面を見つめた。


 


 


 


 


人気。


 


 


 


 


嬉しいことのはずなのに。


 


 


 


 


少しだけ怖い。


 


 


 


 


新人王十一日目終了。


 


 


 


順位十七位。


 


 


 


 


そして。


 


 


 


高梨美咲はまだ知らない。


 


 


 


 


今日感じた小さな違和感が、


未来の大きな事件へ繋がる最初のサインだったことを――。

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