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アラフォーママは新人ライバー 〜35歳でライブ配信デビュー〜  作者: ふぁい(phi)
第二章 広がる世界

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第四十話 トップ30の景色



 


新人王六日目。


 


 


朝。


 


 


目覚ましより先に目が覚めた。


 


 


 


そして。


 


 


やはり最初にランキングを見る。


 


 


 


三十四位。


 


 


 


昨日と変わらない。


 


 


 


 


私は小さく息を吐いた。


 


 


 


少し安心する。


 


 


 


 


昨日の勝利は夢ではなかった。


 


 


 


ちゃんと結果として残っている。


 


 


 


 


「おはよう」


 


 


 


 


リビングへ行くと、


恒一が味噌汁をよそっていた。


 


 


 


 


「おはよう」


 


 


 


 


「順位見た?」


 


 


 


 


「見た」


 


 


 


 


「三十四位」


 


 


 


 


恒一は頷く。


 


 


 


 


「すごいじゃん」


 


 


 


 


「まだまだ」


 


 


 


 


そう答えたものの、


少し嬉しかった。


 


 


 


 


数週間前。


 


 


 


新人王に出場できるだけで十分だと思っていた。


 


 


 


 


今は違う。


 


 


 


 


もっと上に行きたい。


 


 


 


 


そう思っている自分がいる。


 


 


 


 


夜。


 


 


配信開始。


 


 


 


コメント欄はいつも以上に賑やかだった。


 


 


 


【昨日熱かった】


 


 


【勝利おめでとう】


 


 


【今日も行こう】


 


 


 


 


私は笑顔で応える。


 


 


 


 


「ありがとうございます」


 


 


 


 


そして。


 


 


少しだけ気付いていた。


 


 


 


 


視聴者数が増えている。


 


 


 


 


常連だけじゃない。


 


 


 


初見も増えている。


 


 


 


 


新人王効果。


 


 


 


 


確実に注目され始めていた。


 


 


 


 


開始一時間。


 


 


 


順位更新。


 


 


 


三十二位。


 


 


 


 


少し上がる。


 


 


 


 


コメント欄が反応する。


 


 


 


【見えてきた】


 


 


【トップ30!】


 


 


【あと少し】


 


 


 


 


私は笑う。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


内心ではかなり意識していた。


 


 


 


 


トップ30。


 


 


 


 


数字としてはわずかだ。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


全国数百人の中の30人。


 


 


 


 


意味は大きい。


 


 


 


 


その時。


 


 


通知が鳴った。


 


 


 


 


バトル申請。


 


 


 


 


相手を見る。


 


 


 


 


順位二十八位。


 


 


 


 


トップ30圏内。


 


 


 


 


コメント欄がざわつく。


 


 


 


【強敵】


 


 


【上位だ】


 


 


【どうする?】


 


 


 


 


私は少し考えた。


 


 


 


 


そして笑う。


 


 


 


 


「受けます」


 


 


 


 


コメント欄が盛り上がる。


 


 


 


【よし!】


 


 


【行こう!】


 


 


【挑戦だ!】


 


 


 


 


バトル開始。


 


 


 


 


相手は男性ライバーだった。


 


 


 


 


テンションが高い。


 


 


 


トークも上手い。


 


 


 


 


正直。


 


 


 


強かった。


 


 


 


 


開始直後から押される。


 


 


 


 


点差が開く。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


前とは違う。


 


 


 


 


焦らない。


 


 


 


 


コメントを読む。


 


 


 


笑う。


 


 


 


リアクションする。


 


 


 


 


楽しむ。


 


 


 


 


残り一分。


 


 


 


差はまだある。


 


 


 


 


すると。


 


 


 


コメント欄が流れる。


 


 


 


【諦めるな】


 


 


【最後まで】


 


 


【楽しもう】


 


 


 


 


私は思わず笑った。


 


 


 


 


タカさんの教えが、


いつの間にかリスナーにも伝わっていた。


 


 


 


 


結果。


 


 


 


敗北。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


点差はわずかだった。


 


 


 


 


相手ライバーが言う。


 


 


 


 


『めちゃくちゃ楽しかったです』


 


 


 


 


「私もです」


 


 


 


 


本心だった。


 


 


 


 


負けた。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


前回の完敗とは違う。


 


 


 


 


戦えた。


 


 


 


 


それが嬉しかった。


 


 


 


 


配信終了直前。


 


 


順位更新。


 


 


 


三十二位。


 


 


 



 


 


 


二十九位。


 


 


 


 


私は目を疑った。


 


 


 


 


トップ30。


 


 


 


 


入っていた。


 


 


 


 


コメント欄が爆発する。


 


 


 


【きたあああ!】


 


 


【トップ30!】


 


 


【すごい!】


 


 


 


 


私はしばらく言葉が出なかった。


 


 


 


 


新人王六日目。


 


 


 


 


全国29位。


 


 


 


 


もちろん。


 


 


 


優勝にはまだ遠い。


 


 


 


 


でも。


 


 


 


確実に景色が変わった。


 


 


 


 


配信終了後。


 


 


スマホを見る。


 


 


 


 


愛美からDM。


 


 


 


 


【トップ30おめでとう】


 


 


 


 


続けてもう一通。


 


 


 


 


【悔しいです】


 


 


 


 


私は吹き出した。


 


 


 


 


順位を見る。


 


 


 


 


桜井愛美。


 


 


現在三十一位。


 


 


 


 


ほんの少しの差だった。


 


 


 


 


私は返信する。


 


 


 


 


【追いつかれますよ】


 


 


 


 


すぐ返ってきた。


 


 


 


 


【追い越します】


 


 


 


 


私は笑った。


 


 


 


 


ライバル。


 


 


 


仲間。


 


 


 


 


この距離感が心地よかった。


 


 


 


 


新人王六日目終了。


 


 


 


順位二十九位。


 


 


 


 


ついに見えてきた。


 


 


 


 


上位勢の背中が。


 


 


 


 


そして。


 


 


 


その背中を追う戦いは、


ここからさらに激しさを増していくのだった――。

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