第78話 真の力
彼女の話を聞いたがあんまり信じられない。
だが戦闘を止めてと言った以上、戦闘を止めて話をもっと聞きたかった。
「わかった、君が槍を置けば話を聞くぞ」
他の者は既に倒れ、宝物庫の壁に持たれながら置いた。
拘束はミーネの魔法で手と足を拘束し監視していた。
彼女は自分の夫の安全が欲しかった。
「つまり彼の戦いを邪魔しろと言いたいのだな」
彼女は眼の視線を下に置き言う。
「それと彼と戦っている少年には殺意は無いと知っている」
彼女はオリバーの事を言っていた。
彼なら相手は殺さず倒す人だと初めて会った時に気づいた。
彼なら魔王を殺さず倒せる。
だが魔王は別だと彼女も知っている。
魔王は容赦なく殺す。
魔王になる魔族は普通の魔族と比べて、血の渇きが大きい。
己の望みを叶うためなら、世界を殺戮しても構わない。
そうゆう魔族は王になる事を目指して魔王と呼ばれる。
「それで何かして欲しいのか?」
「……オリバーを貫く剣を壊して欲しいかな」
「私の槍を使って投げていいわ」
槍投げか。
槍を操る者として多くのものを学ぶ一つの技。
「わかった、砕かれるかもしれないけど、構わないのだな」
彼女は片腕を前に出し、答えた。
「構わないよ、座標を教えるよ」
彼女は地面の場所と天井を貫通する所を教えた。
腕を前に出し、指で天井を指した。
「30秒後にここで止めてあそこの天井を目掛けて飛ばしてね」
ディーネの槍を握り、槍の作りを見た。
かなりの上物である。
片手で槍を回して、構える。
20秒、10秒、と時間が迫る。
「今だ!」
とディーネは言うと同時に力を強く、槍に魔力を込めて投げ飛ばした。
槍は地下の宝物庫の天井を貫き、天へと昇る。
曲線を描きながら帝国から王国へと虹を描くかのように王国の城に向かって、オリバーのところに落ちる。
ディーネは地面に座りながら、コズモの事を見て言う。
「さすが星に選ばれた勇者ね、最初から私たちに勝ち目は無かったのね」
ミーネは後ろから答えた。
「ただの戦闘バカよ」
コズモは手で頭をこすりながら照れていた。
ミーネとディーネは貫いた穴を見てこの行為の意味があるかどうか気にしていた。
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「パラレルトリック……お前は間違った所に立ったな」
オリバーとジオの位置は入れ代わった。
ナタリアがオリバーをジオだと思い刺そうとした瞬間。
降ってきた槍がナタリアの剣を砕く。
ナタリア
オリバー
ジオ
誰も予想していなかった事が起きていた。
背中に落ちた槍を見てみた、槍の半分は崩壊しかけていた。
だが直感でその槍を掴み、後ろに回した。
ジオの頭に当てるが槍は砕き、少しだけ顔についていた布を切った。
彼は避けずただ凡然と立っていた。
切られた布から彼の左目が見えた。
目は鋭く、黄色い瞳で怒りを吐き出していた。
「……」
「何故、彼女の槍が降ってきた?」
ジオは少し顔を違うところに向けた。
何を見ているのか分からなかったが彼は心配そうにただ遠くを観ていた。
自分の中で何か考え事しているのか。
はたまた悩んでいるのか。
ナタリアはその僅かにできた隙を見て剣を構え、攻撃しようとした。
聖剣は砕かれたが自分の魔力で作れる光剣はまだ作れる。
ナタリアと俺は互いの剣で彼の前と後ろを斬撃をした。
だがナタリアの剣は彼を斬らず掠れる刃に火花しただけ、俺の剣は胸にわずかな切り傷を残した。
ジオは自分の右手で出た血を触りながら確かめていた。
紅く出る液体を手で払い、拳を握り血管を表した。
少し驚き見せながら、感心した声で言う。
「お前がどういう能力なのか気になる」
「だが……お前から消しやる」
と最後の言葉に憤怒を超える言葉に憎悪が満ちていた。
彼の動きを予想して先に動いたナタリアは彼の目と目が合った。
一瞬でナタリアの周りに魔法で作られた球体が囲まれて、ピクリとも動かなかった。
ナタリアに向かって手を伸ばそうとした時、ジオは俺の首を掴まれてどこかに連れて行こうとした。
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