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忘却の勇者は楽しく冒険したい  作者: ケロタコス
エルトード王国編

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第4話 ギルドの入会/王の間


街の景色に見惚れていた。

日本ではあんまり味わない西洋の建物の美しさがあった。

賑やかな屋台。歩いている獣人や冒険者。

何もかもすごい。 自分でも信じられないぐらいに。


しかし後ろを振り向くとメリアがいなかった。

(あれっ……メリアと離れれてしまったのか……)

(ど、どうしよう。とりあえずにギルド行ってにでも行って彼女を待つか)

悩みつつも、自分の直感を信じ、足をギルドへと向けた。


その頃、サボンは................。

門の近くで兵士と話をしていた。


「魔物の襲撃があったそうですね……」

「ああ、しかし駆けつけてくれた光の勇者様が見事に撃退したそうだ」

「なるほど」

またしても城門を見ると半壊させた、光の勇者の力量に驚いた。

「倒してくれたのはいいけど、門も一緒に破壊してしまったがな」

「次はもっと気を付けて欲しいねな

「はは、さすが光の勇者様ですね」

兵士の軽口に、苦笑しながら話を終えると、彼は持ち場に戻った。

門を通り抜け、街に入る。

城に向かう道中、ふと視界に見覚えのある姿が映る。

(あれは……メリアさん、でもオリバーの姿がないもしかしてはぐれたのかな?)

(……いや、先に王様に報告を済ませよう)

そう決めて、足を速めて王城へと向かった。


————


悩むなー、ギルドに来たのはいいけど

入って待つか、それとも外で待った方が良いかな?。

棒立ちしていると背後から誰かがぶつかってきた。


「うわっ、ごめん!」

「……あっ……だ、大丈夫。あの…………すみません…」


振り返ると、そこには黒髪で髪の先端が金髪にしていた少女が立っていた。その後ろにも、赤と黄色を基調とした全身鎧の人物がついている。


堂々とした体格と無言の存在感からして、並の相手ではないことがすぐにわかる。

「えっと……冒険者ですか? 冒険者登録ってどうすればいいのか……」


少女が、不安げに、勇気を振り絞って尋ねてきた。


俺は素直に答えた。

「俺はまだ冒険者じゃないけど。ちょうど今から登録するところだから、一緒にやる?」


「……えっ……あ……うん……いいよ……」

「ついでに一緒に最初のクエストもやろう!」

「……それも……いいかもしれないですね」

「そういえば君の名前は?」


「わ、私は……タツミっていいます。えっと……よろしくお願いします……」


「オリバーだ。よろしく、タツミさん!」

「よろしく、オリバーさん……」

「それで、彼は……?」


「あっ、アレックスです。私のボディガードです….」

「へぇ……頼もしいな。よろしくな、アレックス!」


俺が手を差し出す拍手をしようしたが、アレックスは黙ってノートを取り出し、「よろしく!」と筆記して見せた。


「喋れないのか?」

「うん。彼は喋らないから……こうしてノートで会話をするの。……」


三人でそのまま、ギルドの建物の中へと足を踏み入れる。

「すげぇ……」周囲を見回して、思わず声を漏らしていた。

壁にはクエストの張り紙がぎっしりと並び、

受付には綺麗な女性が微笑んでいる。

冒険者たちもベテランの風格をまとい、それぞれ装備にも威圧感があるし歴戦の戦士みたいな人たちそれぞれ机に座り、飲み物を楽しんでいた。


「エルトード王国の中央ギルドへようこそ」


受付嬢が優しく声をかける。

タツミが、おずおずと一歩前に出て答えた。

「あ、あの……冒険者登録をしたくて……」

「登録ですね。では、あちらのカウンターでお待ちください」

三人は隣のカウンターに移動し、待機することになった。

しばらく雑談しながら待っていると、タツミの目が俺の肩に見ていた。

「オリバーさん……あの……肩に……妖精さんがいますけど……?」

「うん?」

肩を見ると、小さな妖精に気づいた。

メリアだった。

服はファンタジーらしいドレスに着替えさらに羽を取り付けていた。

「おっ、いつの間にいたんだ?」

「ついさっき来たばかりよ」


妖精メリアが涼しい顔で答えた。

「いやーさっきはぐれちゃってごめんなメリア」

「まったく……」

「あっ、そうだ。メリア、こっちはタツミとアレックスだ」

「私はメリア、よろしくね二人とも」

「タツミです……あの、よろしくお願いします……」

アレックスもノートに「よろしく! 小さな妖精さん」と書いて見せた。


奥から別の受付嬢が現れる。

栗色の髪を後ろにまとめた、柔らかな雰囲気を持つ女性だった。

「冒険者登録をご希望の方、こちらの書類にご記入くださいね」


それぞれが紙を受け取る。

ざっと目を通すと、名前・年齢・身長・体重といった基本的な情報に加えて、最後にひとつだけ奇妙な項目があった。


『あなたは転生者ですか?』

と書かれた項目があった。

こんなのもあるのかと疑問に思いながら

「YES」に丸をつけた。


自分の書き終えると、メリアの方を見てちらっと覗いてみる。


メリア用の小さな鉛筆を渡されて文字を小さく書いていた。

「見るんじゃないよ」

メリアは体で年齢と体重の欄を隠した。

年齢のところに3が見えたから30歳と思った。

「わかったよ………」

書き終わった自分の書類を受付嬢に差し出した。

「では、登録カードをお作りしますので、少々お待ちくださいね」と言い一礼して離れた。


俺ははギルド内に設置された「クエストボード」に目を向ける。


板は二つに分かれていた。片方は木製の質素な作り。もう一方は金の縁で飾られ、豪華な装飾が施されていた。


(これが……クエストボードか)


近づくと、金縁の方にはこう書かれていた。

『三頭の紅蓮竜の討伐』『狂戦士ヴォルクスの討伐』

『死霊魔術師の討伐』『沈黙の教会の討伐』

『酸斬のアヤの討伐』『時の魔王の討伐』….etc。

(なるほど、これが高難易度のクエストボードなのか、強そう名前から多いな)


一方、木製の方には――


『山賊の討伐』『薬草の採取』『墓荒らしの捕獲』

など、初心者向けのクエストが並んでいた。

「こっちは初心者用だな」



その頃――

サボンは王都の城を訪れ、王の間へと通されていた。



玉座の前に跪き、静かに頭を垂れる。

「偵察隊のサボン、任務の報告に参りました」

玉座に座る男は、黒髪の青年、どう見ても二十代そこそこの若者だった。だが彼は真の王ではない。“代理王”としてこの王国を一時的に任されている人物だ。


その目は静かで、どこか憂いを帯びていた。

「うむ。何があったのか、聞かせてくれ」

私は一度息を整え、口を開く。

「……申し訳ありません。例の“アレ”は発見できませんでした」

代理王の眉がわずかに動く。

「そうか。他のメンバーは無事か?」


「不明です。任務中、緊急コードブルーが発動されたので撤退しました」


“コードブルー”。

それは即時撤退を意味する信号弾。、何か致命的な異変が起きたことを意味していた。


代理王は短く唸る。

「……他に、何か気づいたことは?」

「はい。帝国の民の間で“高すぎる税”に苦しんでいるという声が多く聞かれます。意図は不明ですが、財政に何か異常な動きがあるのかと」

「……ふむ、なるほど」


顎に手を当て、考え込むように沈黙する代理王。

「もう下がってよい。ご苦労だったなサボン」

「はっ」

深く一礼し、静かに王の間を後にした。



読んでくれてありがとうございます、

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めっちゃ喜びます。

まだまだ未熟だけど見てくれるだけでも嬉しいです。


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