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姉妹とは何か

セレニアの空に浮かぶ巨大なスクリーン。


そこには、たった一つの言葉が表示されていた。


『姉妹とは何か?』


悠真たちは、すぐには答えられなかった。



---


一人ずつの答え


最初に口を開いたのはリナだった。


「一緒に笑える人……かな。」


カイが続ける。


「困ったときに、助け合える人。」


ノアムは少し考えてから、


「離れていても、相手を忘れないこと。」


ミナは言った。


「相手と自分が違うことを、怖がらないこと。」


あかりは静かに答える。


「一緒にいることを、無理に決めつけないこと。」


最後に悠真。


「……また会いたいと思える人。」



---


すると――。


セレニアの空に、一つずつ光が灯った。


ピカッ。


一人目。


ピカッ。


二人目。


そして全員の答えが終わると、巨大な光が現れた。



---


セレニアの答え


通信画面に、セレニアの代表が現れる。


「正解です。」


悠真が驚く。


「全部正解なの?」


「はい。」


「『姉妹とは何か』に、一つだけの答えはありません。」


代表は微笑む。


「人によって違うからこそ、姉妹の輪は続いてきたのです。」



---


すると、セレニアの中央に巨大な扉が現れた。


その扉には、古代文字で、


『オリジンへの道』


と書かれている。


しかし扉は開かない。


ミナが調べる。


「まだ条件が残っています。」


「何?」


「この扉は、誰か一人では開けられません。」



---


全員で開く扉


悠真が仲間を見る。


「いつものやつだね。」


あかりが笑う。


「うん。」


全員が扉の前に並ぶ。


地球。


月。


アステリア。


ネオラ。


ネア。


ミラージュ。


ノクタ。


セレス。


エルピス。


エルピス・ノア。


リュミエール。


セレニア。


それぞれの世界から代表が力を送る。


ゴゴゴゴゴ……。


巨大な扉が少しずつ開いていく。



---


その向こうには――。


真っ暗な宇宙。


しかし中央に、小さな青い星が浮かんでいた。


悠真が呟く。


「……あれがオリジン?」


セレニアの代表が頷く。


「はい。」


「すべての姉妹の物語が始まった場所です。」



---


オリジンへ


きずなの船が扉を抜ける。


すると、今までにないほど静かな宇宙が広がった。


星も少ない。


通信もない。


ただ、一つの青い星だけが見える。


ミナが計器を確認する。


「不思議です。」


「何が?」


「この星には、普通の生命反応がありません。」


悠真が驚く。


「誰も住んでない?」


「はい。」



---


船が近づく。


すると、突然、船内の古い時計が動き始めた。


カチ……。


カチ……。


そして、今度は逆回転ではなく――。


普通に動き始めた。


表示された数字は、


『0』


あかりが言う。


「ゼロ……。」


「始まりってこと?」



---


最初の「みんなの家」


地表へ降りる。


そこには建物が一つだけあった。


小さな家。


大きさは、今まで見てきた「みんなの家」と比べると、とても小さい。


扉を開ける。


中には二つの椅子。


そして壁に一枚の絵。


そこには、二人の人物が描かれていた。


しかし――。


アリアとミナではない。


もっと昔の人物だった。


悠真が驚く。


「誰?」


ミナが古代文字を読み取る。


「名前が書いてあります。」


『ユナ』


『ミナト』



---


二人は、最初にこの星で出会った姉妹だった。


血のつながりはない。


違う星から来た二人。


一人は言葉を話せなかった。


もう一人は、相手の言葉を理解できなかった。


それでも二人は、一緒に過ごした。


絵を描いた。


食事を分けた。


星空を眺めた。


そして――。


最初の「また会いたい」を残した。



---


すべての始まり


壁の奥から、古い記録が再生される。


ユナの声。


「あなたの星に帰る日が来ても、また会いに来てね。」


ミナトの声。


「うん。」


「いつか、私たちみたいに違う星の人たちが、もっと簡単に会える場所を作ろう。」


その言葉から、長い長い歴史が始まった。


アリアとミナ。


リュミエール。


姉妹レンタル。


銀河の輪。


そして――。


悠真たち。



---


あかりが静かに言う。


「全部、ここから始まったんだ。」


悠真は頷く。


「うん。」



---


最後の部屋


小さな家の奥に、もう一つ部屋があった。


その中央には、巨大な時計。


そして、その横に一枚の紙。


悠真が読む。


『物語を続ける人へ。』


その下には、


『次のページを、自分で書いてください。』


と書かれている。


あかりが笑う。


「ずいぶん自由な宿題だね。」


悠真も笑う。


「でも、僕たちらしいかも。」



---


その瞬間。


時計が大きく動き始めた。


カチ……カチ……カチ……。


そして、表示が変わる。


『次の時代――未定』


ミナが驚く。


「未定……?」


悠真が気づく。


「未来が決まってないんだ。」


つまり――。


これから先の物語は、誰かが決めた未来ではない。


自分たちが作っていく未来。



---


オリジンの空に、無数の星が灯る。


そして、悠真たちの前に新しい扉が現れた。


扉には、たった一言。


『どこへ行きたい?』


悠真が笑う。


「さて……。」


あかりも笑う。


「次はどこに行こうか?」


長い旅の先で見つけたのは、「終わり」ではなかった。


自分たちで次の物語を選べる自由。


そして扉が、ゆっくり開いた。

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