3000年後からのメッセージ
姉妹レンタル記念館に響き渡る警報。
スクリーンには、見たことのない時間航路が表示されていた。
『3000年後』
そして、その下には――。
『第二の姉妹へ。あなたたちの旅は、まだ終わっていません。』
悠真が首をかしげる。
「3000年後って……800年後より、さらに先?」
ミオが頷く。
「はい。」
「ですが、これまで未来からの通信が届いたことはありません。」
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未来からの声
ミナが時間航路を解析する。
「通信の発信地点を特定しました。」
「どこ?」
「……リュミエールです。」
悠真が驚く。
「リュミエール?」
「でも、3000年後のリュミエールは、現在の記録にはありません。」
ミオが古い資料を開く。
そこには未来の銀河地図があった。
リュミエールの位置には――。
何もない。
「3000年後には、リュミエールは消えている?」
あかりが不安そうに言う。
「じゃあ、この通信はいったい誰が……?」
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その時、スクリーンが再び光った。
一人の少年が映る。
黒い髪。
銀色の瞳。
首には、古い星形のペンダント。
少年は言った。
「聞こえていますか?」
悠真が答える。
「聞こえてる!」
少年はほっとした表情になる。
「よかった……。」
「僕は3000年後のリュミエールにいます。」
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消えた星
少年の名前はユウト。
彼は3000年後の「みんなの家」を守っているという。
しかし、そこには大きな問題があった。
「リュミエールの星そのものが、少しずつ消えているんです。」
あかりが驚く。
「星が……消える?」
「はい。」
ユウトが画面を切り替える。
リュミエールの周囲から、少しずつ光が失われている。
「このままだと、あと数年で星全体が眠ってしまいます。」
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悠真が尋ねる。
「原因は分かってる?」
ユウトは首を横に振った。
「分かりません。」
「でも、古い記録に一つだけ手がかりがありました。」
画面に、古代文字が表示される。
『第二の姉妹が、未来の扉を開く。』
あかりが目を丸くする。
「第二の姉妹……。」
悠真も気づく。
「僕たちのことだ。」
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アリアとミナの記録
ミナが記念館の資料を調べる。
すると、アリアとミナが残した記録の中に、今まで発見されていなかったページが見つかった。
そこには、
『もしリュミエールの光が消える時が来たら――』
と書かれていた。
続きは破損している。
しかし、その下に一つの図がある。
八つの星。
そして中央に、大きな光。
エレナがその図を見て驚く。
「これは……。」
「銀河の輪です。」
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失われた九つ目の光
ミナが図を解析する。
「待ってください。」
「銀河の輪は、八つの主要な世界を中心に作られたはずです。」
「でも、この図には――。」
中央の光のほかに、もう一つ小さな光が描かれている。
九つ目の光。
悠真が尋ねる。
「この星は?」
ミナが答える。
「記録にありません。」
ユウトから通信が入る。
「僕たちの時代でも、その星は存在しません。」
「でも――。」
少年は続けた。
「3000年前には、確かに存在していたそうです。」
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消えた世界
記念館の資料を調べると、古い名前が見つかった。
『セレニア』
かつてリュミエールと深く交流していた星。
しかし、何千年も前に突然、銀河地図から消えた。
アリアとミナの時代には、すでに存在しなかった。
エレナが言う。
「だから私たちは、セレニアのことを知らなかったのです。」
悠真が考える。
「もしかして……。」
「リュミエールが消え始めている原因と、セレニアが消えたことには関係がある?」
ミナが頷く。
「その可能性があります。」
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ユウトが画面の向こうで言った。
「お願いがあります。」
「セレニアを探してください。」
「そして、そこで何が起きたのかを調べてください。」
悠真は仲間たちを見る。
みんなの表情は決まっていた。
あかりが笑う。
「行こう。」
悠真も頷く。
「うん。」
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3000年後へ
記念館の中央に、時間航路が開く。
しかし今回は、800年後へ行った時よりも不安定だった。
ミオが言う。
「この航路は一度しか使えない可能性があります。」
悠真が驚く。
「帰ってこられないかもしれない?」
「はい。」
少しの沈黙。
すると、ノアムが笑った。
「大丈夫です。」
「帰る場所なら、もうたくさんあります。」
リナも頷く。
「エルピスにも。」
カイが通信画面から笑う。
「エルピス・ノアにも。」
グレンからも通信が入る。
「銀河監視船団も待っています。」
悠真が笑った。
「それなら大丈夫だ。」
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きずなの船が時間航路へ入る。
シュゥゥゥン――!
星が流れていく。
1000年。
1500年。
2000年。
2500年。
そして――。
3000年後。
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3000年後のリュミエール
時間の扉を抜けた瞬間。
悠真たちは言葉を失った。
そこにあったのは、かつて美しく輝いていたリュミエール。
しかし今は――。
星の一部が暗くなっている。
巨大な「みんなの家」も、ところどころ明かりが消えている。
ユウトが船を出迎える。
「来てくれて、ありがとう。」
悠真が尋ねる。
「セレニアの場所は?」
ユウトは空を指差した。
「昔の記録では、あの方向です。」
「でも……。」
彼は小さな装置を見せる。
そこには、かすかな光が一つだけ表示されていた。
『セレニア――生存反応、微弱。』
あかりが驚く。
「まだ生きてるの?」
ユウトが頷く。
「だから、探しに行きたいんです。」
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その時。
暗くなっていたリュミエールの空に――。
一つの光が灯った。
そして、二つ。
三つ。
やがて無数の星が輝き始める。
ユウトが驚く。
「これは……?」
ミナが画面を確認する。
「セレニアから通信です!」
全員が息をのむ。
スクリーンに、一文字だけ表示された。
『助けて』
そして次の瞬間。
リュミエールの空に、巨大な扉が出現した。
その向こう側には――。
見たことのない銀河が広がっていた。
ユウトが呟く。
「セレニアは……銀河の外にいる。」
悠真は扉を見つめた。
3000年の時を越えて始まった、新たな旅。
その目的地は――。
未知の銀河。




