銀河群ネットワーク
第六の世界から現れた、無数の光。
その一つ一つが、別々の銀河だった。
悠真たちは、ただ画面を見つめるしかなかった。
「これ……全部、誰かが住んでるのかな?」
ひかるの問いに、ミナが答える。
「まだ分かりません。でも、通信信号がある銀河もあります。」
あかりが目を輝かせる。
「じゃあ、私たちみたいに誰かとつながりたい人もいるかもしれないね。」
フィオナも頷いた。
「私たちの星も、最初は同じでした。」
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最初の一歩
銀河群ネットワークには、なんと数万もの交流拠点が登録されていた。
しかし、そのほとんどは長い間使われていない。
そこで悠真たちは、一番近くにある交流拠点へ通信を送ることにした。
「こちらは地球。」
「こちらは月。」
「アステリア。」
「ネオラ。」
「ネア。」
「そして第六の世界。」
六つの世界が順番に名乗る。
すると――。
ピコン。
返事が届いた。
『こちら、惑星ミラージュ。』
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画面に映ったのは、青い海と白い雲。
その惑星には大きな浮遊都市がいくつも存在していた。
代表として現れたのは、青い髪の少年。
「僕は、ミラージュのソラです。」
あかりが手を振る。
「こんにちは!」
ソラも笑顔になる。
「こんにちは。」
しかし、その笑顔は少し寂しそうだった。
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「ミラージュでは、みんなの家はどうなっているの?」
悠真が尋ねる。
ソラは少し黙った。
「昔はありました。」
「でも、今は閉まっています。」
「どうして?」
「みんなが、それぞれ違う場所へ行ってしまったからです。」
浮遊都市同士の交流がなくなり、人々は自分の町だけで暮らすようになったらしい。
ソラは言った。
「僕は、もう一度みんなで集まりたい。」
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そこで、あかりが提案する。
「じゃあ、まずは小さな交流会を開こうよ。」
ソラは驚いた。
「小さな交流会?」
「うん。」
「ミラージュの人たちが一度に全員集まらなくてもいい。」
「まずは、ソラくんの町だけでやってみよう。」
ソラは笑った。
「それなら、できるかもしれない!」
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小さな交流会
翌日。
ミラージュの小さな広場に、人が集まり始めた。
最初は十人ほど。
でも、時間が経つにつれて少しずつ増えていく。
ソラは地球の桜を紹介した。
月面基地のカナは、月から見た地球を紹介した。
ルナはアステリアの「みんなの輪」を紹介した。
フィオナは第六の世界の青い海を見せた。
そして最後に、ミラージュの人々が自分たちの浮遊都市を紹介した。
「きれい!」
「すごい!」
「いつか行ってみたい!」
画面越しでも、笑い声が広がる。
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すると、ミラージュの広場に古い照明が一つだけ灯った。
ソラが驚く。
「この照明……ずっと壊れていたはずなのに。」
ミナが調べる。
「交流会の通信装置と連動しているみたいです。」
悠真が笑う。
「みんなが集まったから、明かりがついたんだね。」
ソラは照明を見上げる。
「……昔の『みんなの家』も、こうやって始まったのかな。」
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その夜。
ミラージュの人々は、久しぶりに一緒に食事をした。
地球からは料理の写真。
ネオラからは星の光。
アステリアからは音楽。
ネアからは町の祭りの映像。
それぞれの世界から届いたものを見ながら、みんなで笑った。
そしてソラが言った。
「今日から、この場所をまた『みんなの家』って呼んでもいいかな?」
町の人々が頷く。
『もちろん!』
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世界ネットワークに新しい表示が追加された。
ミラージュ――再接続。
あかりが嬉しそうに言う。
「一つの星全部じゃなくてもいいんだね。」
悠真も頷く。
「うん。」
「一つの町、一つの家、一人の人からでも始められる。」
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ところが、その直後。
銀河群ネットワークの画面に、警告が表示された。
『未確認通信を検出。』
ミナが急いで確認する。
「どこから?」
画面には、銀河群ネットワークの外側。
さらに遠くに、一つの黒い領域が表示されていた。
フィオナが息をのむ。
「そこは……。」
「知ってるの?」
「はい。」
フィオナの表情が変わった。
「昔から、誰も近づいてはいけないと言われている場所です。」
そして、その黒い領域から通信が届いた。
『みんなの家を探しています。』
『私たちも、仲間になりたい。』
しかし――。
その下に、もう一つの文章が表示される。
『ただし、私たちはあなたたちとは違います。』
悠真たちは画面を見つめる。
銀河群ネットワークの外側にいる、未知の存在。
次の交流相手は、一体何者なのか――。




