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海の向こうのメッセージ

翌朝。


エマの島の通信塔から届いた謎のメッセージについて、悠真たちは世界ネットワークの仲間たちと話し合っていた。


スクリーンに表示されているのは、地図の端に現れた小さな光。


「この場所、正確な位置が分からないんです。」


エマが説明する。


「通信塔が受信した信号も、とても弱くて……。」


リンが画面を見ながら言った。


「でも、信号の方向は分かるかもしれません。」


ルシアも資料を確認する。


「海の向こうから来ています。」


サミが笑う。


「それなら、今度は僕たちが探す番だね。」


---


悠真はみんなを見る。


「まずはメッセージを送ってみよう。」


エマが通信装置を操作する。


画面に文字を入力する。


『こちらは世界みんなの家ネットワークです。あなたは誰ですか?』


送信。


しばらく待つ。


しかし、返事は来ない。


「あれ?」


あかりが首をかしげる。


すると突然、画面に文字が表示された。


『私たちは、あなたたちをずっと探していました。』


全員が驚く。


続いて、もう一行。


『お願いがあります。』


そして――。


『私たちの「みんなの家」を見つけてください。』


---


数時間後。


信号の方向を調べると、エマの島から遠く離れた海域に、古い航路があることが分かった。


その航路の先には、小さな島があるらしい。


しかし、現在の地図には島の名前が載っていない。


「また地図にない場所……。」


ひかるがつぶやく。


悠真は苦笑した。


「最近、地図にない場所との縁が多いね。」


あかりが笑う。


「でも、今度は迷わないよ。」


「世界ネットワークがあるから!」


---


翌日。


エマの島の船を借りて、悠真たちは海へ出た。


出発前、島の人たちが港に集まってくれた。


「また来てください!」


「次は私たちも誰かを助けに行きます!」


エマも大きく手を振る。


「いってらっしゃい!」


船が港を離れる。


しばらくすると、島は水平線の向こうへ消えていった。


---


海を進むこと数時間。


突然、通信装置から音が鳴った。


ピッ、ピッ……。


「信号です!」


エマが確認する。


遠くの霧の向こうに、何かが見える。


島だった。


小さな港。


数軒の家。


そして、丘の上に建つ大きな建物。


建物の屋根には――。


『みんなの家』


という文字が書かれていた。


「見つけた!」


あかりが歓声を上げる。


---


島へ上陸すると、誰も出迎えに来ない。


静かな町。


風に揺れる旗。


そして、閉ざされた「みんなの家」。


悠真が扉に近づく。


すると、扉の横に小さな紙が貼られていた。


『来てくれてありがとう。』


ひかるが驚く。


「私たちが来ることを知っていたの?」


その時――。


建物の中から、かすかな物音が聞こえた。


トン……トン……。


あかりが振り返る。


「誰かいる!」


悠真が扉を開ける。


中は暗い。


しかし、奥には小さな明かりが灯っていた。


その明かりの前に、一人の少年が立っていた。


「……本当に来てくれた。」


少年は安心したように笑う。


「僕の名前はレオ。」


「この島で、ずっと『みんなの家』を守っていました。」


悠真が尋ねる。


「どうして僕たちを呼んだの?」


レオは少し迷ってから答えた。


「この島には、昔から伝わる約束があります。」


「世界のどこかに『みんなの家』ができたら、いつか必ず仲間になる。」


レオは壁を指差した。


そこには、世界中の「みんなの家」を描いた古い地図があった。


しかし、その地図には――。


まだ一つだけ、空白の場所が残っている。


レオは言った。


「最後に残っているのは、この島じゃありません。」


「もっと遠くです。」


悠真たちは地図を見つめた。


世界ネットワークの旅は、まだ終わっていなかった。

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