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サバンナの村へ

イタリアでの活動を終えた悠真たちは、次の目的地へ向かった。


長い旅の末、たどり着いたのはアフリカの大地にある小さな村。


広い空。


遠くまで続く草原。


そして、村の中央には大きな一本の木が立っていた。


「わあ……!」


あかりが窓から外を眺める。


「すごく広い!」


ひかるも目を輝かせる。


「日本とは全然違う景色だね。」


村で待っていたのは、現地の青年サミだった。


「ようこそ、皆さん。」


サミは笑顔で迎えてくれた。


「この村には、子どもたちが安心して集まれる場所がありません。」


「そこで、あの大きな木の下を中心に、みんなが集まれる場所を作りたいのです。」


悠真は大きな木を見上げた。


「いいですね。」


---


翌日。


村の人たちと一緒に、集会所作りが始まった。


木材を運ぶ人。


椅子を作る人。


壁を飾る人。


子どもたちは絵を描いた。


日本から来た悠真たちも、できることを手伝う。


あかりは子どもたちと絵を描き、ひかるは持ってきた絵本を紹介する。


さくらと美咲は、村の人たちと一緒に料理を作る。


ひまりは折り紙で動物を作り、子どもたちに見せた。


「ゾウ!」


「キリン!」


子どもたちは大喜びだった。


---


しかし、サミは少し困った顔をしていた。


「どうしたの?」


悠真が尋ねる。


「実は、集会所を作るだけでは解決できない問題があります。」


サミは村の外を指差した。


「この村では、遠くまで水を取りに行かなければならない時があります。」


「だから、子どもたちが集まる時間も限られているんです。」


悠真たちは顔を見合わせた。


「それなら、みんなで方法を考えよう。」


---


村の人たちが集まり、話し合いが始まった。


村の長老は昔の地図を持ってきた。


「この村の近くには、昔から使われていた井戸がある。」


「しかし、長い間使われていない。」


サミが驚く。


「そんな場所が?」


長老はうなずいた。


「村の北側だ。」


悠真は地図を見つめる。


「そこを確認してみませんか?」


---


翌朝。


悠真たちはサミと村の人たちと一緒に、北側へ向かった。


しばらく歩くと、草に覆われた古い石造りの井戸が見えてきた。


「ここだ……。」


サミが驚く。


みんなで周囲を確認すると、井戸の近くに古い看板が立っていた。


そこには、この地域の言葉で短い文章が刻まれている。


サミが読み上げる。


「『水は一人のものではない。みんなで守り、みんなで分けるもの』……。」


悠真は微笑んだ。


「昔の人も、同じことを考えていたんだね。」


---


その夜。


大きな木の下で、村の人たちが集まった。


子どもたちは今日描いた絵を見せ合っている。


サミは空を見上げた。


「この村にも、もう一度みんなが集まれる場所ができるかもしれない。」


あかりが笑う。


「まだ始まったばかりだよ!」


ひかるもうなずく。


「みんなで少しずつ進めよう。」


遠くの草原から風が吹いてくる。


その風に乗るように、集会所の新しい旗が大きくはためいた。


しかし翌朝。


井戸のそばに、見慣れない足跡が残されていた。


サミはそれを見て、表情を変える。


「……誰かが、夜にここへ来たみたいです。」


悠真たちは足跡を見つめる。


村の井戸をめぐって、まだ知らない問題が起きているのかもしれない。

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