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世界の笑顔まつり

台湾での活動が始まって一週間。


古い児童館は、子どもたちの笑い声でいっぱいになっていた。


チェンも毎日のように顔を出し、勉強や工作を教えている。


「先生、この問題教えて!」


「はいはい、順番だよ。」


以前の厳しい表情は消え、穏やかな笑顔が戻っていた。


その様子を見て、悠真たちも安心していた。


---


ある日、リンが一枚のポスターを持ってやって来た。


「皆さん、来月、この町で世界の笑顔まつりを開きませんか?」


「世界の笑顔まつり?」


あかりが目を輝かせる。


「日本や台湾だけじゃなく、いろいろな国の遊びや文化を紹介するお祭りです。」


「楽しそう!」


さくらも大賛成だった。


---


準備は大忙しだった。


悠真は会場の設営を担当。


美咲は料理コーナーで、日本の家庭料理を紹介することになった。


さくらは子どもたちと飾り付けを作る。


ひまりは折り紙やけん玉など、日本の遊びを教える準備を進めた。


ひかるは、日本と台湾の昔話を紹介する読み聞かせの練習を始める。


あかりは司会の練習に夢中だった。


「みんなが笑顔になれるお祭りにしよう!」


---


祭り当日。


会場には色とりどりの旗が飾られ、多くの家族連れが集まった。


日本の折り紙コーナー。


台湾のお茶体験。


世界の音楽が流れ、子どもたちは元気に走り回る。


「これ、おいしい!」


「一緒に写真を撮ろう!」


言葉は違っても、笑顔が自然に広がっていく。


---


夕方。


ステージでは、あかりとリンが司会を務めていた。


「最後は、みんなで記念写真を撮りましょう!」


その時だった。


理事長から悠真の携帯電話に連絡が入る。


「悠真さん。」


「台湾での活動、本当にお疲れさまでした。」


「実は、次の依頼が届いています。」


悠真が尋ねる。


「次はどこですか?」


理事長は笑って答えた。


「ヨーロッパです。」


「イタリアの小さな町で、『みんなの家』を作ってほしいという依頼が来ています。」


一同は驚きながらも顔を見合わせた。


あかりは元気よく拳を握る。


「よーし! 今度はイタリアだ!」


世界を巡る旅は、まだ始まったばかり。


新しい国、新しい仲間、そして新しい笑顔が待っている――。

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