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姉妹レンタル  作者: なんなん


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どの未来を選ぶのか

【第四十八の歴史】


その文字が浮かんだ瞬間、周囲の景色が一変した。


悠真たちは、真っ白な大地に立っていた。


空には太陽がない。


海もない。


森も町もない。


ただ、地平線の向こうまで続く白い世界だけが広がっている。


ユイが周囲を見渡した。


「ここが……世界自身の未来?」


「たぶん」


悠真が答える。


すると、先ほど生まれた「世界の意思」が、二人の前に現れた。


「僕は、何を選べばいいんだろう?」


悠真は少し考えた。


「未来を選ぶって、必ず一つに決めることなのかな?」


世界の意思は首をかしげる。


「わからない」


「じゃあ、まず探してみよう」


悠真たちは白い大地を歩き始めた。


しばらくすると、前方に三本の道が現れた。


一本目には、


【すべてを決める】


二本目には、


【何も決めない】


三本目には、


【決めながら変えていく】


と書かれている。


世界の意思は三本の道を見つめた。


「どれが正しい?」


ユイが答える。


「それは、誰にも決められないと思う」


「じゃあ、僕はどうすれば?」


「選んでみればいい。そして、違うと思ったら考え直せばいい」


世界の意思は三本目の道を見つめた。


「決めながら……変える」


その瞬間、三本目の道に小さな草が生えた。


さらに一歩進むと、草の隣に花が咲く。


もう一歩進むと、小さな川が流れ始めた。


世界の意思は驚いた。


「僕が選ぶたびに、世界が変わる」


悠真はうなずく。


「未来って、そういうものなのかもしれないね」


しかし、突然――。


川の流れが止まった。


花が消える。


草も消える。


世界が再び真っ白になる。


「どうしたの?」


世界の意思が不安そうに言った。


「僕が選ぶのをやめたら……全部消えてしまった」


ユイが川の跡を見つめる。


「じゃあ、未来は選び続けないと存在できないの?」


悠真は首を横に振った。


「違うと思う」


そして、白い地面に一つの石を置いた。


「未来は、選んだものを残すこともできるんじゃないかな」


世界の意思が石を見る。


「残す……?」


「うん。選ぶだけじゃなくて、『これを大切にする』って決めるんだ」


世界の意思は石に触れた。


すると――。


石から光が広がった。


消えていた花が一輪だけ戻る。


その隣に、川の水が少しだけ流れ始める。


「全部を残さなくてもいい」


世界の意思が言った。


「大切だと思ったものを、残していけばいいんだ」


その言葉に、白い空が青く変わった。


遠くに山が現れる。


海が生まれる。


森が広がる。


そして中央には、小さな町が現れた。


町の入り口には、看板が一つ。


【ここから先の未来は、まだ変えられます】


悠真は笑った。


「いい町になりそうだね」


ところが――。


町の中央に、見覚えのない黒い扉が出現した。


世界の意思が近づく。


扉には文字が刻まれていた。


【世界が選んだ未来を、誰が受け継ぐ?】


ユイがつぶやく。


「選んだ未来にも……次の人が必要なんだ」


悠真は扉を見つめた。


「じゃあ次は――」


黒い扉が開く。


その向こうから、まだ見ぬ声が聞こえてきた。


「僕たちも、その未来を選んでいい?」


悠真たちは顔を見合わせた。


そして、新しい世界へ歩き出した。


【第四十八の歴史――世界が選ぶ未来】


その先には、


【第四十九の歴史――未来を受け継ぐ者】


という文字が、静かに浮かんでいた。

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