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すべての世界の始点

きずなの船は、巨大な門――**「始点」**をくぐった。


その瞬間、船の周囲に無数の世界が現れた。


海の世界。


魔法の世界。


機械の世界。


第−3世界。


第−4世界。


第−5世界。


第−6世界。


そして、アクア。


悠真は息をのむ。


「全部……ここにつながってる。」


ゼロスが銀河年代記を開く。


「ここが、すべての世界の中心だ。」



---


巨大な光


世界の中心には、一つの巨大な光が浮かんでいた。


その光は、これまで見てきたどんな光よりも大きい。


ノノが尋ねる。


「これは何?」


白い人物が答える。


「始まりの光です。」


「すべての世界は、この光から可能性を受け取っています。」



---


始まりの光の異変


しかし――。


光の一部が黒くなっていた。


ミナが解析する。


「異常があります。」


カナタも驚く。


「光の中に、大量の空白がある。」


悠真が尋ねる。


「空白?」


「はい。」


「まだ生まれていない未来が、何かに押しつぶされています。」



---


アシタの記憶


アシタが光を見る。


「……分かる。」


悠真が振り返る。


「何が?」


「この黒い部分。」


アシタは胸に手を当てる。


「僕が未来を食べていたときと同じものです。」


ノノが驚く。


「じゃあ、まだ誰かが未来を食べてるの?」


アシタは首を振る。


「僕じゃない。」


「もっと大きな何かです。」



---


「空白」


突然、始まりの光から声が響いた。


「未来は、最初から存在しない。」


全員が振り向く。


光の中から――。


巨大な白い影が現れた。


エンドが驚く。


「あなたは……。」


白い影は答える。


「私は『空白』。」



---


空白の目的


空白は言った。


「世界が増えすぎた。」


「未来が増えすぎた。」


「可能性が増えすぎた。」


「だから――。」


「すべてを何もない状態へ戻す。」


悠真が叫ぶ。


「そんなことをしたら、今までの世界も全部なくなる!」


「その通り。」



---


白い影との対話


悠真は剣も武器も持たず、空白の前へ進んだ。


「どうして、そんなことをしたいの?」


空白は答える。


「私は、最初から何も持っていなかった。」


「だから失うこともなかった。」


「何もなければ、悲しみもない。」


ユイが言う。


「でも、喜びもないよ。」


空白が黙る。



---


「何もない」は楽じゃない


ユイは続けた。


「私は最初、自分の世界を持っていなかった。」


「でも、誰かと出会って、世界を作った。」


「大変なこともあった。」


「でも――。」


「何もないより、ずっと素敵だった。」


空白が少し揺れる。



---


ノノの言葉


ノノも前へ出る。


「私も!」


「友達が増えると、楽しいことがいっぱい増える!」


「もちろん、困ることもあるけど。」


「だからって、全部なくしちゃったら――。」


ノノは笑う。


「遊ぶ相手がいなくなっちゃうよ!」


アシタが小さく笑った。


「それは困るね。」



---


世界中から声が届く


その時。


始まりの光から、無数の声が聞こえてきた。


「私たちはここにいる!」


「この世界をなくさないで!」


「未来を選びたい!」


「明日が楽しみ!」


「まだ見たことのない場所へ行きたい!」


世界中の人々が、未来への願いを送り始めた。



---


始まりの光が輝く


無数の願いが光になる。


その光が空白を包み込む。


空白が驚く。


「なぜ……?」


悠真が答える。


「未来は、一人で作るものじゃないから。」


「みんなが願うから、未来になる。」



---


空白の中にあったもの


光が強くなる。


空白の姿が小さくなっていく。


そして、その中心から――。


小さな女の子が現れた。


誰もいない場所で生まれた、最初の存在。


女の子は悠真を見る。


「私……。」


「本当は、誰かに見つけてほしかった。」


悠真は笑う。


「じゃあ、見つけた。」



---


新しい名前


女の子には名前がなかった。


悠真が尋ねる。


「名前、欲しい?」


女の子は頷く。


「うん。」


アシタが言う。


「未来を持つなら――。」


「ミライ?」


ユイが笑う。


「もう私がいるよ。」


みんなで考える。


そして――。


悠真が言った。


「ハジメ。」


「すべての始まりにいるから。」


女の子は嬉しそうに笑った。


「ハジメ……。」



---


始まりの光が戻る


ハジメが始まりの光に触れる。


黒くなっていた部分が消えていく。


無数の世界に、未来の光が戻る。


第−6世界。


第−5世界。


第−4世界。


アクア。


そして、まだ誰も知らない新しい世界。


すべてに――。


明日が戻った。



---


しかし……


ゼロスが年代記を見る。


「待って。」


悠真が振り向く。


「どうしたの?」


ゼロスは驚いた顔でページを見つめる。


「世界の数が増えている。」


カナタが確認する。


「新しい世界が次々に誕生しています!」


ノノが嬉しそうに叫ぶ。


「すごい!」


しかし、ゼロスはさらに下の行を見る。


そこには――。


『新世界:第1世界』


と書かれていた。


悠真が驚く。


「第1世界?」


ゼロスは頷く。


「そう。」


「第−∞から始まり、第−6、第−5……。」


そして――。


「ついに、最初の正の世界が生まれた。」



---


新しい冒険の始まり


始まりの光の向こうに、新しい扉が現れる。


その扉には――。


『第1世界』


と刻まれている。


ハジメが悠真を見る。


「私も行っていい?」


悠真は笑う。


「もちろん。」


ノノが手を上げる。


「新しい世界へ!」


ソウも輝く。


「出発!」


きずなの船が動き出す。


こうして――。


終わりを乗り越えた仲間たちは、


「新しい世界の時代」


へと旅立っていった。


そして誰も知らなかった。


第1世界には――。


これまでの世界とはまったく違う、


「普通の人間の世界」


が広がっていることを。

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