第-4世界の招待状
第−3世界。
巨大な図書館の前で、悠真たちは新しく現れた扉を見つめていた。
扉には――。
『第−4世界』
と刻まれている。
ノノが首をかしげる。
「第−4世界って、どんなところ?」
ゼロスは銀河年代記を閉じた。
「それが……私にも分からない。」
カナタが驚く。
「ゼロスにも?」
「記録が一切ないんだ。」
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一枚の招待状
すると扉の隙間から、一枚の白い封筒が落ちてきた。
悠真が拾う。
表には、
『姉妹レンタル御中』
と書かれている。
レンが目を丸くする。
「私たち宛て?」
悠真が封筒を開く。
中には一枚の紙。
そこには――。
> 「第−4世界には、誰もいません。」
「だから、最初のお客様になってください。」
と書かれていた。
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誰もいない世界
悠真たちは扉をくぐった。
そこに広がっていたのは、静かな世界だった。
空。
大地。
海。
森。
すべて存在している。
なのに――。
誰もいない。
家もない。
町もない。
道もない。
ただ、遠くに一本の白い道だけが伸びている。
ミライが小さく言った。
「世界はあるのに、住んでいる人がいない……。」
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白い道
一行は白い道を歩く。
すると道の両側に、次々と景色が現れた。
小さな家。
学校。
公園。
商店。
港。
しかし、どれも誰も使っていない。
ノノが言う。
「なんだか、みんなが来るのを待ってるみたい。」
悠真も頷いた。
「うん。」
その時――。
遠くから声がした。
「待っていました。」
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世界の案内人
現れたのは、一人の少年だった。
名前はハル。
ハルは、この世界で唯一の住人だという。
「僕は第−4世界の案内人です。」
悠真が尋ねる。
「どうして君だけいるの?」
ハルは少し寂しそうに笑った。
「この世界は、まだ『始まっていない』からです。」
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始まっていない世界
ゼロスが驚く。
「世界が存在しているのに、始まっていない?」
ハルは頷く。
「第−4世界は、誰かが最初の一歩を踏み出すまで、時間が動かないんです。」
ソウが光る。
「じゃあ、今までずっと止まってたの?」
「はい。」
「僕もずっと、ここで待っていました。」
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最初の一歩
ハルは悠真を見る。
「あなたたちが最初のお客様です。」
「だから――。」
「この世界で、最初の選択をしてください。」
悠真は辺りを見る。
「どんな選択でもいいの?」
「はい。」
「それが第−4世界の最初の未来になります。」
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みんなで相談
悠真たちは集まって相談した。
ノノは、
「大きな町を作ろう!」
ソウは、
「星空の観測所!」
ミライは、
「大きな学校がいい!」
ユイは、
「誰でも安心して住める場所を作りたい。」
リナは、
「いろんな世界とつながる港がいい。」
みんなの意見はバラバラだった。
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悠真の提案
悠真は少し考えてから言った。
「全部作ろう。」
ノノが笑う。
「そんなことできるの?」
「できるかどうかじゃなくて――。」
「まず一歩踏み出してみよう。」
ハルが驚く。
「一歩……。」
悠真は白い道の先へ進んだ。
そして――。
一歩、踏み出した。
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世界が動き出す
その瞬間。
ドクン。
世界全体が揺れた。
空に太陽が昇る。
海が波打つ。
風が吹く。
森の木々が揺れる。
止まっていた時間が――。
初めて動き始めた。
ハルは涙を浮かべる。
「世界が……。」
「始まった。」
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最初の町
一日も経たないうちに、みんなで最初の町を作り始めた。
名前は――。
はじまり町。
世界中から人々がやって来る。
ツナからも。
ミライからも。
ミライアからも。
第−3世界からも。
最初は何もなかった世界に、少しずつ笑い声が増えていく。
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ハルの願い
夜。
悠真はハルと二人で星空を見ていた。
ハルが言う。
「僕、ずっと一人だった。」
「でも今は、違う。」
悠真が笑う。
「うん。」
ハルは空を見上げる。
「僕もいつか――。」
「誰かを迎える側になりたい。」
悠真は頷いた。
「きっとなれるよ。」
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新しい支店
翌朝。
はじまり町に、一軒の店が完成した。
看板には――。
『姉妹レンタル・第−4世界支店』
レンが看板を取り付ける。
「これで完成!」
ノノが受付に座る。
「最初のお客さん、来るかな?」
すると――。
コンコン。
扉を叩く音。
全員が振り向く。
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最初のお客様
扉が開く。
そこに立っていたのは、小さな女の子。
女の子は緊張しながら言った。
「……あの。」
ノノが笑顔になる。
「はい!」
女の子は受付を見る。
そして――。
「お兄ちゃんを、レンタルしたいです。」
一瞬、全員が固まった。
悠真が苦笑する。
「姉妹レンタルなのに……。」
ノノが元気よく答える。
「大丈夫!」
「ここは新しい世界だから、これから新しいルールも作れるよ!」
ハルも笑った。
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第−4世界の新しいルール
その日の夜。
町の広場で、みんなが話し合った。
そして最初のルールが決まった。
『この世界では、誰かとつながりたいという願いを大切にする。』
男の子でも。
女の子でも。
大人でも。
子どもでも。
誰かと一緒に過ごしたいという願いを、みんなで支える。
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そして銀河年代記に……
カナタが年代記を開く。
真っ白だった第−4世界のページに、初めて文字が刻まれていく。
『第−4世界――始動。』
その下には、さらに一行。
『最初の一歩を踏み出した者――悠真。』
悠真は照れくさそうに笑う。
「僕だけじゃないよ。」
「みんなで踏み出した一歩だ。」
その言葉に、年代記の文字が変化した。
『最初の一歩を踏み出した者――みんな。』
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しかし、その夜
第−4世界の空。
一つの星だけが、逆方向へ動いていた。
ハルが気づく。
「……あの星。」
ゼロスが空を見上げる。
「まさか。」
星が突然、巨大な光になる。
そこから一枚の黒い紙が落ちてくる。
悠真が拾う。
そこには――。
『第−5世界は、もう始まっている。』
と書かれていた。
さらに裏側には――。
『そして、そこには「最初の悠真」がいる。』
悠真は言葉を失った。
「……最初の、僕?」
ゼロスの表情が変わる。
「まさか……。」
第−4世界の遥か彼方に、新たな扉が開いた。




