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未定義の世界

最終世界の姉妹レンタル・最終支部。


新しいお客さんが受付にやってきた。


ノノが元気よく尋ねる。


「今日はどんなご依頼ですか?」


少女は、少し困った顔で答えた。


「私……まだ世界を持っていないんです。」


悠真たちは顔を見合わせた。



---


世界を持っていない少女


少女の名前は――ユイ。


ユイは、不思議な場所から来たという。


「私が生まれた場所には、空も海もありませんでした。」


「でも、ずっと一つだけ願っていたんです。」


ノノが尋ねる。


「どんな願い?」


ユイは小さく笑った。


「自分の世界が欲しい。」



---


未定義


カナタがユイを調べる。


すると、驚くべき結果が出た。


「世界座標がありません。」


ミナも確認する。


「所属世界も……ありません。」


悠真が尋ねる。


「じゃあ、ユイはどこから来たの?」


ユイは答えた。


「分からない。」


「気づいたら、ここにいました。」



---


一枚のカード


ユイがポケットからカードを取り出した。


それは古い姉妹レンタルのカードだった。


表には――。


『未来のお客様』


とだけ書かれている。


裏には、


『世界を作る資格を持つ者に渡す』


と書かれていた。


リナが驚く。


「このカード……。」


「第一世界の古い形式です。」



---


最初の世界作り


最後の管理者が現れる。


「なるほど。」


悠真が尋ねる。


「知ってるの?」


管理者は頷いた。


「これは、第一世界よりさらに古い制度です。」


「世界を作る前に、最初に『誰か』が必要だった。」


ユイが驚く。


「私が……?」



---


世界を作る三つのもの


管理者は説明した。


「世界を作るには三つ必要です。」


場所。


記憶。


願い。


「場所は、世界の外側にあります。」


「記憶は、皆さんが持っています。」


「そして最後の一つ――。」


管理者はユイを見る。


「願いを持っているのは、あなたです。」



---


ユイの願い


ユイは少し考える。


「私は……。」


「誰かと一緒に笑える世界が欲しい。」


「一人で寂しくならない世界。」


「困ったときに、誰かが助けてくれる世界。」


ノノが嬉しそうに笑う。


「それなら、私たちの仲間になれるね!」



---


新しい世界


みんなで世界の外側へ向かう。


そこには、まだ何もない空間があった。


ユイが中央に立つ。


「ここが……私の世界?」


悠真が頷く。


「うん。」


「どうするかは、ユイが決めるんだ。」



---


最初の一歩


ユイが目を閉じる。


「まず――。」


足元に小さな道ができた。


次に、一本の木。


小さな川。


青い空。


そして――。


たくさんの星。


ユイが目を開ける。


「できた……。」



---


世界の名前


悠真が尋ねる。


「名前はどうする?」


ユイは空を見る。


そして笑った。


「『ミライ』がいい。」


「まだ何も決まっていないから。」


「これから、みんなで決めていきたい。」


ミライが驚く。


「私と同じ名前!」


ユイは笑う。


「うん。だから、いい名前だと思う。」



---


最初の住人


新しい世界「ミライ」に、最初の住人がやってきた。


一人。


また一人。


少しずつ増えていく。


誰かが家を建てる。


誰かが畑を作る。


誰かが学校を作る。


そして――。


ノノが姉妹レンタルの支店を作った。


看板には、


『姉妹レンタル・ミライ支部』


と書かれている。



---


ユイの仕事


ユイは世界の管理者になった。


でも、管理者として偉そうにすることはなかった。


毎日、住人たちと話した。


困っている人がいれば助けた。


新しいアイデアがあれば一緒に試した。


そして何より――。


毎日笑った。



---


そして三日後


ミライの空に、奇妙な光が現れた。


ユイが空を見上げる。


「何だろう?」


ミナが解析する。


「世界の外側から通信です。」


通信を開く。


そこには、見覚えのある人物が映っていた。


最後の管理者。


しかし、表情が険しい。


「皆さん。」


「緊急事態です。」



---


消えた世界


悠真が尋ねる。


「何が起きたの?」


管理者は答えた。


「世界が一つ、消えました。」


全員が驚く。


「どの世界?」


管理者が答える。


「第−3世界です。」


ゼロスのいた世界。


すべての記録が保管されていた場所。


そこが――。


突然、星図から消えていた。



---


ゼロスからの最後の通信


その時。


通信画面に、一瞬だけゼロスが映った。


「聞こえるか……?」


悠真が叫ぶ。


「ゼロス!」


ゼロスは急いで話す。


「世界が消えたのではない。」


「誰かが、世界の記録を持ち去った。」


「そして、その人物は――。」


通信が乱れる。


最後に、ゼロスが言った。


「姉妹レンタルの歴史を、最初から書き換えようとしている。」


通信が途切れた。



---


新たな冒険


悠真は仲間たちを見る。


リナ。


ノノ。


ソウ。


ミライ。


ユイ。


そして世界連合のみんな。


悠真は静かに言った。


「行こう。」


「第−3世界を探す。」


「そして――。」


「姉妹レンタルの歴史を守ろう。」


ユイが頷く。


新しい世界「ミライ」の空に、きずなの船が浮かび上がる。


その船は、消えた第−3世界を探して――。


未知の世界へ出発した。

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