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世界の外側

第−3世界の最深部。


悠真たちの前に現れた巨大な扉。


そこには――。


『世界の外側』


と刻まれていた。


ゼロスは扉を見上げる。


「この先には、世界そのものを外から見る場所がある。」


リナが尋ねる。


「世界を作った人たちも、入ったことがないの?」


「一度もない。」


悠真が笑う。


「じゃあ、初めて行ってみよう。」



---


扉の向こう


悠真が扉に触れる。


ゴゴゴゴ……。


巨大な扉が開く。


しかし、その先にあったのは宇宙ではなかった。


そこには――。


無数の球体が浮かんでいた。


一つ一つが、世界。


ハジマリ。


ハジメテ。


トリア。


無限世界。


ミライア。


そして、まだ誰も知らない世界。


あまりにもたくさんの世界が、静かに輝いている。



---


世界を見守る場所


ソウが驚く。


「こんなに世界があったんだ……。」


カナタも言葉を失う。


「銀河年代記にも記録されていない世界が、これほど……。」


ミライが近くの球体に手を伸ばす。


すると、その世界の中で暮らす人々の姿が見えた。


「みんな、ちゃんと生きてる。」


悠真が頷く。


「うん。」



---


世界の外側の住人


その時。


遠くから誰かが歩いてきた。


白い服を着た少女だった。


髪は銀色。


瞳は星空のように輝いている。


少女は悠真たちの前で立ち止まる。


「こんにちは。」


悠真が尋ねる。


「君は?」


少女は微笑む。


「私は――ユラ。」


「世界の外側で、世界を見守っています。」



---


なぜ見守るの?


あかりが尋ねる。


「ずっと一人で?」


ユラは首を横に振る。


「私だけではありません。」


周囲を見ると、遠くに何人もの人影がいる。


それぞれが違う世界を見守っている。


ユラは言う。


「私たちは、世界に干渉してはいけない決まりがあります。」


「世界の住人が、自分たちで未来を選ぶためです。」


悠真が頷く。


「なるほど。」



---


でも、問題が起きた


ユラの表情が変わる。


「ところが――。」


「最近、世界の外側に異変が起きています。」


巨大な球体の一つが、少しずつ黒くなっていた。


ミナが解析する。


「世界の外から、何かが侵入しています。」


ゼロスが険しい顔になる。


「やはり……。」



---


本当の敵


悠真が尋ねる。


「何が入ってきているの?」


ユラは答えた。


「空白です。」


「空白?」


「世界がまだ存在していない場所。」


「そこには、時間も記憶も可能性もありません。」


「そして空白は――。」


「世界を飲み込んで、自分自身を広げようとしています。」



---


空白の波


突然。


遠くの世界が一つ、黒い霧に包まれた。


ズズズズ……。


その世界から光が消える。


ノノが叫ぶ。


「世界が消えちゃう!」


ユラが頷く。


「このままでは、世界の外側から全世界へ広がります。」



---


どうすればいい?


悠真が考える。


「世界連合なら止められる?」


ユラは首を横に振る。


「一つの世界だけでは無理です。」


「でも――。」


ユラは無数の世界を見渡す。


「すべての世界が同時に、自分たちの存在を選べば可能です。」


ミライが言う。


「存在を選ぶ?」


「はい。」


「私はこの世界にいたい。」


「そう宣言することです。」



---


全世界への通信


悠真はすぐに世界連合へ通信を送った。


『全世界へ。』


『今、自分たちがここにいることを宣言してください。』


最初に返事をしたのは――ハジメマリ。


『私たちは、ここにいます。』


続いてトリア。


『私たちも、ここにいます!』


第零世界。


『存在しています。』


ハジメテ。


ノノの声が響く。


「私たちは、ここにいるよ!」



---


ミライア


そしてミライア。


もう一人の悠真が通信する。


「ミライアは――。」


少し間を置いて、


「これからも、未来を選び続けます。」


その瞬間。


無数の世界が一斉に輝いた。



---


空白が押し戻される


黒い霧が止まる。


そして――。


少しずつ後退していく。


ユラが驚く。


「成功しています。」


悠真は笑った。


「みんなが、自分の世界を大切にしてるからだね。」


しかし、空白は完全には消えない。


その中心に――。


巨大な目のようなものが開いた。



---


「見つけた」


低い声が響く。


「世界が、こんなに存在していたとは。」


ユラの顔色が変わる。


「……まさか。」


ゼロスも驚く。


「目覚めたのか。」


悠真が尋ねる。


「誰なんだ?」


ユラは答えた。


「空白そのものです。」


そして巨大な声が響く。


「世界を作るのなら――。」


「私にも、一つ作ってほしい。」


全員が驚く。


空白は続けた。


「私には、何もない。」


「だから――。」


「私にも、名前をください。」



---


新たな依頼


悠真たちは顔を見合わせる。


ミライが小さく笑う。


「それって……。」


レンが受付表を取り出す。


「姉妹レンタルの依頼……ですよね?」


悠真も笑う。


「そうだね。」


依頼書が光の中に現れる。


そこには――。


依頼者:空白


依頼内容:『世界になりたい』


と書かれていた。


悠真は依頼書を受け取った。


「じゃあ――。」


「みんなで、この依頼を解決しよう。」


空白の巨大な目が、初めて優しく細くなった。


「ありがとう。」


こうして世界連合に――。


史上最大の依頼が舞い込んだ。

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